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【訂正】統一地方選で、上川あやさん、石坂わたるさんをはじめ10名の当事者の候補が当選

2023年04月24日

 4月22日(日)、統一地方選挙の後半、市区町村の首長・議員を選ぶ選挙の投票が各地で行なわれました。
 開票の結果、多くの当事者の議員が当選を果たしました。みなさん、おめでとうございます!


 LGBT差別を禁じる条例が作られ日本で初めて同性パートナーも遺族として認め同性パートナーにも異性婚と同額のコロナ傷病手当金を独自支給し学校医や水防従事者などの同性パートナーに遺族補償し同性パートナーにも災害弔慰金を支給するなど、画期的な施策を数多く実現してきた世田谷区の上川あや区議は、7800.811票(4位)で6期目の当選を果たしました。

 中野区の石坂わたる区議も1800票を獲得し、無事に4期目の当選を果たすことができました。

 水戸市議のなめかわ友理市議も2789票を獲得し、再選を果たしました。 

 新宿区議の高月まな区議も1569票を獲得し、再選を果たしました。

 東京都北区のうすい愛子区議も4417票を獲得し、再選を果たしました。

 以下は今回が初挑戦となる方々です。
 
 東京都港区で、さいき陽平さんが2250票を獲得し、4位で初当選しました。

 東京都渋谷区で、やがさきさやかさんが1333票を獲得し、初当選を果たしました。

 愛知県高浜市で、しばぐち征寛さんが705票を獲得し、12位で初当選しました。

 愛知県春日井市で、小嶋さゆりさんが1700票を獲得し、初当選を果たしました。

【追記】2023.4.25
 長崎市議選で、都留康敏さんが2596票を獲得し、初当選を果たしました。


 みなさん、本当におめでとうございます。これからもご活躍を期待します。
 残念ながら当選に届かなかった方々も、本当におつかれさまでした。きっと選挙期間中にLGBTQのことも訴えて来られたと思いますが、その活動自体が地域社会を変えていく一歩となったはずです。ありがとうございます。



【追記】
 今回初当選した何人かの方が新聞記事でフィーチャーされていましたので、ご紹介します。

 東京新聞によると、港区議選で初当選したさいき陽平さんは、当選から一夜明けた24日、区内であいさつ回りをしながら「政治の世界にも当事者がいることで、希望を感じる人がいるはず」と語りました。
 レインボーカラーのたすきに「ゲイ当事者」と書き、選挙戦では子どもやマイノリティ政策を前面に打ち出しました。演説中、近寄ってきた男性が「自分も、これなんですけど…」とたすきの「ゲイ」の文字を指さし、同性カップルの相続など困り事を話してくれたそうで、「生きづらさや、見えにくい問題を解決したい」と意気込みました。

(なお、この東京新聞の記事で、東京都品川区で初当選を果たした東由貴(ひがしゆき)さんが当事者として掲載されていましたが、東由貴さんがWebサイトやSNSでご自身のSOGIについて語った(カムアウトした)コメントを見つけることができず、確認がとれませんでしたので、保留とさせていただきます)

 毎日新聞は、愛知県で初当選を果たした2人の当事者の方を記事にしていました。
 高浜市議選に挑戦したしばぐち征寛さんが、同性パートナーの劉霊均さんの隣で「私は今まで同性愛者であることを隠して生きてきました。しかし彼に出会い、オープンにすることの勇気を与えられました」と演説したのは感動的でした(Twitterでもたくさんのいいねがついていました)。お二人は昨年4月、高浜市の「パートナーシップ宣誓制度の第1号カップルとなり、しばぐちさんはこれを機にゲイであることをカムアウトしました。出馬を決意したのはそれから約半年後で、劉さんは自身が差別を受けた経験から反対したものの、意思は変わらなかったといいます。街宣車にはレインボーフラッグを掲げ、選挙ビラに「同性パートナーと同居」と明記、そうした行動に否定的な声も一部で上がり、ポスターを燃やされる被害もありながら、ひるまず選挙戦を戦いました。当選確実の一報を受けたしばぐちさんは「差別や偏見がなく暮らせる社会になるよう活動していきたい」と意気込みを語りました。

 春日井市議選では、性別適合手術を受けて戸籍を女性に変えたトランスジェンダーの小嶋さゆりさんが「元男の子の小嶋さゆりです」と語りながら選挙に臨みました。小嶋さんは性別違和を抱きながらも50代後半まで男性として生きてきました「LGBTQという言葉も知識も今より手に入りづらい時代。性別を変えるなんて夢にも思わなかった」。メディアを通して存在を知って初めて「そうだったのか」と思えました。女性として生きていくことに周囲は好意的でしたが、当事者らが交流できる場を開くなどの活動をしていると、SNSで「隣に住みたくない」と誹謗中傷を受けることもあったといいます。「知らないから怖がったり、排除しようとしたりしてしまうのは当たり前。同じ街にも当事者が暮らしているとわかれば変わるのではないか」と思い、政治家を志しました。立候補表明後も「女として議員になるなんて許せない」などの声をSNS上で目にしましたが、「反論し敵対すればかえって分断は深まる。理解を広める方向に持っていきたかった」と街頭に立ち続けました。そうして44人中29番目で当選を果たしました。一夜明けた24日、小嶋さんは「誰もが生きづらさを感じない市にしていきたい」と抱負を語りました。


参考記事:
LGBTQ当事者の初当選、相次ぐ「変化の前線は、むしろ地方」 議席を得た意味は 統一地方選
https://www.tokyo-np.co.jp/article/246116
「誰もが自分らしく」 愛知・市議選、性的少数者2人当選
https://mainichi.jp/articles/20230425/ddm/041/010/025000c

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