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東京都と埼玉県で新たに3名のM痘(サル痘)の感染が確認されました

2023年01月30日

 1月19日、25日の9例目、10例目の感染確認に続き、都内の男性2名と埼玉県の男性1名、合わせて3名の方がM痘(サル痘)に感染していることが確認されました。1日に複数の感染が確認されたのは初めてで、都は「注意して感染拡大防止に努めていく」としています。

 
 都によると、都内に住む30代の男性と20代の男性、埼玉県に住む30代の男性が、M痘(サル痘)に感染していることが新たに確認されました。3名は、いずれも発熱などの症状があり、今月25日に都内の医療機関を受診し、その後、都の検査で感染が確認されました。
現在、3名とも症状は落ち着き、自宅療養しているそうです。最近の海外への渡航歴はないということです。(詳細はこちら
 1日に複数の感染が確認されたのは初めてで、都は「感染が疑われる人がいた場合速やかに検査につなげるなど、保健所と連携しながら、引き続き注意して感染拡大防止に努めていく」としています。
 これまでは東京都と神奈川県で感染が確認されていますが、埼玉県では初めてで、県は、発熱や発疹など感染を疑う症状がある場合は身近な医療機関に相談するよう呼びかけています。
 aktaのTwitter投稿では「今月は報告が続いており、動向に注意が必要です!」とされています。

 

 いよいよ都内(というか首都圏)でM痘が感染拡大しはじめているのではないかと危惧されます。
 M痘についての基本的な情報を再びお伝えします。
 M痘の潜伏期間は5~21日(7~14日目に症状が現れることが多いようです)、COVID-19と異なり、症状が現れる前に感染させるということはありませんので、もし発疹※が肛門や性器などに現れた場合はすぐに最寄りの医療機関を受診し(すべての医療機関で検査や診療を行なうことは難しいかもしれませんので、できれば感染症指定医療機関へのご相談をおすすめします)、人との接触を避けるようにしましょう。欧米では発熱を伴わないケースも報告されているそうですので、熱がないからといって安心せず、発疹が現れたらすぐに病院に行きましょう。
 もし病院で(“サル痘はゲイがかかる病気”という誤った情報が流布していることもあり)サル痘かもしれないですと伝えたら、ゲイだと疑われるのでは…と心配する方もいらっしゃるかと思います。そもそもサル痘は性感染症ではありませんし、性別や性的指向に関係なく誰にでも感染する病気です。病院でも(渡航歴などは聞かれるかもしれませんが)性的指向などは聞かれないと思いますし、万が一聞かれても答える必要はないと思います。あとはこちらの図にあるように、保健所や都のほうで検査を進め、陽性とわかったら入院へ、という流れになりますので、その流れのどこかで、感染症対策の専門家の方が、感染経路を調べるためにいろいろお聞きすることがあり、もしかしたら性的指向が伝わってしまう場合もあるかもしれませんが、それがそのまま公表されることはありません。プライバシーはきちんと守られます。
 熱が出たり、発疹が痛んだりするかもしれませんが、重症化したり、亡くなったりすることはほとんどありません(海外での死亡事例は、免疫不全状態にあった方でした)。2~4週間の経過で自然治癒していきます。安心して検査・治療に臨みましょう。

※初めは「丘疹」という皮膚から扁平状に隆起した発疹が出るそうです。こちらに病変の画像が載っています(生々しいので、ご注意ください)
 
 M痘についての詳細はこちらのコラムにまとめてありますので、お時間あるときにご覧ください。
 
 
参考記事:
東京都 M痘(サル痘)新たに3例確認 一日に複数確認は初(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230130/1000089166.html
「M痘」感染者 県内で初めて確認 感染経路は不明(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20230130/1100015988.html


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