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特集:2024年6月の映画・ドラマ

2024年6月に上映・放送・配信されるLGBTQ関連の映画やドラマの情報をお伝えします。今月は「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」でLGBTQ作品が多数上映されるほか、奇想天外なガールズムービー『ドライブアウェイ・ドールズ』、まぜこぜ一座の映画『まつりのあとのあとのまつり 〜まぜこぜ一座殺人事件〜』などもあります

特集:2024年6月の映画・ドラマ

(SSFF & ASIA『自慢の息子』より)


梅雨ですね…雨続きであまり外に出かけたくなくなるかもしれませんが、映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか。
今月は「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」でLGBTQ(クィア)作品が何本も上映されます。また、レズビアンが主人公の奇想天外なガールズムービー『ドライブアウェイ・ドールズ』が公開されます。そして、エスムラルダさんが脚本を担当した映画『まつりのあとのあとのまつり 〜まぜこぜ一座殺人事件〜』の完成披露上映会を含む、東ちづるさん率いるまぜこぜ一座によるイベントが開催されたりもします。
ちなみに6月1日はファーストデー。各館1100円〜1200円で映画を観ることができます(特別上映等を除く)。『異人たち』などはまだ上映されているところもありますし、『94歳のゲイ』も京都・大阪ではご覧いただけます。
(最終更新日:2024年6月11日)

 
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公開中
異人たち


 1988年に大林宣彦によって映画化もされ、名作と讃えられている山田太一の長編小説「異人たちとの夏」を『WEEKEND ウィークエンド』『Looking/ルッキング』のアンドリュー・ヘイが映画化しました。舞台を現代の英国に移し、主人公と恋人をゲイという設定に変え、アンドリュー・ヘイにしか作れないような情感豊かで親密な、切なくも美しい、深い余情をもたらす作品になっています。フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドやペット・ショップ・ボーイズなど、80年代UKの名曲が実に重要な役割を果たしていたりもします。近日中にレビューをお届けします。ハラハラと涙がこぼれ、一生忘れられないような、ずっと胸の中に宝物としてしまっておきたくなるような素晴らしい作品です。ぜひご覧いただきたいです。(レビューはこちら

<あらすじ>
12歳の時に交通事故で両親を亡くし、孤独な人生を歩んできた40歳の脚本家アダム。ロンドンのタワーマンションに住む彼は、両親の思い出をもとにした脚本の執筆に取り組んでいる。ある日、幼少期を過ごした郊外の家を訪れると、そこには30年前に他界した父と母が当時のままの姿で暮らしていた。それ以来、アダムは足しげく実家に通っては両親のもとで安らぎの時を過ごし、心が解きほぐされていく。その一方で、彼は同じマンションの住人である謎めいた青年ハリーと恋に落ちるが……。

異人たち
原題:All of Us Strangers
2023年/英国・米国合作/105分/R15+/監督:アンドリュー・ヘイ/出演:アンドリュー・スコット、ポール・メスカル、ジェイミー・ベル、クレア・フォイ

 


公開中
94歳のゲイ

 男が好きということを「絶対に言われへん」時代を生き、ずっと思いを胸に秘め、セックスすらせず、90近くなるまで誰にもゲイだと知られずに孤独に生きてきた長谷忠さんの人生を追ったドキュメンタリー映画です。2022年にMBSで放送された「93歳のゲイ~厳しい時代を生き抜いて~」が大きな反響を呼び、2023年にはTBSドキュメンタリー映画祭2023にて関西限定上映され、今回は追加撮影の素材も加えた90分の再編集版『94歳のゲイ』として劇場公開されます。
 西成区で「にじいろケアプランセンター」を経営するケアマネジャーの梅田政宏さんも、長谷さんほどではないかもしれませんが、厳しい時代を生きてきた方で、この映画の第二の主人公と言える存在ですが、残念ながら2022年のMBSでの放送の3日後に急逝しました…そのことを長谷さんはどう受け止めたのか、唯一、心を開いて何でも話せるゲイ友だった梅田さんが亡くなった後、長谷さんは果たして、どう暮らしてきたのか、といったお話が、新たに加わっています。(レビューはこちら

