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レポート:九州レインボープライド2022(1)

11月6日、3年ぶりに九州レインボープライドがリアル開催されました。以前よりさらに充実したイベントとなり、1万人超の来場者で盛り上がりました。オープニングからパレード出発前までをパート1としてお届けします。

レポート:九州レインボープライド2022(1)

2022年11月6日(日)、福岡市の冷泉公園で3年ぶりに九州レインボープライドがリアル開催されました(パレードやステージはオンラインでの中継もされたので、ハイブリッド開催です)(ほかにも、オンラインでの企画「レインボーマッピング」もグレードアップされていました)。今年のテーマは『あいをつなごう!~広がる「わ」の世界~』。コロナ禍前よりさらに充実したイベントとなり、1万人を超える来場者で盛り上がりを見せました。2回に分けてレポートをお届けします。PART1はオープニングからパレード出発前までです。
(取材・文:VEN)


 11月6日(日)午前、さわやかな秋晴れの冷泉公園に少しずつ人が集まって来ました。10時にステージとブースがスタートし、パレードの受付も開始されました。
 
ステージ(1)

 オープニングは、九州レインボープライドブラス隊「WanQ」のブラスバンド演奏です。「WanQ」は音楽を通して、セクシュアルマイノリティをはじめとする世の中のマイノリティへの差別や偏見をなくし、自分らしく生きていける社会をめざして結成された楽団です。みんながよく知っている楽曲を演奏し、楽しいオープニングにしてくれました。

 次に来賓のご挨拶が行われました。
 そして、今年から始まった「ふくおかLGBTQフレンドリー企業登録制度」の登録証授与式が行なわれました。栄えある第1回の登録企業は株式会社三好不動産、株式会社エスティ環境設計研究所、株式会社ペンシルの3社でした。こうしたアライ企業が地元にあることは心強いですね。

 
 九州レインボープライドではおなじみの城東高校ダンス部&Jyoto☆Bless(城東高校ダンス部OB)のみなさんのパフォーマンス。回を重ねるごとに技術も表現力もアップしていって、素晴らしいステージでした。


 九州の4つの団体のみなさんによるトークセッション「国と自治体の制度について考えよう(九州からできることを考えよう)」が行なわれました。活発に意見が飛び交っていました。このようなトークセッションはとても大事だと思います。

 それから、EN325、ドットカラーのダンスパフォーマンス。EN325は、ダンスを通して自分として生まれたことに自信が持てるよう、個性を尊重し、互いを認めあい、育てあうチームだそう。ドットカラーのステージは、平均年齢48歳の大人Kpopクラスと九州ビジュアルアーツの学生さんが一緒に踊っていました。

 続いてトークセッション「結婚の自由の実現のために九州からできること」。「結婚の自由をすべての人に」九州訴訟弁護団の森あい弁護士が司会をつとめ、九州訴訟原告のまさひろさん&こうすけさん、けじすぺ応援団KOE呼びかけ人の青井さんがパネラーとなり、現状報告や、今後の展開などについて話してくださいました。次回は12月8日(木)、判決前の貴重な最後の口頭弁論です。行ける方はぜひ傍聴を。応援しています。


 次は、元気いっぱい虹組ファイツの登場。全国から集まったメンバーが、楽しいパフォーマンスを観せてくれました。来年には東京で単独ライブを行なうそうです。


 そして、すっかり九州レインボープライドのレギュラーとなった感のある天童清貴さんのライブです。日本唯一の男子チア部(福岡大学附属大濠高校)、Jyoto☆Bless、北村仁&UD DANCERS、SING FOR JOYのみなさんとコラボしたパフォーマンスは、圧巻でした。MISIAさんへの提供曲「あなたにスマイル」も歌ってくれました。



 そして、こちらも九州レインボープライドのレギュラーと言ってよい、福岡を拠点に活動されている響子さんがライブを披露し、素敵な歌声を聞かせてくれました。パレード出発直前の時間でしたのが、パレードに向けて並んでいる方にも「頑張っください」とステージからエールを送り、気遣っていらっしゃいました。


 続いて、全国のレインボーイベントでおなじみの、新宿エイサー「新虹(あらぬーじ)』のみなさん。力強い演舞を見せてくれました。

 さらに、オランダ王国大使館ビジタープログラム報告会として「オランダのLGBTの今」というトークセッションも行なわれました。日本の活動にも参考になることがあったのではないでしょうか?


