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特集:2023年新春のオススメ演劇作品

この1月〜2月、ドラァグクイーンによる朗読劇やゲイテイストな舞台、HIVをめぐるお芝居など、素敵な演劇作品がいろいろと上演されます。情報をまとめてご紹介いたします。

特集:2023年新春のオススメ演劇作品

(『QUEEN's HOUSE〜あなたの知らないもうひとつの話〜TOKYO』より)

めでたく年も明け、2023年になりました。この1月から2月にかけて、ドラァグクイーンによる朗読劇やゲイテイストな舞台、HIVをめぐるお芝居など、素敵な演劇作品がいろいろと上演されます。寒くてお出かけも億劫になる季節かもしれませんが、劇場で心温まるお芝居をぜひ楽しんでください。
日付順でご紹介いたします。 
(最終更新日:2023年1月5日)



1月6日〜8日 東京
quand-même ~女優サラ・ベルナールの生涯~

 エスムラルダさんが書き下ろした新作のお芝居(歌あり)で、女優サラ・ベルナールの生涯についての物語。谷川賢作さん(あの谷川俊太郎氏の息子さん)がピアノを弾くそうで、なんとも素敵な共演となっています。上演時間は約45分で、休憩をはさんでミニライブが30分あるそうです。会場は成城学園前のCAFE BEULMANSというお店です。

quand-même ~女優サラ・ベルナールの生涯~
作:エスムラルダ
出演:エスムラルダ(芝居、歌), 谷川賢作(pf)
日時:
1月6日(金)20:00、1月7日(土)14:00、18:00、1月8日(日)14:00、18:00
※各回限定席数完全入替制(上演時間約45分/休憩/ミニライブ30分)
会場:CAFE BEULMANS(世田谷区成城6-16-5カサローザ成城2F)
料金:MC3,800円+2ドリンクオーダー
ご予約・お問い合わせ:CAFE BEULMANS(03-3484-0047、info.cafebeulmans@gmail.com)



 
 
1月13日 東京
QUEEN's HOUSE〜あなたの知らないもうひとつの話〜TOKYO

 ドラァグクイーンによる朗読ありパフォーマンスありの新感覚朗読劇。昨年の大阪公演が好評だったため、東京でも開催されることになりました。ベビーヴァギーさん、ドリアン・ロロブリジーダさん、エスムラルダさんのほか、ゲストとしてイルローザさんやアンジェリカさんが出演する回もあります。

QUEEN's HOUSE〜あなたの知らないもうひとつの話〜TOKYO
日時:1月13日(金)18:30、1月14日(土)13:30、18:30
会場:TOKYO FMホール
チケットはこちら
出演:ベビーヴァギー、ドリアン・ロロブリジーダ、エスムラルダ
1/13(金)ゲスト:イルローザ
1/14(土)ゲスト:アンジェリカ
SPゲスト:髙橋颯(WATWING)、悠以





1月15日、22日 東京
結婚披露宴

 これ以上ないくらいヘビーな経験をしてきたゲイの方が身近な人たちにカミングアウトする姿を追ったドキュメンタリー映画『カミングアウト・ジャーニー』の福正大輔(ふくしょうだいすけ)さんが、2019年に起きたHIV内定取消し訴訟を題材に一人芝居を演ります。
「2019年に起きたHIV内定取り消し訴訟というものをご存じですか? この問題を最初に取り上げ舞台化したのは劇団フライングステージという団体なのですが、2020年の初演を見たとき「あれはもう1人の僕だ」と感じたのです。HIVに限らず、誰の身の回りにでも自覚/無自覚の差別は常に存在しているんじゃないかと思います。1人の人生を大きく変えてしまったこの事件を色んな視点からこの問題を見てみたくて、ひとり芝居にしてみました」(公式サイトより)

結婚披露宴
作・演出・戯曲・構成/福正大輔
原作:『Rights, Light ライツ ライト』(作:関根信一​  初演:2020年 世界エイズデーシアター札幌/劇団フライングステージ)
日時:2023年1月15日(日)14:30、1月22日(日)16:00 
会場:APOCシアター(東京都世田谷区桜丘5-47-4、小田急線千歳船橋駅より徒歩3分)
チケットはこちら





1月26日(木)~1月29日(日) 東京
よせなべ第5回公演 「永遠(とわ)に逞(うつく)しく」

 俳優の渡辺浩一さんがゲストを迎えてお送りするプロジェクト公演「よせなべ」の第5回として、「Base」のToshiさん、「rumblefish」のトールさんが出演する「永遠(とわ)に逞(うつく)しく」という作品が上演されます。「その〈魔法のファンデーション〉は、どうやら、人間界のモノではないらしい――」というコピーのみ告知されていますが、おそらく〈魔法のファンデーション〉を使うことで、別人格になったり、何か面白い事件が起こり、すったもんだするというお芝居ではないかと予想されます(二丁目の有名店のマスターが2人も登場するので、きっとゲイテイストが濃厚な舞台になるのでは?) イケオジ好きなみなさん、ぜひ足を運んでみてください。