94歳のゲイ 
2023年/日本/90分/PG12/監督:吉川元基
大阪シアターセブン、UPLINK京都で公開中



上映中
恋するプリテンダー

 オーストラリアのきらめくリゾートを舞台に、大人の男女が意地とプライドを懸けて繰り広げる恋の駆け引きを描いたラブコメディ。主人公・ビーの姉がレズビアンで、その同性結婚式の場面がメインになっていたり、プログレスプライドフラッグが大通りにたなびいていたりするそうです。ビー役はドラマ『ユーフォリア EUPHORIA』などで注目を集めるシドニー・スウィーニー、ベン役は『トップガン マーヴェリック』のハングマン役でブレイクしたグレン・パウエル。監督は『ピーターラビット』シリーズや『ANNIE アニー』で知られるウィル・グラック。令和のラブコメ映画史上No.1ヒット作だそうなので、きっと楽しめると思います。

<あらすじ>
弁護士を目指してロースクールに通うビーは、街角のカフェで知り合った金融マンのベンと最高の初デートをするが、ちょっとした行き違いが原因で燃え上がった恋心も一気に凍りついてしまう。数年後、そんな二人が偶然、オーストラリアで同じ結婚式に出席し、気まずい再会。真夏のリゾートウェディングにみんなが心躍らせるなか、険悪なムードを漂わせる。しかし、復縁を迫る元カレから逃げたいビーと元カノの気を引いてヨリを戻したいベンは、互いの望みをかなえるために恋人のフリをすることになり……。

恋するプリテンダー
原題:Anyone But You
2023年/米国/103分/G/監督:ウィル・グラック/出演:シドニー・スウィーニー、グレン・パウエル、アレクサンドラ・シップ、ダレン・バーネット、ブライアン・ブラウンほか




6月2日WOWOWで放送
怪物

 カンヌ国際映画祭でクィアパルムとコンペティション部門の脚本賞を受賞し(是枝監督はカンヌの審査員にもなりましたね)、日本アカデミー賞では主演の男の子2人が受賞するなどの栄誉に輝いたクィア映画『怪物』が(WOWOWですが)テレビ初放送されます。 
 二人の男の子の『銀河鉄道の夜』を彷彿させるようなシーンの美しさ、そして解釈が分かれるラストシーン。クィアの生きづらさとか世間の人たちの無理解などもありつつ、人間のよい面も描かれていて、希望を捨てていない、優しい作品だと思います。
 未見の方はこの機会にぜひ。

<あらすじ>
大きな湖のある郊外の町。息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子どもたちが平穏な日常を送っている。そんなある日、学校でケンカが起きる。それはよくある子どもどうしのケンカのように見えたが、当人たちの主張は食い違い、それが次第に社会やメディアをも巻き込んだ大事へと発展していく。そしてある嵐の朝、子どもたちが忽然と姿を消してしまう…。
 
WOWOWシネマ
2024年6月2日(日)18:50~




6月7日より上映
ドライブアウェイ・ドールズ

 ガールフレンドと別れたレズビアンのジェイミーと、堅物で自分の殻を破れずにいるマリアン。日々の生活に行き詰まりを感じる二人が、気分転換にアメリカ縦断ドライブに出発するというお話です。車の配送(=ドライブアウェイ)をしながら目的地のフロリダ州タラハシーへ向かうことにした二人は、配送会社で受付係のカーリーから1台の車を手配してもらうが、運転中のアクシデントがきっかけで、車のトランクの中に謎のスーツケースを発見。中身を確認すると、なんと、信じられない“ブツ”が入っていた! 謎のスーツケースを取り戻そうとするギャングたちに追われ、ジェイミーの元カノで警察官のスーキー、物語のキーパーソンとなるゲイリー・チャネル上院議員らを巻き込み、事態は思わぬ方向へ!? という展開だそうです。
 『ノーカントリー』のイーサン・コーエン監督が妻トリシア・クックと共同で脚本・製作を手がけており、『哀れなるものたち』に出演するマーガレット・クアリーと、MCU新作『Thunderbolts』(原題)への出演が注目を集めるジェラルディン・ヴィスワナサンが主演を務め、「THE LAST OF US」のペドロ・パスカルや、マット・デイモン、さらにマイリー・サイラスが特別出演を果たしています。

ドライブアウェイ・ドールズ
原題:Drive-Away Dolls
2024年/米国/85分/PG12/監督;イーサン・コーエン/出演:マーガレット・クアリー、ジェラルディン・ヴィスワナサン、ペドロ・パスカル、マット・デイモン、マイリー・サイラスほか



