g-lad xx

NEWS

三重県知事が新条例に同性パートナーシップ証明制度の導入を盛り込む意向を表明しました

 三重県の鈴木英敬知事は11月20日の県議会本会議で、今年度中に制定をめざしている「性の多様性を尊重し、誰もが安心して暮らせる三重県づくり条例(仮称)」の中に同性パートナーシップ証明制度も盛り込む意向を表明しました。鈴木知事は「利用できる選択肢として制度を整えることが、不安の解消、将来への希望につながる」と述べました。

 三重県では今年6月、アウティングの禁止も盛り込んだLGBT差別禁止条例の制定の検討に入ることを発表しましたが、先月7日に公表した条例の中間案では、同性パートナーシップ証明制度については、「さまざまな意見がある」などとして盛り込んでいませんでした。
 これを受けて、全国で3番目に同性パートナーシップ証明制度を実現した伊賀市に移り住んだ加納克典さん&嶋田全宏さんカップルが、伊賀市の岡本市長に制度導入を要望し、岡本市長が鈴木英敬三重県知事にその声を伝えました(詳細はこちら)。それから今月、加納さん&嶋田さんは、県内外から集まった応援の手紙やメッセージ約340通を県の方に手渡しました(詳細はこちら
 さらに20日、三重県の高校生有志が、制度導入を求める1330人分の署名を県に提出しました。高田高(津市)、鈴鹿高(鈴鹿市)、三重高(松阪市)の生徒16人が「パートナーシップ制度を実現する三重の高校生の会」を立ち上げ、10月から集めたものだそう。会の代表で、高田高校2年の奥野竜斗さんは「制度導入で性的少数者への認知にもつながるし、自分たちの将来の選択肢も広がる。数年後ではなく、今すぐ導入してほしい」と語っていました。また、奥野さんは、知事が制度導入の意向を示したことを県庁に向かう途中で知ったといい、「良い方向に進んだ後押しができたのでは」と喜んだそうです。
 


 
 こうした声を受けて、また、県内の市町村からも県での導入を望む声が多かったため、三重県の鈴木知事は20日、「制度を整えることが当事者の不安の解消や将来への希望にも繋がる」として、「パートナーシップ制度」を導入する考えを示しました。鈴木知事は本会議の提案説明で、制度の導入を求める声が上がる一方で、議会などから「慎重な検討が必要」とする意見もあったと述べ、「あらためて導入の是非やあり方の検討を重ねてきた」と述べました。そのうえで「利用できる選択肢として制度を整えることが不安の解消や将来への希望にもつながるとの思いから、多様性を認め合うダイバーシティ社会を目指す県として制度を導入したい」と語り、同性パートナーシップ証明制度も条例に盛り込む方針を示しました。

 県ダイバーシティ社会推進課によると、中間案が発表されてからの1ヵ月間で350通以上のパブリックコメントが寄せられ、制度の導入を望む意見が多数、届けられました。また、全29市町に聞き取りをしたところ、県内全域で利用できる統一的な制度になることなどを理由に、21市町が県が導入することが望ましいと回答し、反対はなかったそうです。すでに同性パートナーシップ証明制度が導入されている伊賀市やいなべ市で特に問題が起きていないことも踏まえ、導入の方針を固めたそうです。
 
 三重県で同性パートナーシップ証明制度が導入されれば、東海三県では初、全国でも茨城県、大阪府、群馬県(年内導入予定)に次いで4例目となります。
 三重県では2018年、県内の高校生およそ1万人を対象にジェンダーやセクシュアリティに関する調査を実施し、LGBTの生徒のうち約半数が周囲の偏見を感じており、約6割がいじめ被害に遭ったことがあり、3人に1人が自傷行為を経験するなど、深刻な実態が浮き彫りになりました(詳細はこちら)。県として「性の多様性を尊重し、誰もが安心して暮らせる三重県づくり条例(仮称)」が制定され、条例で(アウティングも含めた)LGBTへの差別の禁止が明文化され、同性カップルも公的に承認されるようになれば、当事者の児童・生徒がいじめ被害に遭ったり、自傷行為に及ぶことも少なくなっていくことでしょう。ぜひ実現することを期待します。




参考記事:
同性のカップル認める「パートナーシップ制度」を三重県が導入へ 東海3県初(CBC)
https://news.yahoo.co.jp/articles/f0d0b17e02504e14ad9408efe0b45790ced8b76d
三重知事、パートナー制導入表明(共同通信)
https://www.47news.jp/politics/5516952.html
パートナーシップ制度 三重県が導入へ 高校生も要望(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASNCN6VPWNCNONFB00C.html
県「パートナー制度」 「やっとスタート地点」 高校生ら同日に導入要望書(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20201121/ddl/k24/040/180000c
同性カップル公認の早期運用を 高校生が県に署名提出(中日新聞)
https://www.chunichi.co.jp/article/157937
三重県が同性カップルを公的に認める「パートナーシップ制度」導入へ(中日新聞)
https://www.chunichi.co.jp/article/157465
三重県がパートナー制度を導入へ 性的少数者カップル公認 当事者の声受け方針(伊勢新聞)
https://www.47news.jp/localnews/5519133.html

INDEX

SCHEDULE

    記事はありません。