よせなべ第5回公演 「永遠(とわ)に逞(うつく)しく」
日程:1月26日(木)~1月29日(日) 
会場:雑遊
チケットはこちら





1月30日~2月12日 
MEAN GIRLS

 『MEAN GIRLS』は2004年に制作されたアメリカ映画。16歳でアメリカに引っ越し、初めて学校に通ったケイディが、スクールカーストトップの女の子たちと過ごすなかで弱肉強食の世界に触れ、大切なことを学んでいく様子を描き、リンジー・ローハン、レイチェル・マクアダムス、アマンダ・サイフリッドも共演するハイスクールコメディ映画として人気を博し、ブロードウェイミュージカルにもなり、トニー賞では作品賞、主演女優賞、脚本賞など最多12部門でノミネートを果たしました。ウエストエンドでの公演も決定し、ミュージカル版での再映画化も予定されている本作の初となるインターナショナル・プロダクションとして日本版が初演されます。主人公のケイディが、なかなか周囲になじめずにいたなか、最初に話しかけ、友達になるのがゲイのダミアン。ガールズパワーあふれる作品の中にゲイのキャラクターが登場するのが今作のポイントです。

<あらすじ>
両親が動物学者でアフリカ育ちのケイディ・ヘロンは、16歳になって初めてアメリカに引っ越す。これまで自宅学習で学校に通ったことがなかったケイディは初めての学校生活に緊張しながら登校する。なかなかみんなになじめず、浮いているケイディに話しかけたのはロック好き女子のジャニスとゲイのダミアンという“はみ出しもの”の二人組。二人から校内の派閥について教えられ、特に気をつけるべきは「プラスティックス」というレジーナ、カレン、グレッチェンの校内アイドル3人組であると告げられる。そんなある時、ひょんなことからプラスティックスのトップで学園の女王様・レジーナに仲間に入れてあげてもいいと言われるケイディ。戸惑いながらもジャニスに報告をすると、仲間になったふりをしてレジーナの弱みを握ってきてほしいと頼まれる。二人には過去の因縁があったのだ。一方、ケイディは得意な数学の授業で知り合ったアーロンに一目惚れ。それを知ったレジーナに、アーロンとの仲を取りもつと言われ、プラスティックスに入ることを決めるケイディだが、次第にグループに染まっていき…

MEAN GIRLS
脚本:ティナ・フェイ
音楽:ジェフ・リッチモンド
作詞:ネル・ベンジャミン
演出・上演台本・訳詞:小林香
出演:生田絵梨花、田村芽実、石田ニコル、内藤大希、松原凜子、松田るか、小野塚勇人(劇団EXILE)、中谷優心/黒須洋嗣/壮一帆 ほか
日程:
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2月11日〜12日 名古屋
わたしとわたし、ぼくとぼく

 フライングステージの関根信一さんが脚本と演出を担当している劇団うりんこ「わたしとわたし、ぼくとぼく」が名古屋で上演されます。2017年に名古屋で初演され、好評を博し、東京や、いろんな街でも上演されてきて、今回再び名古屋のうりんこ劇場で上演されることになりました。児童劇団ではありますが、決して子ども向けではない、大人も楽しめるお芝居です。(レビューはこちら

<あらすじ>
保育園に勤める30歳の健人は、男性保育士に女児のおしめをかえてほしくないという保護者からのクレームにショックを受け、ゲイであるとも言えず、ひどく落ち込み、引きこもってしまっていた。ふと鏡を見ると、ひとりの少女が現れ、「世界を救ってほしい」と言った。少女に強引に導かれて1997年の自分自身に会うため、タイムリープする。10歳のときの自分と会った健人。当時、健人は「男らしくない」といじめられており、クラスメイトでスカートをはきたくないみどりがかばってくれていた。二人は周囲に「男らしさ」や「女らしさ」を押し付けられ、悩んでいたが、札幌でパレードが開催されることを新聞で知り、名古屋から札幌へと向かうことを決意する……。

劇団うりんこ「わたしとわたし、ぼくとぼく」
作・演出:関根信一(劇団フライングステージ)
出演:児玉しし丸、小原ひろみ、まきのかずひこ、藤本伸江、杉浦耶麻人、むらつばきはるな、平野萩(客演)、もげ(客演)
日時:2023年2月11日(土)11:00/15:00、2月12日(日)11:00
会場:うりんこ劇場(名古屋市名東区八前1-112)
料金:前売一般:3,000円、U-18:2,500円
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2月18日〜19日 東京
theStagPartyShow東京「ユニコーンドリーム」