6月8日よりNetflixで配信
ダウントン・アビー/新たなる時代へ

 映画『ダウントン・アビー』の続編で、2022年に劇場公開された『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』がNetflixで配信されます(実はアマプラではすでに配信されているのですが、ネトフリ一筋の方はこの機会にぜひ)。ゲイである執事のトーマスの新しいロマンス、運命、そして生き様に心躍り、胸が熱くなることでしょう。

ダウントン・アビー/新たなる時代へ
2022年/英米合作/125分/G/監督:サイモン・カーティス/出演:ヒュー・ボネビル、ローラ・カーマイケル、ジム・カーター、ブレンダン・コイル、ミシェル・ドッカリー、ケビン・ドイル、ジョアンヌ・フロガット、マシュー・グード、ハリー・ハデン=ペイトン、デビッド・ヘイグ、ジェラルディン・ジェームズ、ロバート・ジェームズ=コリアーほか
Netflixで配信(URLが出たら更新します)



<ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)2024>

 国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略称:SSFF & ASIA)2024」が6月に表参道ヒルズ Space Oや二子玉川ライズ スタジオ & ホールで開催されます。開幕に先立ち、オンライン企画「レインボープログラム」を実施するなど、LGBTQフレンドリーで素敵な映画祭です。6月の本祭でもいくつものLGBTQ(クィア)作品が上映されます。
 
6月6日上映 紅い封筒

 結婚したばかりのアメリカ人が、台湾の夜市の近くに落ちていた赤い封筒を拾う。封筒に入っていたのは、2つの世界を結ぶ家族の物語だった…。
 SSFF & ASIA「アジア インターナショナル&ジャパンプログラム」にて上映。オンラインでも配信。

紅い封筒
2024年/台湾/0:20:48/監督:Tami Xu/出演:Chen Shu-feng (Lin Chiu-yue)、Zach Ireland (Andy Island)、Austin Zheng (Ilan Chen)、Huang Wei (Li Xin-yi)
6月6日(木)13:10-15:10 表参道ヒルズ Space Oにて上映


6月7日上映 駆け抜けたら、海。

 女子大生の綾瀬みつきは、親友の星野うみに片想いをしている。合コンを抜け出してきた 2人は閉店間際の銭湯に駆け込む。いつものようにうみの恋愛話を聞かされるみつき。友情と恋愛のはざまを描いた儚い恋物語。
 SSFF & ASIA「Shibuya Diversity プログラム」にて上映。

駆け抜けたら、海。
2023年/日本/0:16:53/監督:十川雅司/出演:松原怜香、嶺結
6月7日(金)17:30‐19:20 表参道ヒルズ Space Oにて上映


6月9日上映 自慢の息子

 銀行強盗を企んでいた主人公のDannyだが、何かと強引な母とかかりつけ医の登場でその計画はおじゃんになった。母と死んだ鳩をバンに同乗させたDannyは迫り来る絶望感に苛まれる。さらなる人物の登場でDannyの1日はどんどんと混乱していくが、どうやら全ては見かけ通りではないようだ。ベン・ウィショーが主演し、アカデミー賞ショートリストにも入った作品。
 SSFF & ASIA「インターナショナルプログラム」にて上映。オンラインでも配信。

自慢の息子
2023年/英国/0:16:01/監督:Tom Stuart/出演:ベン・ウィショー 
6月9日(日)11:20-13:10 表参道ヒルズ Space Oにて上映

 
6月15日上映 カトリック学校の女子生徒

 カヤが恋に落ちるのはこれが初めて。カトリックの女子校で優秀な成績を収める彼女は罪深くも近く地方への異動が決まっているシスターアグネスに惹かれていた。シスターアグネスの異動の日が近づくにつれ、カヤは告白したい想いに駆られる。
 SSFF & ASIA「アジア インターナショナル&ジャパンプログラム」にて上映。オンラインでも配信。

カトリック学校の女子生徒
2023年/フィリピン/0:18:04/監督:Myra Angeline Sorias/出演:Ora Palencia and Sharon Idone
6月15日(土)19:20-21:20 表参道ヒルズ Space Oにて上映


6月16日上映 一歩ずつ

 友人同士のティーンエイジャー2人が近所を散歩している。2人は一緒に時間を過ごしたいだけだったが、少しずつ新たな景色が見えるようになる。
 SSFF & ASIA「インターナショナルプログラム」にて上映。オンラインでも配信

一歩ずつ
2023年/オーストリア/:08:58/監督:Reza Rasouli/出演:Alara Yilmaz, Alessandro Fraissl
6月16日(日)15:00-16:50 二子玉川ライズ スタジオ & ホールにて上映


