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ゲイ旅行コラム:「天国にいちばん近い国」トルコの魅力

知られざる楽園、トルコの旅行記をお届けします。景色も食べ物も最高に素晴らしく、ゲイ的な意味でも「天国」です(特にクマ系好きな方は絶対行くべきです)。その魅力をあますことなくお伝えいたします。 

ゲイ旅行コラム:「天国にいちばん近い国」トルコの魅力

知られざる地上の楽園、トルコの旅行記をお届けします。ヨーロッパとアジアにまたがり世界遺産も豊富な街・イスタンブール、エーゲ海に臨む高級リゾート地・ボドルムという2つの街を探訪し、景色も食べ物も最高に素晴らしい、そしてゲイ的な意味でも「天国」だと感じました。そもそもイケメンだらけなうえに(濃い顔のイケメンやクマ系がそこらじゅうにあふれています)、魅力的なゲイシーンもあって、日本人にも親切なトルコ。その遊び方、楽しみ方をお伝えいたします。(後藤純一)


 

はじめに 〜トルコは「天国」でした

 
 トルコ、イスタンブールと聞いて、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか? 『飛んでイスタンブール』のような光る砂漠? はたまた「トルコ風呂」? ちょっと詳しい方は、ムスリム主要国(イスラム教の影響が大きい国)だから同性愛に厳しいとか、イスタンブールのパレードが中止に追い込まれたとか、テロもあったし、危険な国という印象をお持ちかもしれません。そんなイメージを覆すような、真実のトルコ旅行記をお届けしたいと思います。

 今回トルコに旅行に行くことになったきっかけは、相次ぐテロ事件以降、めっきり少なくなってしまった日本人観光客を呼び戻したいということで、現地のエルグヴァンツーリズムという旅行会社が日本のゲイメディア向けに企画したFAM TRIP(下見招待旅行)でした。「エルグヴァンツーリズムは、設立から30年の老舗ツーリズムカンパニーとして、お客様の満足度をいちばんに、誇りを持って、常に進化し続けている会社です。安価なツアーが主流となっている現在、果たしてそれにどれだけのお客様が満足されているのか疑問を持っています。私たちの会社は、お客様がトルコで楽しんでいただける方法をよく知っています。美味しい食事、経験豊富なガイドがトルコでお待ちしております。会社のモットーは、Feel the difference!!!!」

 正直、お話をいただいた時は、ありがたいけど、本当に安全に過ごせるのだろうか…という不安や、(長時間フライトが苦手なので)飛行機に乗るの憂鬱…という気持ちが先に立っていました。しかし、実際に行ってみると、そんな不安や憂鬱が一気に吹き飛びました。
 ひとことで言うと、トルコは「天国」でした。
 まず、トルコ料理が本当に美味しいということ、そして、夏でも過ごしやすい気候、ターコイズブルーの海の美しさ、ヨーロッパとアジアの文化の交流によって生まれた唯一無二の街並み、豊富な世界遺産、そして、リッチ・ピープルが豪華クルーザーでやってくるような世界的なリゾート地もあり、スルタン(オスマン帝国の王様)が使っていた宮殿が王族御用達のホテルになっていたり、という、観光地としてのこの上ない魅力です。日本人はなんとなく、フランスやイタリアに憧れる人が多いと思うのですが、実はトルコも、世界のセレブを魅了するような「本物の価値」がある国なのです。
 それから、トルコはゲイ的な意味でも「天国」です。エキゾチックでもありヨーロピアンでもあるモデルか俳優かみたいなイケメンも多数ですが、特にベアー(クマ)系が好きな方にとっては、こんなに「景色がいい」国はないと思います。クマ系が好きな方は、日本だとイケる人って男性の100人に1人くらいだと思うのですが、トルコでは半分くらいイケます(いやマジで)。男性のほとんどがヒゲを生やしており(トルコのルーツである中央アジアでは、男らしさを強調するためにヒゲをのばす習慣があるそうです)、プラス、彫りが深い顔立ちの方が多く、ガタイがよくて、胸毛がもっさりしてて…男らしさムンムンなヒゲクマ系だらけなのです。しかも、(ここがあまり知られていなくてゲイ的に重要なポイントですが)○○○がデカイうえにほとんどがタチ(クマ好きなウケの方にとっては天国です)。あわよくばXLサイズのヒゲクマさんとめくるめく一夜を…そんな夢を割と簡単に叶えてくれるのがトルコなのです。
 
