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レポート:プライドクルーズ大阪2026
5月23日(土)には、大阪市で第5回を記念するプライドクルーズ大阪が開催されました。今年は「結婚の自由をすべての人に」訴訟の最高裁判決を控え、婚姻平等(同性婚法制化)をめぐる課題に目を向けてもらおうと「平等ナウ!」がテーマになっていました

プライドクルーズ大阪は2022年、西日本初(日本で2番目)の常設のLGBTQセンターとしてオープンした「プライドセンター大阪」のことをより多くの人に知ってもらい、つながりを増やす機会として開催されるようになったものです。「水都大阪」にちなみ、センターの目の前にある大川のほとりの「川の駅はちけんや」から船に乗って川を行進する、まるでアムステルダムのカナル(運河)パレードのような趣の、新しいかたちのプライドパレードでした。大阪では毎年10月に扇町公園でレインボーフェスタ!(関西レインボーパレード)が開催されていますが、それとは異なる(というか、どことも異なる)スタイルのプライドパレードで、「結婚の自由をすべての人に」訴訟の舞台ともなってきた大阪地裁の目の前で婚姻平等(同性婚法制化)を訴えるなど、独自の展開も見せてきました。メディアも取材に行くし、関西以外からも駆けつける方もいるしで、ある意味、関西のLGBTQコミュニティの運動の一つの「呼水」にもなってきたと言えます。
そんなプライドクルーズ大阪に昨年初めて参加しましたが(レポートはこちらl)、川を渡る風も心地よく、船で天満橋駅ビル(京阪シティモール)、中之島薔薇園、大阪市役所や中央公会堂などの素敵な景色を眺めながら、岸にいる方たちと手を振り合いながら、開放感や高揚感を味わえる、とても楽しいパレードでした。
正直、去年行ったし、今年はいいかな、とも思っていたのですが、今年5周年ということで豪華ゲストの来場が決まり、帰りの飛行機を運よくマイルで取れたこともあり(18000円超のチケットが6000マイルで取れてラッキーでした。システム改編の影響でタイミングよく空席が出たのかもしれません)、行くことを決めました。
プライドクルーズ大阪2026レポート
昨年は午前中が雨模様で、カメラが濡れたらどうしよう…とふるえていたのですが(パレード中は晴れ間も見えました。クィア・パワーですね)、今年は前日から暑いくらいの好天で(ハーパンで出歩けるくらいでした)、雨の心配をすることなく、安心して参加できました。
12時半に会場の「川の駅はちけんや」に着きました。場内には昨年同様、いろんなブースが出展されていました。