6月16日上映 ヤマアラシのジレンマ

 この映画は全編手話で構成されている。作品の舞台は、依存症に悩むろう者の若者向けのリハビリ施設。新患の主人公は長期入院者に惹かれていることに気が付き、治療中に二人の絆を深めようと奮闘する。 
 SSFF & ASIA「インターナショナルプログラム」にて上映。オンラインでも配信

ヤマアラシのジレンマ
2023年/ポーランド/0:16:10/監督:Mateusz Rybinski/出演:Maciej Kosiacki, Joanna Mizgier, Danuta Lewandowska
6月16日(日)17:10-19:00 二子玉川ライズ スタジオ & ホールにて上映



6月16日 東京
まつりのあとのあとのまつり〜まぜこぜ⼀座殺⼈事件〜

 東ちづるさん率いる(ずっとパレードに協賛してくれている)⼀般社団法⼈Get in touchが今年も渋谷区と共催で「まぜこぜ⼀座」の公演を行ないます。今回は第一部で社会派コメディサスペンス映画『まつりのあとのあとのまつり〜まぜこぜ⼀座殺⼈事件〜』完成披露上映会が行なわれます。『歌雪姫と七人のこびとーず』のその後を描いたアナザーストーリーで、マイノリティパフォーマーたちのリアルを善悪、清濁隠すことなくまぜこぜにして、ドラマチックに映画化しているそうです。脚本を担当したエスムラルダさんは「最初に企画を聞いた時から面白くなりそうな予感がしていた、この作品。ちづるさんや齊藤監督と相談を重ねながらの脚本執筆はとても楽しく、学ぶこともたくさんありました。そしてスタッフのみなさんやご協力くださったみなさんのお力、キャストのみなさんの怪演により、他に類を見ない映画ができあがったと思っています。次はみなさんの番です。この傑作(怪作?)を一人でも多くの方に楽しんでいただけるよう!」と語っています。

映画『まつりのあとのあとのまつり 〜まぜこぜ一座殺人事件〜』
2024年/日本/90分/脚本:エスムラルダ/監督:齊藤雄基/出演:東ちづる、石井正則、芋洗坂係長、大橋弘枝、桂福点、ダンプ松本、ドリアン・ロロブリジーダ、野澤健、マメ山田、三ツ矢雄二、峰尾紗季、森田かずよ、矢野デイビット、山野海、悠以、ほか豪華友情出演
 
まつりのあとのあとのまつり〜まぜこぜ⼀座殺⼈事件〜
⽇時:2024年6月16日(⽇)17:00開演 20:10終演予定
会場:LINE CUBE SHIBUYA(渋⾕公会堂)
料金:⼀般 1階席6,000円、2階席5,000円
※障害者と障害者同伴介助者1名様までは半額。⼦どもも半額。
※渋⾕区特典付き(渋⾕区在住・在勤がわかる⾝分証明書をご提⽰ください。「Get in touch特製⼿ぬぐい」をプレゼント!)
チケットはこちらから
制作:⼀般社団法⼈Get in touch  
共催:渋⾕区 
助成:アーツカウンシル東京
内容:
【第⼀部】映画『まつりのあとのあとのまつり〜まぜこぜ⼀座殺⼈事件〜』完成披露上映会
 昨年上演した「まぜこぜ一座」の舞台、月夜のからくりハウス『歌雪姫と七人のこびとーず』のアフターストーリーです。
出演者:東ちづる、⽯井正則、芋洗坂係⻑、⼤橋弘枝、桂福点、ダンプ松本、ドリアン・ロロブリジーダ、野澤健、マメ⼭⽥、三ツ⽮雄⼆、峰尾紗季、森⽥かずよ、⽮野デイビット、⼭野海、悠以、ほか豪華友情出演
【第⼆部】「まぜこぜ⼀座」歌とダンスのパフォーマンス
司会:東ちづる(俳優・Get i touch代表)、マメ⼭⽥(⽇本⼀⼩さい俳優・⼿品師)、三ツ⽮雄⼆(声優)
シンガー:GOMESS(ミュージシャン)、佐藤ひらり(全盲のシンガーソングライター)、ドリアン・ロロブリジーダ(ドラァグクイーン)、⼋⽅不美⼈(ドラァグクイーンユニット)、YANO BROTHERS(ガーナ&⽇本MIXのヴォーカルユニット)、悠以(両声類のシンガーソングライター)、⽶良美⼀(歌⼿(カウンターテナー)
◎ダンサー:⼤前光市(義⾜のダンサー)、かんばらけんた(⾞椅⼦のダンサー)、光陽師想真(⾃閉症ダンサー・狐神舞)、⼩源寺涼太世界チャンピオン ポールダンサー)、SAYURI(ベリーダンサー)、鈴⽊清貴(ダンサー・振り付け家・ヨガ講師)、SOCIAL WORKEEERZ(DANCE FOR SOCIAL INCLUSION)、だうんしょーず(ダウン症のダンスチーム)、藤平真梨(ダンサー・ダンサブル代表)、森⽥かずよ(俳優・ダンサー)
◎演奏:えびさわなおき。(アコーディオン)、尾上秀樹(三味線)、⻄垣恵弾(闘うバイオリン弾き)
◎⼿話通訳:森本⾏雄、樋⼝真⼸



