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レポート:「よつんばいナイト」三歩目

9月24日、二丁目の「D-lght,tokyo」で「よつんばいナイト三歩目」が開催されました。「よつんばい音頭」に合わせてフロアのみなさんが「よつんばい!」と大合唱する、素晴らしく非日常的で多幸感あふれる一夜となりました。

レポート:「よつんばいナイト」三歩目

 2022年9月24日(土)、三連休の中日ということもあって賑やかだった二丁目の「D-lght,Tokyo」で、二丁目ゲイシーンが誇る奇跡の祝祭(略して奇祭)「よつんばいナイト」三歩目が開催されました。レポートをお届けします。
 
 
 昨年クリスマスの栄えある1歩目では「よつんばいラップ」やエッチな「輪投げ」、クリスマスプレゼントがもらえるお客様参加型ゲームなどが催され、今年GWの2歩目では「よつんばい短歌」や「こいのぼり」、「被っていいとも!」コンテストなどで盛り上がりましたが、今回は「秋の大運動会」ということで、「よつんばい体操」ショーや、本邦初公開の「よつんばい音頭」に合わせてみんなで盆踊りのようにフロアを回りながら踊るコーナーが設けられ、初のGOGOショーも行なわれました。

 「よつんばい体操」ショーは、元体育教師という設定のG.O.Revolutionが謎の一人芝居でよつんばい待機人生についてひとしきり語り、マイナー調の物悲しい「よつんばい体操」第4(第1は? 第2は?)の音に合わせてよつんばいの姿勢でできる体操(片脚を上げて犬のおしっこのポーズとか)を始め、「海外のネコの人がよくやってるポーズ」のところで音が怪電波と混線…「海外のネコ…キャッツ…」という言葉を言い残したあと「キャッツ・アイ」の泪ねえに変身、瞳と愛(FUMIさん&あつしさん)も登場し、3人で「キャッツ・アイ」のエンディングを再現、というものでした(ニャンともベタなショーだにゃぁ〜)
 
 深夜の「まつたけごはん」タイム(2階では常時、いろんなきのこを…)のあと、本邦初公開の「よつんばい音頭」が披露されました。現地で聞いた方、みなさん賛同してくださると思うのですが、プロフェッショナルな方々が携わった素晴らしくクオリティの高い楽曲で、作曲、編曲その他プロデュース、ボーカルの3名の方々に惜しみない拍手が贈られたあと、G.O.Revolutionがオリジナルの簡単でちょっとエッチみもある振付をレクチャーし、みんなでフロアを盆踊りのように回りながら「よつんばい音頭」を楽しみ…フロアが一体となって「よつんばい!」と大合唱しながら踊る光景は、ちょっと忘れられません(かつてレインボー祭りで大盛り上がりした頃のような高揚感や一体感)。おそらくこれまでの人生で誰も「よつんばい」などというワードを大声で、みんなで叫んだことなんてないと思うのですが、最高にポジティブに、ものすごく元気に「よつんばい!」と唱和する非日常的なハッピー感…一生忘れられません。ひとことでは言い表せないくらい、感動しました(オーガナイザーさんも感動していたようです)。あの場にいたみんなに感謝!です。
 
 一方、FUMIさん、あつしさん、けん茶さん、みーくんによるGOGOショーは、たいへん正統派のエロティックなGOGOショーで、2回目はタオルショーになってました(脱いだパンツをフロアに投げたり)。「よつんばいナイト」ならではの奇をてらったお笑いショーだけじゃなく、ふつうにGOGOショーも楽しめるのはいいですよね(そして2階の「よつんばいゾーン」では深夜の大運動会が行なわれ、“きのこ狩り”や“牧場搾乳体験”が展開されていたとかいないとか)
 
 たぶんよつんばいナイトにおける「よつんばい」っていうのは字義通りの四つんばい待機のこと以上の意味があって、海外だとkinkyとかqueerっていう言葉のような、「ヘンタイ」って言われがちなことをポジティブに反転させる魔法の言葉になってるんじゃないかな?と思いました。
 たとえばパピーマスクの方がたくさんいらっしゃったのはもちろん、ステージでは(同じD-lightで開催されている「BAKU-ON」のように)パンイチの男の子を縄で縛ったりとかもしてましたし、よつんばいゾーンも足の踏み場もないくらいでしたし、もうよつんばいゾーンとか関係なくそこらじゅう「愛の交歓」が行なわれてましたし、そのすべてが明るくポジティブな空気感のなかで祝福されている感があって、素晴らしかったです。
 そういえば日本伝統の村祭りって、無礼講な祝祭で、性愛の場でもありました(宮台先生の言う「法外」。祭りの乱痴気騒ぎのなかで踊って、愛を交しあって、仲間や絆を確かめあうのです)。そういう意味で、二丁目のよつんばいナイトでみんなで盆踊りを踊ることは、正しく日本の伝統であり、人類学的な真理だと思うのです(大げさ)
 ゲイの世界の中にもハッテン(見ず知らずの人との性的なコミュニケーション)に対して「暗い欲望」とか「ホモフォビア」とか言って否定する方がいらっしゃるのですが、そんなことないよ、ハッテンにも明るさや愛があるし、自己肯定感が得られたり、ゲイでよかったと思えたり、二丁目コミュニティを好きになれたりする側面もあるよってことを強調したいですし、「よつんばいナイト」はそういうものの頂点にあるお祭りの一つなのではないかと思います(いやマジで)
 
 そんなよつんばいナイトは10月30日(日)16時〜、初の大阪開催が(早くも)実現します。題して「よつんばいナイト大阪牧場」。詳細は公式Twitterで告知される予定ですので、ぜひフォローのうえ(フォローしづらいかもしれませんが)情報をお待ちください。
 

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