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エムポックスのクレード1bの国内初感染が報告、感染拡大の兆候は無し

2025年09月18日

 9月10日にWHOがエムポックスの緊急事態宣言を終了したとのニュースをお伝えしたばかりですが、アフリカ中部を中心に流行しているクレード1b(ワン・ビー)のエムポックスが国内で初めて確認されたと報じられました。しかし、現時点で感染が広がっている兆候はなく、あせる必要はありません。落ち着いて状況を見守りましょう。
 
 
 神戸市は16日、市内の医療機関を受診した20代女性が、エムポックスのクレード1bに感染していたと発表しました。女性はアフリカへの渡航歴があり、発疹や水疱、発熱などの症状を訴え、9月12日に市内の医療機関を受診し、感染が確認されたものの、軽症で、快方に向かっているそうです。神戸市保健所は「調査の結果、(濃厚接触者がおらず)感染が広がる恐れはないと判断している」としています。

 2022年以降にMSMを中心に流行した変異株は致死率の低いクレード2bでしたが、昨年からアフリカ中部を中心に流行していたクレード1bは強毒型で、女性や子どももたくさん感染し、死亡者の大半が子どもであると報じられていました。NHK(米CDC)によるとコンゴ民主共和国では昨年以降少なくとも4万人以上の感染が確認され、100人以上が死亡したそうです。そのクレード1bのエムポックスが国内で初めて確認されたことで、不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
 
 国立健康危機管理研究機構によると、クレード1bの致死率は当初、クレード2bより高い可能性があると言われていましたが、現在は適切な治療により致死率は1%以下に抑えられ、アフリカ以外の地域で見つかったクレード1bの患者では死亡例は報告されていないそうです。いずれのタイプのウイルスも、主な感染経路は性的接触ですが、家庭内での濃厚接触で感染したケースもあると報告されています。潜伏期間は1週間から2週間ほどで、発症すると発熱や頭痛、筋肉痛などの症状のあと、全身や性器周辺の発疹が現れます。適切な治療を受ければ2週間から4週間程度で回復しますが、免疫不全状態の方は重症化するリスクが高いです。
 海外の研究ではエムポックスの予防に天然痘ワクチンが有効だと報告されていて、ウイルスに曝露したあと4日以内の接種で感染予防の効果が、2週間以内の接種で重症化を予防する効果があるとされています。国内ではウイルスに接触し、感染した可能性がある人に国産のワクチンを接種する体制が整備されています。(※インフルエンザのように広く一般的にワクチン接種が行なわれているわけではありません。もし感染不安がある方は医療機関にご相談ください)
 
 厚生労働省は「今回、グループが違うウイルスによる感染が報告されたが、エムポックスについては全国的に検査や治療、ワクチンの接種など必要な医療体制が確保されているので、過度にエムポックスをおそれたり、患者に偏見や差別を持つことがないよう適切に対応してほしい。発熱や発疹など体調に異常がある場合には身近な医療機関に相談し、基本的な感染対策を行ってほしい」としています。




参考記事:
神戸 20代女性 エムポックス「クレードIb」に感染 国内初確認(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250916/k10014924211000.html
エムポックスで国内初の型 アフリカ渡航歴の女性感染、神戸(共同通信)
https://www.47news.jp/13162127.html
エムポックス、重症化しやすい「クレード1」 国内で感染者を初確認(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20250916/k00/00m/040/210000c
エムポックス新型、国内初確認 神戸市内で受診した20代女性 アフリカに渡航歴(神戸新聞)
https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/202509/0019480908.shtml
新型「エムポックス」国内で初確認…アフリカ渡航歴の女性感染 “ワクチン接種”で予防可能(メディカルドック)
https://medicaldoc.jp/news/news-202509n0994/

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