6月22日 下川町(北海道)
ハーヴェイ・ミルク

 北海道の下川町で活動する市民団体・下川りくらしネットのドキュメンタリー映画上映グループの活動「下川すまっこシネマ」の一環として、プライド月間にドキュメンタリー『ハーヴェイ・ミルク』が上映されます。アカデミー賞最優秀長編記録映画賞受賞作であり、初めてカミングアウトしてサンフランシスコ市議に当選し、同性愛者が教師になることを禁じる州法の成立をやめさせるなど、「カストロの市長」とも呼ばれながら凶弾に倒れたミルクの生涯を描いた名作です。日本一寒いと言われる下川町ですが、きっとこの上映会の日は熱くなるハズ。旭川など上川管内にお住まいの方などもよろしければこの機会にぜひご覧ください。

下川すまっこシネマ6月上映会
ハーヴェイ・ミルク
日時:6月22日(土)13:30- / 18:30-
会場:下川町総合福祉センター「ハピネス」大広間
入場料:1000円、18歳以下無料
主催:下川りくらしネット
協力:下川町



6月27日 東京(四谷)
エゴイスト

 四谷区民ホールで『エゴイスト』が無料上映されます。しかもドリアン・ロロブリジーダさんとの質疑応答の時間もあるとのことで、素敵なイベントになりそうです。主催するのはLLAN(LGBTとアライのための法律家ネットワーク)という団体で、たぶん日本に住む英語話者のために英語字幕付きの上映会を開くものです。無料ですが、申込みが必要です。

LLAN Special Screening of "Egoist"
日時:6月27日(木) 開場18:30、開演19:00
会場:四谷区民ホール
入場無料(先着順)
お申し込みはito.yumi@llanjapan.orgまでメールでお願いします



6月22日〜7月7日 山口
エゴイスト、片袖の魚、老ナルキソスなど

 6月29日に山口レインボープライド2024が開催されるのに合わせ、山口情報芸術センター[YCAM]が6本のLGBTQ映画を特集上映します(詳しくはこちらをご覧ください)

LGBTQ映画特集
期間:6月22日〜7月7日
会場:山口情報芸術センター[YCAM]
有料
チケットは当日券のみ(館内2階・スタジオC受付にてご購入ください)
上映作品・上映日時は以下の通りです

エゴイスト
 14歳で母を失い、田舎町でゲイである自分を隠して鬱屈とした思春期を過ごした浩輔。そんな彼が出会ったのは、母を支えながら暮らす、パーソナルトレーナーの龍太。惹かれ合った2人は、時に龍太の母も交えながら満ち足りた時間を重ねていく。しかし彼らの前に突然、あまりにも残酷な運命が押し寄せるー。

2023年/日本/120分/配給:東京テアトル
監督:松永大司
脚本:松永大司、狗飼恭子
原作:高山真
音楽:世武裕子  
出演:鈴木亮平、宮沢氷魚、中村優子、和田庵、ドリアン・ロロブリジーダ、柄本明、阿川佐和子
<上映日時>
6月22日(土) 17:25〜19:25
6月23日(日) 17:05〜19:05
6月26日(水) 15:40〜17:40
6月27日(木) 15:40〜17:40
6月28日(金) 14:45〜16:45
6月29日(土) 14:45〜16:45
6月30日(日) 17:10〜19:10

ミツバチと私
 8歳のアイトールは、自分の性自認が分からず、心を閉ざしていたが、叔母が営む養蜂場でハチや自然とのふれあいを通してありのままで生きていきたいという思いを強めていく。《本当の自分》を探す子どもの葛藤と、寄り添う家族の物語。第73回ベルリン国際映画祭にて史上最年少で主演俳優賞を受賞!

