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【同性パートナーシップ証明制度】函館市、帯広市、苫小牧市、埼玉県児玉郡、湖西市、丹波篠山市など 

2022年02月25日

 2月21日、「パートナーシップ宣誓制度」について埼玉県本庄市と児玉郡(美里町、神川町、上里町)の3町が自治体間で連携を図るための協定を結びました。埼玉県内では初の連携協定となります。4月1日から運用を始めます。
 本庄市では、昨年4月から同制度を運用しており、これまでに3組が利用しているとのこと。美里、神川、上里の3町は4月1日から制度を開始する予定で、それに合わせて本庄市と協定を結ぶことにしたそうです。利用者が1市3町間で転入出する際、宣誓証明書を返還する手続きが不要になり、転入先で提示すれば新たな宣誓証明書の発行の際に戸籍抄本などの書類提出も不要となり、手続きが簡素化されます。 
 21日に調印式が行なわれ、本庄市の吉田信解市長は「本庄市と児玉郡の3町は日頃から結びつきが強く、転入や転出も多い。(協定の締結で)性的マイノリティへの理解が深まっていくことを期待している」と語りました。美里町の原田信次町長も「これをきっかけに、児玉郡が一体となった取組みができれば」と語りました。

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 もう1件、自治体間の連携協定のニュースがありました。
 昨年8月に(九州で初めて)県として「パートナーシップ宣誓制度」を導入した佐賀県は、今月、県とは別に「パートナーシップ宣誓制度」を導入している唐津市(昨年10月に導入)、上峰町(今年1月に導入)と相互利用に関する連携協定を結びました。唐津市または上峰町でパートナーシップ宣誓を行なった方が県内の他の市町に転居したとき、新たな宣誓をすることなくサービスを受けることができます(両市町のパートナーシップ宣誓を県のそれと同等であると見なし、効力をもたせる協定を結ぶことで、利用者の転居に伴う手続きの負担を軽減する措置と言えます。他の市町にも通達が行っているはずです)
 また、佐賀県は多久市、小城市、基山町と「パートナーシップ宣誓制度の利用に関する協定」を締結しました。佐賀県のパートナーシップ宣誓を行なった二人は、これらの市町で宣誓しなくても市町のサービスを受けることができるというものです(県でパートナーシップ宣誓をした方は、県営住宅の入居の申込みや、県医療センターにおけるICUでの面会等が認められますが、自動的に市町村でも同様の行政サービスが受けられるわけではなく、県が各市町村に働きかけて、このような協定によって、市町村での待遇を保証するという意味だと思われます)。多久市、小城市では市営住宅への入居の申込みや、市立病院での面会等の「ご家族同様の対応」が保障されます。基山町でも町営住宅の入居の申込みが認められます。
 都道府県で制度ができて、その中の市区町村でも別に制度が設けられているときに、このような制度上の複雑な問題が必然的に出てきてしまうのでしょうが、佐賀県は市や町と話し合って連携しながら、利用者が困ったり役所で混乱が起きたりしないよう、丁寧に進めていっていると言えます。

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 北海道函館市の工藤寿樹市長は25日、「パートナーシップ制度」を4月1日から導入すると表明しました。対象者は一方または双方が市内在住または転入予定の方たちで、受けられるサービスの拡充を見据え、携帯しやすいカード型の宣誓受領証(証明書)も交付されます。市営住宅の入居や市立病院の手術同意などが可能になるよう検討中です。
 
 同じく北海道の帯広市は、「パートナーシップ制度」導入に向けた具体的なスケジュールを固め、今秋の運用開始を目指すことを先月の市議会で発表しました。市は2月19日、市内のとかちプラザで制度の素案についての市民意見交換会を開き、会場とオンラインで計15人が参加し、議論を交わしました。この後、5月に原案が策定され、パブリックコメントを経て最終的な制度設計を固め、今秋の制度導入を目指すとのことです。
 
 同じく北海道の苫小牧市も、同性カップルを公的に認める「パートナーシップ制度」の導入を前向きに検討する方針を明らかにしました。24日の市議会定例会で松尾省勝市議(民主クラブ)の代表質問に答え、木村淳総合政策部長が回答したものです。

 北海道では札幌市が2017年にいち早く制度を導入しましたが、札幌に続く自治体は何年も現れませんでした。この3月にようやく江別市でもスタートすることになり、4月に函館市、そして2022年度のできるだけ早い時期に導入との意向を示している北見市や、帯広市、苫小牧市が続くことになりそうです。