 日頃のウサをパーっと晴らして、リッチにゴージャスに楽しむこともできますし、ゲイシーンの楽しさをとことん追求することもできますし、どちらの意味でも極楽気分を味わえます(もちろん両方をオイシイとこ取りすることもできます)
 長年ゲイツーリズムに関わってきましたが、なぜ今までこんな素晴らしい国を見逃していたんだろう、トルコ最高かよ、と思いました。
 個人的には、高級ホテルに泊まったりというリッチな旅行にはあまり縁がなく、ずっとゲイシーンのほうばかり追求してきましたが(パレードのツアーとか、ゲイクルーズとか)、今回は(年をとったせいもあると思いますが)リッチなゆったりした旅もいいなあと思いました。

 いわゆるゲイ旅行の醍醐味は、現地の人たちとのふれあい(出会い)にあると思います。沖縄しかり、台湾しかり。
 正直言って、欧米諸国ではアジア人への差別を感じることも少なくないのですが、トルコでは(トルコ人自体がアジア系ですから)そういうことは全くありませんし、むしろ親日な国で、日本から来たと言うと歓迎してくれたりします。そもそもトルコの人々は気質としてとても気さくでフレンドリー、素朴な魅力があります(笑顔のカワイさにヤラれます)。英語がしゃべれる方なら、現地で友達ができたり、デートしたりとかも十分ありえると思います。
 
 男がセクシーで、人々は優しくて、街並みも海もきれいで、歴史や文化遺産が豊富で、料理が美味しくて。適度に近代化されていて、適度にアジア的。イスタンブールでは欧米人も納得のハイクオリティなゲイクラブもあれば、ハマムというトルコならではの浴場も楽しめます。ゴージャスに遊ぼうと思えば、宮殿にだって泊まれるし、世界的なセレブが集う場所にも行けるのです。
 こういう国って、ありそうでなかなかないと思います。
 トルコへの旅は、きっと一生モノの特別な体験を提供してくれます。台北やソウルやバンコクもいいですが、イスタンブールもぜひ、お気に入りの旅行地に加えてほしいと思います。個人的には、もし海外に住まなきゃいけなくなったらトルコを選ぶかも、と思いました。それくらい、いい国です。
 

 

トルコの基礎知識


トルコ伝統のオイルレスリング
「ヤールギュレシ」
 トルコは「文明の発祥地」と言われ、古代遺跡が数多く残っています(あのトロイもトルコにあります)。そして、イスタンブールは、かつては東ローマ帝国の首都(ビザンチウム/コンスタンティノポリス)であり、その後オスマン帝国の首都として栄えました。そして1923年、ケマル・アタテュルクがトルコ共和国を建国し、ムスリム主要国の中で唯一、世俗化(政教分離)を達成した国となりました。もともとが多民族、多文化で、世界最古の教会にして東方正教会の聖地であるアヤソフィアや、オスマントルコ時代のトプカプ宮殿などの世界遺産をはじめ、実に豊富な観光資源を持ち、たとえラマザン(断食月)であっても食事やお酒もOKで、外国人でもゲイでも気持ちよく過ごすことができます(他のアラブ諸国やイランでは、残念ながらそういうわけにはいきません)
 暑い、砂漠というイメージがあるかもしれませんが、実はイスタンブールの緯度は青森とほぼ同じで、気温は東京と同じか少し低いくらい。地中海性気候なので、夏も蒸し蒸しせず、カラッとして過ごしやすいです。
 トルコの人は、大らかで、明るく、外国人に対して寛容です。しかも親日的です。
 イスタンブールはトラム(路面電車)が発達していて、市内の散策はしやすいです。イスタンブールカード(10TL(トルコリラ)=約300円)がお得です。複数の人でも使えます。タクシーも安いです。
 トルコは、ヨーロッパに属する国でもあり、近代化されていて、なおかつ観光資源が豊富であるため、実は、お金持ちがリゾートを楽しみにやって来る国でもあります。今回行ったエーゲ海に面したリゾート地・ボドルムは、高級なホテルや豪華レストラン、ヨットハーバー(マリーナ)、ナイトシーンなども充実しており、ビル・ゲイツ、ビヨンセ、トム・ハンクス、ニコール・キッドマン、ケイト・モス、ナオミ・キャンぺル、ジョン・ガリアーノら、多くのセレブに愛されている街なんだそうです。
 トルコの年中行事・祭りとしては、ラマザン明けのバイラム(お菓子を振る舞うお祭り)が有名ですが、個人的には「トルコ相撲」とも呼ばれる「ヤールギュレシ」というオイルレスリングが見てみたいと思っています。6月末〜7月初めにエディルネというギリシャとの国境の近くにある町で全国大会が開催されるそうです。イスタンブールからもそんなに遠くないので(なんなら日帰りも可能)、組み合わせるとよさそうです。なお、マドンナの「Bedtime Story」のPVに出てくる、くるくる回るダンスは、メヴレヴィー教団のセマーと呼ばれるもので、12月にコンヤという街でフェスティバルが開催されます(イスタンブールでも見れる場所があるそうです)。いずれの行事も毎年日程が変わるため、あらかじめ旅行会社などに問い合わせたほうがよさそうです。
 