2023年/スペイン/128分/配給:アンプラグド
監督・脚本:エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン
製作:ララ・イサギレ・ガリスリエタ、ヴァレリエ・デルピエル
美術:イザスクン・ウルキホ
出演:ソフィア・オテロ、パトリシア・ロペス・アルナイス、アネ・ガバライン
<上映日時>
6月26日(水) 13:05〜15:13
6月27日(木) 13:05〜15:13
6月28日(金) 10:30〜12:38
6月29日(土) 12:20〜14:28
6月30日(日) 12:30〜14:38
7月3日(水) 10:30〜12:38
7月4日(木) 10:30〜12:38
7月5日(金) 10:30〜12:38
7月6日(土) 16:35〜18:43
7月7日(日) 12:30〜14:38

ふたつの部屋、ふたりの暮らし
 南仏モンペリエを見渡すアパルトマン最上階、向かい合う互いの部屋を行き来して暮らす隣人同士のニナとマドレーヌ。長年密かに愛を育んできた2人の女性が社会の障壁の中で闘う姿をサスペンスフルに描いたドラマ。2020年セザール賞新人監督賞受賞など国際映画賞を多数受賞し、大きな話題を集めた。

2019年/フランス、ルクセンブルク、ベルギー/95分/配給:ミモザフィルムズ
監督:フィリッポ・メネゲッティ
脚本:フィリッポ・メネゲッティ、マリソン・ボヴォラスミ
音楽:ミケーレ・メニーニ
出演:バルバラ・スコヴァ、マルティーヌ・シュヴァリエ、レア・ドリュッケール、ミュリエル・ベナゼラフ
<上映日時>
6月28日(金) 12:55〜14:30
6月29日(土) 10:30〜12:05
6月30日(日) 10:30〜12:05
7月3日(水) 13:05〜14:40
7月4日(木) 13:05〜14:40
7月5日(金) 13:05〜14:40
7月6日(土) 14:35〜16:10
7月7日(日) 15:05〜16:40

片袖の魚《日本語字幕付》
 中原中也賞を最年少で受賞した文月悠光の詩を原案にした短編映画。自分を不完全な存在だと思い込み、自信を持てないまま社会生活を送るトランスジェンダーの女性が新たな一歩を踏み出そうとする姿を描く。主演は、日本初のトランスジェンダー女性の俳優オーディションで選ばれたファッションモデルのイシヅカユウ。

2020年/日本/34分/配給:みのむしフィルム
イシヅカユウ、広畑りか、黒住尚生、猪狩ともか、田村泰二郎、原日出子
原案:文月悠光 「片袖の魚」(『わたしたちの猫』ナナロク社刊)
プロデューサー・脚本・監督:東海林毅
<上映日時>
6月28日(金) 17:00〜17:34
6月29日(土) 17:40〜18:14

老ナルキソス《英語字幕付》
 「片袖の魚」の東海林毅監督が、レインボー・リール東京グランプリをはじめ国内外の映画祭で10冠を獲得した自身の傑作短編「老ナルキソス」を、満を持して長編化!自分しか愛せぬまま年老いた、ゲイでナルシストの絵本作家・山崎託を通して、“老い”や“生と性”の普遍的な悩みを描く。

2022年/日本/110分/配給:オンリー・ハーツ
監督・脚本:東海林毅
プロデューサー:須田敬介、伊藤正美、有馬 顕、東海林 毅
音楽:渡邊崇
出演: 田村泰二郎、水石亜飛夢、寺山武志、日出郎、モロ師岡、津田寛治、千葉雅子、田中理来、村井國夫
<上映日時>
6月28日(金) 17:50〜19:40
6月29日(土) 18:30〜20:20

老ナルキソス(短編)
 ゲイでナルシストの老絵本作家・山崎は、老いによって自分の姿が醜く衰えていくことに耐えられずにいた。そんなある日、美しい青年レオに出会った山崎は、彼の若さと美しさに打ちのめされ…。

2017年/日本/21分/配給:みのむしフィルム
監督・脚本:東海林毅
プロデューサー:川勝奈穂
出演:田村泰二郎、高橋里央、佐野弘樹、蒲生映与
<上映日時>
6月29日(土) 17:00〜17:21

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