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ゴールデングローブ賞のノミネートが発表、LGBTQ関連作品も多数

2022年12月15日

 第80回ゴールデングローブ賞映画部門・テレビ部門のノミネート作が12月12日(現地時間)に発表され、たくさんのLGBTQ関連作品や、LGBTQ俳優がノミネートされました。
 
 
 その演技がスゴいと話題になり、オスカーも狙えるのではないかとの前評判になっていた『The Whale(原題)』のブレンダン・フレイザーが順当に映画部門の主演男優賞(ドラマ部門)にノミネートされましたが、同作のノミネートはこれ1つだけでした。ちなみにブレンダン・フレイザーは授賞式に出席しないと断言しているそうです(詳細はこちらhttps://front-row.jp/_ct/17592465)

 同じく映画部門の主演男優賞(ドラマ部門)にノミネートされた人として、『The Inspection(原題)』に主演したオープンリー・ゲイのジェレミー・ポープ(『POSE』『ハリウッド』)もいます。この作品は、海兵隊の新兵訓練所と母親の家の両方で同性愛嫌悪に直面している若いゲイを描いた作品で、監督のエレガンス・ブラットンの実体験を反映しています。
 
 映画部門の作品賞(ミュージカル・コメディ部門)や主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)など6部門にノミネートされた『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は、アジア系移民二世のゲイを描いたゲイ映画です

 映画部門の作品賞(ドラマ部門)と主演女優賞(ドラマ部門)にノミネートされたドラマ映画『TAR(原題)』は、ケイト・ブランシェットが主演で、女性の同性愛を描いた作品です。

 ドラマ部門リミテッドシリーズ/テレビムービー部門で作品賞をはじめ4部門にノミネートされた『ホワイト・ロータス 諸事情だらけのリゾートホテル』は、主要な登場人物の一人が、父親がゲイで、エイズで亡くなったと知ってショックを受けるという、ホモフォビアが描かれているようです。

 同じくドラマ部門リミテッドシリーズ/テレビムービー部門で作品賞をはじめ4部門にノミネートされたNetflixドラマ『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』は、『glee/グリー』『POSE』のライアン・マーフィが原案、製作総指揮、共同脚本を務め、史上最悪の殺人犯と呼ばれるゲイのジェフリー・ダーマーを描いたドラマで、爆発的なヒットを記録しています。監督にはグレッグ・アラキも参加しています。

 ドラマ部門コメディ/ミュージカル部門で作品賞など2部門にノミネートされた『マーダーズ・イン・ビルディング』は、主演のセレーナ・ゴメスがカーラ・デルヴィーニュと恋人どうしということで話題になった作品です。
 
 同じくドラマ部門コメディ/ミュージカル部門で作品賞など2部門にノミネートされた『Hacks』も次世代のクィア・ドラマと称される作品で、ノンバイナリーの俳優カール・クレモンズ・ホプキンズも出演しています。

 それから、ダニエル・クレイグ演じる名探偵ブノワ・ブランがゲイとして描かれている『ナイブズ・アウト: グラスオニオン』が作品賞(ミュージカル・コメディ部門)と主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネート、『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』に主演したノンバイナリーの俳優エマ・ダーシーがドラマ部門主演女優賞にノミネート、トランスジェンダーのハンター・シェイファーが出演している人気ドラマ『ユーフォリア』がテレビ部門主演女優賞(ドラマ部門)にノミネート(主演はゼンデイヤ)など、本当にたくさんあります。

 ちょっとLGBTQが申し訳程度に出ている、というのではなく、LGBTQをメインに描いている、主役がレズビアンやゲイであるような作品がこれだけ増えて、賞レースにも多数上がってくるのは本当にスゴいこと。時代はどんどん進んでいるんですね。

 前回の(今年1月の)GG賞は、『POSE』のMJロドリゲスが主演女優賞に輝き、トランスジェンダーとして史上初の快挙を成し遂げました。今度の(来年1月11日の)GG賞はどうなるか、注目しましょう。
 

参考記事;
The 2022 Golden Globes Nominations Are Here & So Queer(PRIDE)
https://www.pride.com/events/golden-globes-nominations#rebelltitem12

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