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先日の二丁目でのコロナ対策勉強会がネットニュースでレポートされました

2020年07月23日

 7月9日、二丁目のお店の方々に向けたコロナ対策勉強会が開催されましたが、全国の52新聞社と共同通信のニュースを束ねた地方紙連合サイト「47NEWS」に、この勉強会のことがレポートされていました。
 
「夜の街」を責めるよりも優先すべきこと コロナとマイノリティを考えるという記事は、「夜の街応援!プロジェクト」を主宰するリスク管理・コミュニケーションコンサルタントの西澤真理子さんが書いたものです。
「新型コロナウイルスに感染したくない。それは誰でもが思うこと。それは「夜の街」で働く人、なかでもセクシュアルマイノリティの世界ではより切実だ。なぜなら、どこで、誰から、どのように感染したかを簡単には話せないから。取り締まりを強化するだけでは、その壁は取り除けない。夜の街を忌諱し、責めることで分断を招くより、予防策、対処法を丁寧に伝え、共有することが対策としてはより効果的ではないのだろうか」
「先日、新宿二丁目のNPOが主宰し、医師、保健師などの専門家に具体的な予防策を聞く勉強会に出席する機会があった。会場にはアルコール消毒液が置いてあり、集まった30人ぐらいの参加者からは、正確な情報を収集し、感染予防を知ろうという積極的な姿勢を感じた。勉強会では感染症の医師が講演し具体的な予防策を説明。保健師からは「陽性者を責めるよりも気軽に相談できる、言える環境が必要。我々はAIDS/HIVの経験があり、セクシュアリティについては普通の人より勉強しています。気軽に保健所の戸をたたいてほしい」と呼び掛けがあった」
「今後、新宿二丁目のコミュニティはNPOを中心に、行政や医療とも連携していくという。相談窓口も開設、行政につなぐ前の身近な相談に乗る入り口になるようだ。情報共有、行政や専門家とのネットワーク作りの点で、この勉強会は「正しく怖がる」ために、とても有意義だった」
「実は、この会では参加したバーやクラブなどの店舗の経営者、スタッフから切実な声を聞くこともできた。筆者は、「感染した」と正直に言えるハードルがここまで高いとは知らなかった。ウイルス感染の不安、夜の街への風当たりの強さから客が減っている中での経営不安、自分達のアイデンティティを守るという、3つの大きな課題に直面していたのだった」
「今回、新宿2丁目コミュニティの勉強会に参加し、「夜の街」といっても、それぞれ個性があり、独特の文化もあることを再確認した。その違いを互いに尊重し、感染症対策を行うことの大切さをことさら考えさせられた。言い換えれば、リスクコミュニケーションを可能にするためには、お互いを認めあい、尊重できる土壌がいかに大切か、だ。レッテル張り、責めること、忌諱することは、感染者が名乗り出られない土壌を創り出す」
「新宿二丁目でバー「香まり」を経営する一ノ瀬文香さんはこう話していた。
『夜の街が他から切り離されて語られること、その言葉から感じる差別心に対して、もやもやします。夜の街の分断を促すような発言も残念。接待を伴う店とそうでない店とは、警察への届出書類からも営業形態が異なりますが、夜の街を盛り上げている思いに共通するものはあるはず。そして、仕事に対して誇りを持って臨んでいる思いがある人とない人がいるのは、昼も夜も一緒のはず。みんなが『コロナにかかったらどうしよう』と不安を抱えているからこそ『予防方法』と一緒に『コロナにかかったときにどうしたら良いか』を聞きたい。コロナに、もしもかかっても、こう対処すれば良いと分かれば、気持ちが軽くなります』
 リスクをあおらず、忌諱せず、「正しく」怖がるために正確な予防策を共有する。もしもの場合にどうするかを共に考えていく。コロナ対策をこの先どう進めるのかを考えるとき、こうしたリスク管理の基本があらためて重要なのだと思う」

 aktaや二丁目振興会の名前こそ出ていませんでしたが、あの勉強会の趣旨をとてもよく理解し、評価していただけて、素晴らしかったです。また、リスク管理の専門家が「リスクコミュニケーションを可能にするためには、お互いを認めあい、尊重できる土壌がいかに大切か、だ。レッテル張り、責めること、忌諱することは、感染者が名乗り出られない土壌を創り出す」と述べているのは、とても重要な意味があると感じました。これからもこのようなよき理解者(アライ)の方と協力関係を築いていけたらよいですね。
 

 なお、二丁目振興会会長のToshiさんは7月16日に行われた新宿区繁華街新型コロナ対策連絡会に参加し、二丁目での取組みを報告してくださったそうです。二丁目はしっかりやってますよということが新宿区にもしっかり伝わることで、行政への支援の要望も受け入れられやすくなるかもしれませんし、「夜の街」だからとバッシングされるようなことを避ける道にもつながるのではないでしょうか。

 

参考記事;
「夜の街」を責めるよりも優先すべきこと コロナとマイノリティを考える(47NEWS)
https://this.kiji.is/657848631922230369

 

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