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 静岡県湖西市は、今年4月から「パートナーシップ制度」を導入する予定でしたが、同性カップルの子どもも家族として認定する「ファミリーシップ制度」も併せて導入し、「パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度」とすることを発表しました。ファミリーシップ制度は県内初です。
 申請が認められると、受領証が交付され、子どもも含めて市営住宅への入居が許可されるほか、幼稚園などへの送迎の際、パートナーも親族と同じ扱いを受けられるなどの行政サービスを利用できます。
 湖西市の影山剛士市長は、「行政サービスを利用する際、子どもを含めた方が実態に合うため、ファミリーシップも導入した。これからニーズは増えてくると思うので、対象となる行政サービスを広げていきたい」と語りました。

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 名古屋市は2018年に「パートナーシップ制度」の導入を検討すると発表、2020年9月に「2021年度中に導入する」と発表しましたが、その後、目立った動きは見られませんでした。
 2月21日の河村市長の定例会見で、テレビ局の記者が制度導入の進捗について質問したところ、市長は「どうなっとんの、本当に。はよやりゃあと」「パートナーシップというのは今や当たり前の状況じゃないですか、世界中でそういう感覚というのは」「どこが担当か知らんけど、なんになっとんだね、アンケート取ったり、なんだらかんだらやってまして」「早速確認しまして、これも早くやれるようにしたいと思います」と回答しました。
 名古屋では5月14日に名古屋レインボープライドが、5月28日・29日には「NLGR+ 2022」が開催予定です。もしそれまでに制度導入が決定し、導入時期が示されたら、イベント参加者のみなさんも大いに喜びを分かち合えることでしょう。そうなることを期待します。

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 兵庫県丹波篠山市の酒井隆明市長は15日、市議会本会議で「パートナーシップ宣誓制度」について、2023年度からの導入を目指して検討を開始すると発表し、施政方針に盛り込みました。宣誓によって受けられる行政サービスなども今後検討するそうです。
 兵庫県では尼崎市、西宮市、芦屋市、伊丹市、宝塚市、川西市、三田市、猪名川町の7市1町が連携協定を結んでいますが、丹波篠山市は三田市、猪名川町と隣接しているため、この広域連携協定に加わることも期待されます。

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 それから、京都府福知山市が、性別などによる差別的取り扱いを受けず、多様な生き方を選べる社会を目指す「みんなの多様な性を尊重する条例」の案を発表しました。条例に基づいて「福知山市パートナーシップ届出制度(案)」の導入も検討しています。市議会3月定例会に提案し、4月施行を目指すそうです。

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 最後に、茨城県東海村が同性カップルの村内移転に補助金を支給するというニュースです。
 東海村は若い世代の人口を増やそうと、結婚するなどして村に引っ越してくる場合に引越費用などを補助する制度を新年度から新たに導入しますが、同性カップルなどの世帯も対象だそうです。
 制度の対象となるのは新たに村に引っ越してきた2人とも満39歳以下の新婚世帯で、引越費用や住宅の購入費用などについて、新年度から最大20万円を補助します。村は、新婚世帯の定義を「結婚4年以内の夫婦またはパートナー」としていて、同性カップルなどの世帯も対象に含めるということです。
 茨城県は「パートナーシップ宣誓制度」を2019年に都道府県として初めて導入していますが、村の補助制度を利用するには宣誓書の写しなどの提出が必要だそうです。
 同様の制度は大阪府枚方市でも採用されています。
 

参考記事:
本庄市など1市3町パートナーシップ宣誓制度で連携/埼玉県(テレ玉)
https://news.yahoo.co.jp/articles/87e20f1c1591d9cc07bc1970a6066ea475cc47fe
パートナー制度で連携 本庄市、美里町、神川町、上里町 「性的マイノリティーの理解深まれば」(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/162188

性的少数者パートナーシップ制度 佐賀県が4市町と協定(佐賀新聞)
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/815898

「パートナーシップ制度」函館も導入 4月から、道内4自治体目(北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/649904

今秋導入へ パートナーシップ制度 当事者の生きづらさ解消 帯広市(十勝毎日新聞)
https://kachimai.jp/article/index.php?no=551811
帯広市パートナーシップ制度 今秋運用に向け意見交換会(十勝毎日新聞)
https://kachimai.jp/article/index.php?no=555004

パートナーシップ制度 導入に前向き 市民ホール 選定事業者を来月下旬公表(苫小牧民報)
https://www.tomamin.co.jp/article/news/main/70818/

湖西市が県内初「ファミリーシップ」制度を4月から導入へ(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20220220/3030015032.html

名古屋市・河村市長が定例会見2月21日(全文1)
https://news.yahoo.co.jp/articles/7b349a7709ab01754c6c7930b3e851a6375bea8b?page=5

性的少数者ら、23年度「パートナー制度」 丹波篠山市検討へ(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20220216/ddl/k28/040/244000c

福知山市が「多様な性を尊重する条例」案を発表 京都府内初、その内容は(京都新聞)
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/738077

東海村 新婚世帯の村内移転に補助金 同性カップルも対象(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20220222/1070016181.html

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