13時からNatari(なたりー)さんのMCでトークイベントが始まりました(MCは少し時間が押したりとかさまざまな状況に対して臨機応変な対応が求められるわけですが、その点、素晴らしかったです。名司会でした)
最初のトークゲストは、昨年のプライドクルーズにも参加したという読売テレビ コンテンツ戦略局 イベントビジネスセンター プロデューサーの門上由佳さん。虹色ダイバーシティの長野さんが聞き手となり、「Groove for Equality ―音でつながる多様性―」というテーマでお話をお聞きしました。門上さんが気になっているアーティストとして、今度のTPにも出演するSIRUPさん、butajiさん、RINA SAWAYAMAさんなど、世の中にLGBTQのことを発信している方の名前が挙げられました。特にSIRUPさんがホストをつとめる「Grooving Night」https://groovingnight.jp/は音楽ライブを通じて社会課題を考えるイベントで、プライドセンターもブースを出展し、それがきっかけでセンターに来てくれる人が増えたというお話が素敵でした。読売テレビは全員虹色ダイバーシティの研修を受けているそうで、門上さん自身、デスクにレインボーフラッグを置いたり、積極的に周囲の人に話をしているそうです(日テレ系列の会社全体で見ると、まだパートナーシップ制度を導入できていないところもあるなど、課題はあるそうです)。質疑応答のときに会場から「職場でレインボーフラッグを出していたら怒られた。上司に『幸せか』とも言われ…どうしたらよいか」という質問が出て、門上さんが「同僚・仲間はいますか」「いちばん影響力ある人、私だったら社長に話す」「プライドセンターにも相談するといい。法律の知識ある人を味方に。ハラスメントだと理解していただく」「まず心守れる場所を」と畳みかけるように話していて、なんて心強い…と感動しました。こういうパワー・アライの方がたくさんいるとずいぶん世の中が変わるだろうな(というか、実際に変わってきたのはこういう方のおかげでもあるんだろうな)と、しみじみ感じ入りました。
その次は「クィア映画の創作現場から考える平等」というテーマで、聞き手は村木さん、トークゲストはちょうど1年前に漫画『となりのとらんす少女ちゃん』の実写映画化を発表した東海林監督と、主演の中川未悠さんでした。中川未悠さんは『ブルーボーイ事件』ですっかりファンになっていたので、ご尊顔を拝することができてうれしかったです。東海林さんはパワハラ・セクハラだらけの日本映画界の問題(性加害で逮捕されたり)について話したり、中川さんは『プラダを着た悪魔』がどれだけ好きかということや、「となとら」の撮影中にお母さん役のはるな愛さんがお好み焼きを焼いてくれたエピソードなどを語ってくれました(映画『となりのとらんす少女ちゃん』は今秋公開予定です)。この回のトークでいちばん面白いなと思ったのは、東海林監督が『老ナルキソス』で海外を回っていた際、サンフランシスコやアムステルダムで「この映画には、ゲイを揶揄するような言葉が含まれますのでご注意ください」というWarningが出たときに「イエーイ!」って会場が沸いた、というお話でした。うちらそんな言葉じゃ傷つかないから安心して、どんとこいだよ!的な意味なのか、PC的にそういう言葉が絶滅しかかっているご時世にひさしぶりだね!的な意味なのか、わかりませんが、いずれにせよ、ぼくらも早くその境地に辿り着きたいものだと思いました(同性婚も実現してないし、まだまだ先でしょうね…)
パレード出発に先立ち、出発式が行なわれました。オランダ、オーストラリア、英国の在大阪総領事館の方たちがご挨拶しました。
長年、虹色ダイバーシティのパートナーを務めてきたという在大阪オランダ王国総領事館のサンドラ・ペレフロムさんは、今年5周年で過去最高規模の開催というだけでなく、その活動の目覚ましい発展をお祝い申し上げます、オランダは世界初の同性婚承認国で、その後四半世紀の間に30ヵ国が続いたけれども、まだやるべきことがあります、LGBTQコミュニティ支援はオランダのアイデンティティです、水上パレードという点でも絆を感じています、みなさんの勇気や情熱に感謝、共に平等実現を目指しましょう、ハッピープライド、という素敵なメッセージをくださいました。
在大阪オーストラリア総領事館のマシュー・タープストラ総領事代理は、今日参加できてうれしいです、大阪のLGBTQコミュニティをサポートし、同僚と参加しました、オーストラリアではマルディグラが重要なプライドイベントとなっています、といったお話をされました。
在大阪英国総領事のマイケル・ブライスさんは、私もゲイで、パートナーと一緒に昨年赴任しました、そのことを誇りに思っています、分断が進む今日の世界において公平を訴え、平等を実現しようとするみなさんから大きな勇気をもらい、私たちもみなさんを支えたいと思います、平等と愛のために、「Love is Love」という素敵なメッセージをくださいました。


それから、トークゲストに出演したみなさんが再び登場し(DaiShunのお二人も登場し)、出発前に一緒に「平等ナウ!」とコールしました。

少しの休憩の後、事前に参加申請していた方たちが「LGBTQ Rights」「同性婚にYES!」「Youth Pride」「Trans Pride」「プライドセンター大阪」「プライドクルーズ大阪」をテーマに掲げた6隻の船に分かれて乗船しました(2番目のMarriage For All Japanの船だけ、予定よりも広い船になり、余裕があったので、私もそこに乗せていただけました)
岸でもたくさんの方が旗を振ったりして応援してくれているなか、13時20分、船が出発し、6隻が揃ったところでパレードがスタートしました。
先頭の船で虹色ダイバーシティの村木さんがマイクで話すのが2隻目にも届いていて(Bluetoothでしょうか。たまに音飛びもありましたが、かなりはっきり聞こえてきました)、一緒に「平等ナウ!」とコールしたり、一体感が生まれていました。途中でコーラーが和歌山のQちゃんに交代し、同性婚のことだけでなく「SOGIがいっぱい平等ナウ!」「いじめはダメよ平等ナウ!」といったコールも行なわれて、素敵でした。
中之島の薔薇園では、ちょうど見頃となった薔薇を楽しむ大勢の方が手を振り返してくれましたし、途中、川沿いのカフェ?の方がレインボーフラッグを振って応援してくれたりもして、温かさを感じました。
よく晴れて、しかし暑すぎもせず、川面を吹く風が心地よく、景色も美しく、それでいてひさしぶりに会う方たちと一緒に婚姻平等や姓の多様性についてのメッセージをアピールしながらパレードできて、最高に楽しかったです(歩かずにパレードできるというのもいいですね。年寄りに優しいパレードです)