 

トルコのゲイ事情


東欧最大規模で開催されていた頃の
イスタンブール・プライド
 一方、トルコのゲイ事情は、ちょっと独特で複雑です。
 よく、ネット上では、トルコはイスラムの国なので男女の交際が厳しく制限されていて、その代わり男どうしで手をつないだり、ベタベタする光景がふつうに見られると書かれています。「トルコの男性は、3回お願いすればヤラせてくれる」という噂も聞いたことがあり、興味津々でした。でも、実際に行ってみると、手をつないでる男性もいないし、人々の様子(距離感とか、接し方)は日本とあまり変わらないように見えました。
 
 地元のゲイの方たちが編集している「イスタンブール・ゲイ・ガイド」によると、トルコには伝統的に(古代から)バイセクシュアル/ヘテロフレキシブルな文化があります。しかし、男性とも関係を持つ男性たちは、決して自分をゲイだと認識しておらず、フェミニン/クィアな男性とつきあい、必ずタチ役を務めます。こうした文化を反映し、イスタンブールにはたくさんの異性装者やトランスジェンダーがいるそうです。
 しかし、この20年で、ゲイカルチャーは急速に西洋化し、欧米のようなゲイ男性どうしのカップルも増えました。イスタンブールのタクシム地区を中心に、ゲイクラブやバー、サウナ、ハマムなどの施設も増えてきました。ゲイシーンはとても多彩で、生き生きしています。イスタンブールのゲイプライドは東欧最大級でした(残念ながら、過去形です)。2010年には「The Day of Sword(剣の日)」というドラマに初めてゲイが登場し、大きな話題を呼んだそうです(こちらが初登場のシーンです)
 法律で同性愛が禁じられたことは、共和国の発足以来、一切ありません(その点、他のムスリム主要国とは根本的に異なっています)。トルコはEUへの加盟を申請中で、そうした事情から、2000年代には性的指向による差別を禁じる法律も実効化されました。
 しかし、現在の情勢としては、当局(政府)は決してLGBTフレンドリーとは言えないようです(パレードのことが、それをよく物語っています)。文字通り世界中のLGBTの「今」をレポートした『現地レポート 世界LGBT事情』にも「トルコのLGBT団体は常に警察と緊張関係にある」と書かれています。
 エルグヴァンツーリズムの社長・ファトマさんに「もしあなたの息子さんがゲイだったら?」と聞いてみました。「私は受け入れる。けど、他の人たちがみんなそうというわけではない。ゲイはこの国ではあまり表に出てきていない」という答えが返ってきました。
 
 法的にはある程度守られているし、LGBTが生きづらい国というわけでは決してないと思います。ゲイクラブもビックリするくらいオシャレですし、クィアな方もいましたし、若いゲイの方たちは、のびのびとゲイライフを謳歌しているように見えます。
 「テクヨン」というゲイクラブに行った時、「日本から来たの?」と話しかけてくれる人が何人もいました。ニコッと微笑む、あの屈託のない笑顔は、何よりも雄弁に「幸せ」を物語っていた気がします。残念ながらそれ以上深く交流することはできなかったのですが(言葉の壁があって…)、機会があれば、もっと現地のゲイの方たちの生活や、日頃感じていることなどを聞いてみたいです。

 