出展ブース

 本当にたくさんのブース出展があった今年は、エリアが一般ブース、プロジェクトブース、行政ブース、LGBTQブース、フードブースに分かれていて、来場された方もどこにどんなブースがあるのか、探しやすくてよかったのではないでしょうか。
 また、今年はキッズエリアだけでなく、チャレンジドエリアも設けられていたのが新しかったです(※「チャレンジド」は障がいを持つ方をポジティブに表現した言葉です)。チャレンジドエリアではブラインドサッカーなどの体験もできました。

 以下、全てのブースを紹介できなくて申し訳ありませんが、お邪魔したブースを紹介させていただきます。
 まず、総合受付ブース、パレード受付ブース。笑顔でご対応いただきました。


 チャリティグッズ販売ブースでは、九州レインボープライド公式グッズやGAPとのコラボグッズを販売。かわいいグッズがいっぱいでした。



 YKカンナビノイドストアでは、OBD配合化粧品やローションのPRをしていました。


 株式会社G-pitでは、トランスジェンダー向けの「パスグッズ」を販売したり、無料相談をしていました。


 2016年には「OUT IN JAPAN」写真展を開催したり、大型ビジョン(電光掲示板)で九州レインボープライドのCMを流してくれたり、以前から多方面で応援してきてくれた博多マルイ。今年は、ブースで輪投げを楽しめたり、エポスカードの取組みの説明なども行なわれていました。
 
 専門学校日本デザイナー学院では、生徒さんが作品を作成していました。

 LGBT-Allyプロジェクト(OUT JAPAN)では、レインボーグッズの販売や、パブリックトイレのパンフレットを配布したりしていました。


 ジャパンプライドネットワークでは、全国のレインボープライドの方々が公式グッズなどを販売していました。

 ドンキホーテは、今年も豊富な種類のレインボーグッズを販売していました。


 日本航空は、取組みについての資料を配布していたほか、性別に関係なく制服を試着できるサービスを提供。現役客室乗務員やパイロットの方々がおもてなししてくれました(ちなみに福岡空港に着くJAL便では、九州レインボープライドについてのアナウンスもあったそう。素晴らしいですね!)


 全国のプライドに参加している司法書士会のブースでは、様々な相談をすることができました。困った時には、とても力強い味方になってくれる方々です。


 同じく全国のプライドに協賛しているチェリオ。九州レインボープライドでもレインボーパッケージの「LIFEGUARD」を無料配布してくれました。


 keuzes(クーゼス)のブースでは、自分の体型にあったスーツのオーダーやボクサーパンツの情報を発信していました。ジェンダーレスのハイヒールブースでは、男性用ハイヒールについてのお話も聞けました。海外では需要がのびているそうです。




 IKEAは、木にレインボーバッグやぬいぐるみを吊るすという斬新なアレンジのブースを出展していました。


 福岡県は「レインボーガイドブック」等の資料を配布していました。


 福岡市はオリジナルトートバッグに入った各種資料を配布したほか、「パートナーシップ宣誓」の予約も受け付けていました。


 プライドハウス東京では、施設の説明や、グッズ販売を行なっていました。


 withlast&gid.jp九州支部では、資料の配布やパネル展示を行なっていました。


 レインボービュー宮崎ではたくさんのレインボーグッズやメンバー手作りのレインボーミニチェア、フラッグスタンドも販売していました。


 福岡の団体「RainbowSoup」は、レザーのキーホルダーなどを販売していました。


 福岡のコミュニティセンター「haco」は、HIV/AIDSに関する情報を提供していたほか、ドラァグクイーンやGOGO BOYSと記念撮影できるフォトブースも設けていました。


「熊本・山口活動グループ大集合!with にじいろかぞく」では、それぞれのグループがレインボーグッズを販売していました。



「LGBTの家族と友人をつなぐ会 in 福岡」は、手作りのニットグッズを販売したり、メッセージカードを掲示したりしていました。


「Marriage For All Japan -結婚の自由をすべての人に」&弁護士会のブースでは、法律相談やグッズ販売、裁判についての情報提供を行なっていました。



 ヒューマンライブラリーのコーナーでは、LGBTQの様々なストーリーと「対話」しよう!と題し、円になって「本」役のスタッフと参加者の方たちがお話をしていました。


 「GOOD CHOICE MARKET.」として自身がプロデュースするジェンダーレスアパレルブランドのブースに来られていた横山久美さん。お写真を快く撮らせてくださってありがとうございました。


 それから、「あなたのあいは?」というメッセージボードも設けられていて、たくさんの人がメッセージを書いていました。


 クリーンブースでは、ごみの仕分けを親切に笑顔で教えてくれました。本当におつかれさまです!


「RainbowSoup」のブースの前で大勢で撮影が行なわれていたので、「何の撮影ですか?」とお聞きしたところ、「RainbowSoup」代表の五十嵐ゆりさんが配信しているツイキャス番組「いがちゃんステーション」のリスナーさんがQRPでリアルに集まったということでした。同じ番組のリスナーがレインボーイベントに集まり、初めて会ったり、久々に会ったりということで交流しているのがいいなと思いました。リアルイベントにはこういう良さもあるんだな、と思いました。

 
 ほかにも「虹ウィング」というインスタ映えするフォトスポットも設けられていて、楽しく写真を撮る方がたくさんいらっしゃいました。
 
(PART2に続きます)

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