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立憲・枝野代表がLGBTQ担当閣僚の設置を表明、プライドハウス東京レガシーを視察後

 立憲民主党の枝野代表は15日、プライドハウス東京レガシーを視察し、LGBTQに関する社会的課題について松中権さんと話した後、記者団に対して、次期衆院選で政権交代を実現した暁にはLGBTQイシューに注力する専任の閣僚(大臣)を置く考えを示しました。もしLGBTQ担当大臣が本当に誕生すれば、日本初となるだけでなく、世界的に見ても画期的なケースとなります。

 立憲民主党の枝野幸男代表、福山哲郎幹事長、SOGIに関するプロジェクトチーム座長を務めている(LGBT議連で、先日のLGBT新法の取りまとめも行なっていた)西村智奈美衆院議員は9月15日、日本で初めてとなる常設の大型総合LGBTQセンター「プライドハウス東京レガシー」を視察しました。代表の松中権さんから施設の説明を聞いたのち、意見交換を行ないました。立憲民主党は自民党などとも協力し、「LGBTへの差別は許されるものではない」との文言を加えたLGBT新法の成立を目指しましたが、自民党三役預かりとなったまま国会に提出されませんでした(詳細はこちら)。枝野代表が13日に衆院選挙に向けて発表した公約「#政権取ってこれをやる」第2弾では「LGBT平等法の制定/同性婚を可能とする法制度の実現を目指す」と表明しており、これをニュースで見たという松中さんは「嬉しかった」と語りました。
 松中さんは(プライドハウス東京レガシーでは「LGBTQ+いのちの相談窓口」を設けていますが)当事者のなかには死にたいほどのつらい気持ちを抱える方、実際に自死に及んでしまう方も少なくないと語り、企業や学校がLGBTQへの理解を促す「風土」は醸成されてきているものの、「制度」がまだまだ不十分だと語りました。
 LGBT新法が提出に至らなかったことについて福山幹事長は、「自民党には残念ながら、岩盤のようにどうしても『だめだ』と言う人が少なからずいらっしゃる」と述べ、超党派LGBT議連で窓口をしていた西村議員は「今回はっきりわかりました。自民党政権ではできないと」と語りました。さらに西村議員は「(自民党の)案は相当飲み込んだが、それでも根拠法があった方がよい、所轄官庁があった方がよい、担当大臣がいた方がよい等と意見があった」とも語りました。 
 松中さんはOECD諸国の中でLGBTQに関する法整備の状況を比べると日本は35ヵ国中34位であること、これが日本の置かれている事実で、オリパラで34の海外メディアの取材があったが、みんなびっくりして「日本ってそういう国だったんですか」と驚いて帰って行かれたと説明し、「法整備は本当に最後のセーフティネットです」と語り、LGBTQに関する法整備を求めました。

 視察と意見交換が終わった後、枝野代表は記者団の取材に応じ、LGBT新法が国会提出に至らなかったことについて、「当事者の皆さんの生命の問題でもありますし、また、率直に申し上げて国際社会の中で恥ずかしい状況だ」と述べました。また、視察した内容を受けて、「このプライドハウス東京は大きな意義を持つ役割を果たしていると受けとめました。こうした場が恒常的にあるのは今、東京だけであり、特に若い皆さんを支えるためには全国各地に必要だということを痛感しました。こうしたこともあわせて進めていかなければならないと改めて決意をしています」と述べました。
 そして、LGBTQの方への差別を解消する政策を推進していくために、「兼任の大臣を決めることは総理大臣の判断でできる」と語り、政権を取ったらすぐにやる約束として、LGBTQが抱える課題の解決を担当する閣僚(大臣)を置く考えを示しました。
 
 男女平等をはじめ社会の様々な分野での平等を実現するための平等相を置く国は世界的にもたくさんありますが、LGBTQ担当大臣というのはおそらく前例がなく、誕生すれば、日本初となるだけでなく、世界的に見ても画期的な事例となります。
 2009年、(最も早くから熱心にLGBTQを支援してきた国会議員である)福島瑞穂社民党党首が内閣府特命担当大臣(男女共同参画等)に就任した際は、内閣府の後援で「セクシュアルマイノリティを理解する週間」が開催されるなど、画期的な出来事がありました。もしLGBTQ担当大臣が誕生すれば、さらにパワフルにLGBTQの社会的課題が解決されていくことでしょう。
 立憲民主党は2019年、共産党、社民党と共同で、同性婚を可能にする民法改正案を衆院に提出しています。政権交代が実現すれば、同性婚実現がいよいよ現実味を帯びてくることでしょう。
 また、枝野氏は今回、LGBTQセンターが「全国各地に必要だ」とも述べていますので、地方のコミュニティにとっても大きな意義を持つ政策が進みそうです。
 
 なお、13日に発表された公約では、LGBTQ平等法や同性婚の実現のほかに、選択的夫婦別姓制度の導入や、DV・性暴力被害者の支援、国籍や障害などの差別に対応する人権機関の設置、入国管理・難民認定制度の改善なども挙げられています。どれも重要な課題ですが、特に、政府から独立した人権機関の設置は、国連からも要請されており、人権保障のうえで非常に重要です。喫緊の課題と言えます(詳細はこちら)。枝野氏は、ネット上の誹謗中傷も含めた人権侵害の事案にも対応するものだと述べています。
 


参考記事:
立憲・枝野代表 LGBT支援団体を視察し政策アピール(テレビ朝日)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000229025.html
LGBT担当相を創設 立民・枝野氏(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021091501045
LGBT担当の閣僚創設、立民・枝野氏が意欲(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA156A10V10C21A9000000/
立民が衆院選公約に「選択的夫婦別姓」「同性婚実現」…自民との違いアピール(読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20210913-OYT1T50137/
立民、「枝野内閣」にLGBT担当閣僚を設置(産経新聞)
https://www.sankei.com/article/20210915-BYDZKQAA35I3VE5CV2HNUGHF5A/
立憲 選択的夫婦別姓、差別防止などアピール 政権公約第2弾(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20210913/k00/00m/010/159000c
枝野代表が日本初の常設の大型総合LGBTQセンター「プライドハウス東京レガシー」を視察(立憲民主党)
https://cdp-japan.jp/news/20210915_2092

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