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セクシュアルマイノリティ中高生への支援を考える会が開催されます

2011年09月27日

 アメリカでは昨年来、10代のゲイの自殺が相次いだことが社会問題となり、さまざまなキャンペーンが行われてきました(「It Gets Better」プロジェクトや、シンディ・ローパーが建てた施設などもそうです)。そんななか先日のジェイミー・ロードマイヤーくんの自殺が再び、アメリカ社会に大きなショックを与えたのでした。
 一方、日本はどうでしょうか。なかなか表に出てこないこともあり、10代のセクシュアルマイノリティの若者たちの自殺の実情は明らかになっていませんが、「REACH Online」が長年の調査でゲイの自殺未遂率(あるいは自殺を考えたことがある人の率)の高さを明らかにしてきたり、歌川さんが保健室の先生方から「セクシュアルマイノリティ中高生の自殺や自殺未遂が、ニュースなどで目に触れない形で数多く発生している。教育現場でセクシュアリティの問題は放置されている」という訴えを聞いたことから「君のままでいい.jp」を立ち上げたり、少しずつこの問題がクローズアップされてきました。
 そうした流れを受け、電話相談やコミュニティ・ミーティングなど、生きづらさを抱える人たちの支援を行ってきたAGP(ゲイ&レズビアンの医療・カウンセリング・福祉・教育などの専門家グループ)が、保健室の先生(養護教諭)をお呼びしてセクシュアルマイノリティの中高生への支援を考える会を開きます。実際に授業でセクシュアルマイノリティのことを取り上げたり、セクシュアルマイノリティの子どもと出会った経験のある保健室の先生のお話を聞き、話し合いがもたれます。
 当日は、参加者の方たちが自らの中高生時代を振り返って語り、学校がどのような環境であれば過ごしやすくなるかを考えるようなグループ・ディスカッションの時間が設けられます。それによって、今現在&未来のセクシュアルマイノリティ中高生にとってより望ましい環境をつくるきっかけに、とAGPの方たちは考えています。
 中高生時代にひどくいじめられた、ゲイの同級生が自殺した…といった経験を持つ方などもぜひ、参加してみてください。

 

AGP 2011年度 第2回定例会
「中学生・高校生のセクシュアルマイノリティの子どもたちへの支援を考える ~『保健室の先生』編」

日時:10月9日(日) 14:30~16:50(14:15開場) 
会場:新宿区内の公共会議室(詳細はお申し込みいただいた方にお知らせします)
資料代など:AGP会員700円 会員外1200円
※事前申し込み制です。
参加申込み・問合わせ:2011sokai@agp-online.jp

 セクシュアルマイノリティ当事者にとって、自分のセクシュアリティのあり方・性別のあり方を殊更に意識するようになる中学生・高校生の時期は、とても大切な時期です。この時期に、どれぐらい肯定的な環境にいて、どれぐらい肯定的な情報を得られるかがその後の当事者の一生のあり方を決めるといっても過言ではありません。
 AGPでは、これまでもこれからも、「中学生・高校生のセクシュアルマイノリティの子どもたちへの支援を考える」というテーマを一貫して考えていきたいと思っています。
 中学生・高校生への支援を考えるにあたって欠かせない存在が「保健室の先生」です。
 今回の定例会では、セクマイの支援に関心を持ち、養護教諭としての実践にもセクシュアルマイノリティに関する事柄を積極的に取り入れておられる養護教諭の方々お二人をスピーカーにお迎えして(参加者皆によるグループ・ディスカッションも交え)セクシュアルマイノリティの中高生を取り巻く環境をより望ましいものにしていく道筋を、みんなで考えたいと思います。
 関心のある方どなたでも参加できますので、どうぞふるってご参加ください。

<ゲストスピーカー>
 神奈川県内の高校にお勤めの養護教諭、および、神奈川県内の中学校にお勤めの養護教諭の二方がゲストスピーカーとして来てくださいます。お二人とも、セクシュアルマイノリティについては以前より関心を持っておられ、授業で取り扱ったり、セクシュアルマイノリティ当事者にも関わった経験があります。 当日は、授業でどのようにセクシュアルマイノリティについて生徒達に教えているのか、その実践の様子や、実際にセクシュアルマイノリティの子どもに関わった体験についてお話しいただける予定です。

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