船が1隻ずつ八軒屋にゴールし、下船したみなさんが揃ったところで、集合写真を撮りました。
★パレードのフォトアルバムはこちら
それからしばらくして、本日のメイン的なイベントとして、DaiShun(中井大さんと中西瞬さん)のお二人によるトークショーが行なわれ、お二人のファンの方たちが多数、詰めかけました。お二人がプライドイベントに参加するのは初めてのことで、参加した感想を聞かれた大さんは「緊張したけど、応援が心強いと感じました」と、瞬さんは「すごい経験」と語りました。お二人がパートナーシップについて大切にしていることは何ですか?との質問に対し、大さんは「常に連絡をとりあい、心配させないこと。一緒にいない時のコミュニケーションが大事」と、瞬さんは「特に決めてないけど、ボディタッチは意識してる。甘えん坊で褒められたがりなので。子育てです」と語っていました。最後に同性婚について聞かれ、大さんは「ないこと自体不思議。瞬と出会うまで結婚なんて紙切れ一枚だと思ってたけど、調べたら、家族と認められないことで、病院とかで現実的な壁に…そんなに大事なんだと。愛だけじゃすまない。当たり前にできる社会にならなきゃいけない」と語りました。瞬さんは「反対する意味がわからない」「年長者が国を仕切ってるせいだとしたら、僕たち世代が頑張りましょう」と語りました。最後に、大さんは「仲間に入れてくれてありがとう。声を上げる人のおかげで世の中変わってきたし、それはとても大事なことだと初めて強く思いました」と、瞬さんは「本当に初めてで、大丈夫かなと思ったけど。ナチュラルにマイノリティがいるということを知ってもらえたら。ぼくらでも何か力になれれば」と語りました。
最後に長野さんと村木さんがご挨拶し、エンディングとなりました。
今回は5周年ということで、気合が入っていて、初めてグッズを販売したり、スタンプラリーを企画したりもして、ボランティアの方も去年の2倍以上に増えたそうです。
村木さんは、船から落ちたりせず、雨にもならず、よかったです、と語っていて、本当にそうだな、と思いました。終わりよければすべてよし、ですね。スタッフのみなさん、本当におつかれさまでした。
大阪では10月10日(土)・11日(日)にレインボーフェスタ!が扇町公園で開催されます。今年は2006年に「御堂筋を虹色に!」の合言葉で始まった関西レインボーパレードから数えて20周年という記念すべき節目の年です。コロナ禍での休止(オンライン開催)以外はずっと毎年開催され続けてきた、今となっては最も歴史あるプライドの一つとなっていますが、20年分の感謝の気持ちを込めて、みんなで扇町公園に駆けつけ、笑顔で再びお会いしましょう。
INDEX
- 特集:2025年11月の映画・ドラマ
- レポート:春日井虹色さぼてんレインボーパレード2025
- レポート:レインボーフェスタ!2025(2)Day2
- レポート:レインボーフェスタ!2025(1)Day1
- レポート:三重レインボーパレードin津まつり大パレード2025
- レポート:ひろしまプライドパレード2025
- レポート:レインボープライドたからづか
- レポート:さばえダイバーシティパレード2025
- 特集:2025年10月の映画・ドラマ
- レポート:EXPLOSION 29th Anniversary
- レポート:岐阜プライドウォーク2025
- 特集:2025年9月の映画・ドラマ
- 2025年秋の舞台作品
- 2025年秋のクィア・アート展
- レポート:RELEASE
- 特集:AIDS文化フォーラムin横浜2025
- 特集:2025年8月の映画・ドラマ
- レポート:VITA Pool 2025
- 7/19、日本最大規模のゲイフェス「SUMMER BLAST」が7会場で開催!
- 特集:参院選2025
SCHEDULE
- 05.29理由
- 05.29NLGR関連クラブイベント
- 05.30神戸レインボーフェスタ
- 05.30NLGR+2026
- 05.30雄っぱいナイト!7(NEO)