「この度、theStagPartyShow東京は”15周年”という節目を迎えることとなりました。2023年は15周年記念イヤーといたしまして、さまざまな企画をお届けする所存でございます。その第一弾といたしまして、本公演を実施させていただきます。今回はキタムラセキチと縁の深い2人のゲスト俳優を招き、参加するメンバーの刺激になる作品作りに挑戦です! 新しい「すたぱ」の試みを目撃ください。ぜひ、多くの皆様とスタパ東京の節目第一弾をご一緒したく、皆様のお越しをこころよりお待ち申し上げます」(公式サイトより)

<あらすじ>
それはとある「喫茶店」で起きる物語。
その喫茶店は姉と弟の二人が営んでいた。
その日は久々にもう一人の弟が帰ってくる日。
二人は弟の帰りを楽しみに待っていた。
ところが一人の予期せぬ訪問者の登場により、3人の姉弟の再会が不思議な方向に逸れていく・・、

ユニコーンドリーム
作・演出:キタムラセキチ
出演:たかし、ともひろ、ほりゆり、ゆうだい、平家哲、じゅん
音楽:thePool(菊池ジョバンニ・だいすけ)、おまえけんじ
日時:2023年2月18日(土)14:00、18:00 2月19日(日)13:00、17:00
会場:絵空箱(東京都新宿区山吹町361 誠志堂ビル1~2階、有楽町線江戸川橋駅より徒歩2分/東西線神楽坂駅より徒歩9分)
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3月8日~4月2日 東京
ミュージカル『RENT』

 ゲイやレズビアン、HIV陽性の若いアーティストたちを主人公に、切なくも熱い青春群像が素晴らしい音楽とともに描かれ、1996年の初演以来、ブロードウェイで12年4ヵ月のロングランヒットを記録し、世界40ヵ国以上で各国語版が上演され、2006年には映画化もされたミュージカル『RENT』――ゲイにとって記念碑的な、不朽の名作です。日本版公演も、ただ上演するだけでなく、これまでに『RENT』のキャストが何度もパレードや映画祭に足を運んで歌ってくれたり、独自にLGBTウィークを開催したり、ものすごい熱量でLGBTQコミュニティを支援してくれています(2012年にはLGBTQのアワード「Tokyo SuperStar Awards」を受賞しています)
 そんな『RENT』もコロナ禍で公演中止の憂き目にあったりしていたのですが、その悔しさを晴らすかのように7回目の上演を実現させたそうです。
 東京公演が3月8日~4月2日、大阪公演が4月7日〜9日、愛知公演が4月12日〜13日です。
 なお、『RENT』は故ジョナサン・ラーソンの遺言によって、各回とも若干数のエンジェルシートが設けられます。これは、まさに『RENT』の登場人物のように若くて貧しいアーティストであったり、ブロードウェイのチケットを買えないような方にも公演を観る機会を提供したいという趣旨の格安チケットで、毎日抽選で選ばれます。何時までに劇場に行けばよいかなど、詳しい情報は劇場にお問い合わせください。

<あらすじ>
1991年、NYイーストヴィレッジ。映像作家のマークは、友人で元ロックバンドのボーカル、ロジャーと古いロフトで暮らしている。夢を追う彼らに金はない。家賃(レント)を滞納し、クリスマスイヴにもかかわらず電気も暖房も止められてしまう。恋人をエイズで亡くして以来、引きこもり続けているロジャー自身もHIVに感染しており、せめて死ぬ前に1曲だけでも後世に残るような曲を書きたいともがいている。ある日、彼は階下に住むSMクラブのダンサー、ミミと出会うが、彼女もまたHIV陽性だった。一方のマークはパフォーマンスアーティストのモーリーンに振られたばかり。彼女の新しい相手は女性弁護士のジョアンヌだ。仲間のコリンズは暴漢に襲われたところをストリートドラマーのエンジェルに助けられ、二人は惹かれあう。季節は巡り、彼らの関係もまた少しずつ変わってゆく。出会い、衝突、葛藤、別れ、そして二度目のクリスマス・イヴ……
 
ミュージカル『RENT』
脚本・歌詞・音楽:ジョナサン・ラーソン
演出:マイケル・グライフ
出演:花村想太/平間壮一(Wキャスト)、古屋敬多(Lead)/甲斐翔真(Wキャスト)、遥海/八木アリサ(Wキャスト)、加藤潤一/SUNHEE(Wキャスト)、百名ヒロキ/RIOSKE(Wキャスト)、佐竹莉奈/鈴木瑛美子(Wキャスト)、塚本直、吉田広大、チャンヘ、長谷川開、小熊綸、ロビンソン春輝、吉田華奈、Zinee ※各役アルファベット順
日程:3月8日~4月2日 
会場:シアタークリエ
料金:全席指定:11,800円、エンジェルシート:5,000円(価格は全て税込)
チケットはこちら

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