トルコ旅行記1 イスタンブール編


 さて、ここからは、トルコの旅行記をお届けします。とても長いので、前半の「イスタンブール編」と後半の「ボドルム編」に分けてお送りします。

◼︎金曜日 いざトルコへ



あまりいい写真ではないですが、
機内食とっても美味しかったです!
 成田空港からターキッシュ エアラインズでいざ、イスタンブールへ出発。直行便で12時間くらいです。
 出発してすぐに、おしぼりが配られました。それから2時間くらいで、機内食が出てきました。白身魚(トマトソースで味付けされたズッキーニとポテトがついています)、サラダ、小鉢、パン、そしてデザートのムース。とても美味しかったです! トルコのビールも美味しかったです! しかも夜、お腹が空いてしまった人のために、夜食(おにぎり)も用意されていました。気がきいてますね。
 もちろん、日本でまだ公開されていないプレミア作品を含む映画や、現地のTVドラマなども観れるようになっています。僕は、ゲイのキャラクターが登場するということで気になっていながらまだ観ていなかった『美女と野獣』『スター・トレック BEYOND』を観ました。キャラクターの重要度は『美女と野獣』の方が上ですが(ガストンにいっつもくっついているルフゥ。ガストンに首ったけで、「ガストンが好きだ」と歌い上げるシーンもありましたね。わかりやすいオネエキャラです)、『スター・トレック』のヒカル・スールーの方が、カッコよくて応援したくなるゲイのキャラクターでした(パートナーの男性と子どもがいる姿が映し出されますね。一瞬ですが)
 CAさんは男性(イケメン)もいましたし、日本語ができるCAさんもいました。
 興奮してなかなか寝付けなかったのですが、とにかく目を閉じて、無理やり眠りました(たまたま隣に人がいない席だったので、少しゆったりできました)
 到着の2時間前頃に朝食も出てきました。メインはスクランブルエッグとトマト、マッシュルームだったのですが、そこら辺のレストランよりも全然美味しい、絶品!と思いました。朝はお酒を控えて、チェリージュースを頼みました。
 地球の自転と同じ向きに飛行しているので、夜出発して、現地に着いても夜で、不思議な感じがしましたが、飛行機の窓から見たイスタンブールの夜景は、とても光がやわらかくてキレイでした。
 そんな感じで、長旅も苦痛ではありませんでした。
 
◼︎土曜日 圧巻の世界遺産と新市街のにぎわい 


ガイドのケナンさん。LOVE!
 現地時間の早朝4時(時差は6時間です)、イスタンブール・アタテュルク国際空港に到着。通路にトーブ(真っ白な、かかとまで隠れるようなガウン)を着たアラブ系のおじさんたちがいて、セクシー目線で見つめてしまいました(トーブ、ほしいかも)。入国審査もスイスイ進み、出口のところでガイドさんが出迎えてくれました。ガタイがよくて、ちょっと古代ローマ人みたいな風貌で、日本語ペラペラのケナンさんという方でした。
 空港から専用車(バン)で市内中心部まで30分くらい。シシュリという地区のマリオットホテルに向かいます。アーリーチェックインして、数時間、仮眠をとりました。
 
◎マリオットホテル
 「イスタンブール・マリオット・ホテル・シシュリ」は、14階くらいまで国連の施設が入っているということで、入る時にセキュリティチェック(荷物検査)がありましたが、逆に安全が保証されているという安心感がありました。造りも豪華で、ロビーにはスターバックスがあります。ビジネス用のミーティングルーム、スパやジムも利用できます。
 世界中にホテルを構えるマリオット・グループは、IGLTA(国際ゲイ&レズビアン旅行協会)のプレミア会員にもなっている、とてもLGBTフレンドリーなホテルとして有名です。俳優のTituss Burgessとコラボした#LoveTravelsキャンペーンなども展開し、LGBT支援を熱心に行ってきました。
 ホテルの方は、「ゲイの方もたくさんいらっしゃいます。歓迎しています。社内研修を実施して、ゲイのお客様に気持ちよく過ごしていただけるようにしています」と語っていました。

◎トプカプ宮殿
 お昼からは、市内観光へ。世界遺産に指定されている歴史的なモスクや宮殿が集まる旧市街の史跡地区に向かいました。車窓から見えるイスタンブールの街は、ホテルなども欧風建築ですし、石畳の路地もたくさんあって、意外とヨーロピアン。でも街行くトルコの人々はアジア系で、男性のほとんどがヒゲクマ系という素敵さ。何時間でも眺めてられるなぁ…と思いました。
 史跡地区に到着。少し歩くと、高台に、かつて見たことのない、思わず目を瞠るような外観の寺院が見えてきました。アヤソフィアと言うそうです。最初は、そこには行かず、軍の方が門番をしているトプカプ宮殿に入りました。イスタンブールがオスマン帝国の首都だった頃の、スルタン(皇帝)の王宮です。ガイドさんが流暢な日本語で、時々ギャグを交えながら、説明してくれました。門にはオスマン時代のアラビア文字が書かれていますが、トルコは共和国になった時にローマ字を採用したので、今はほとんど誰もアラビア文字は読めないそうです。門を入ると、広大な敷地の中に、キレイな花が咲いていたり、宝物殿などもありました(今は入れないとのこと。残念)。ちょうど大奥のように、スルタンに仕える女性たちが住まうハーレム(ハーレムという言葉の語源になった場所です)があり、そこも見学しました。女性や子どもだけでなく宦官(去勢された役人)もいたというハーレムは、迷路のようになっていて、子どもを育てる部屋など、いろんな部屋があり、壁のタイルやドーム型の天井の装飾や絨毯やソファやシャンデリアの美しさと静謐なたたずまいにうっとり…。テラスから下を見下ろしたらプールの跡があって、王様がここから金銀をばらまいたという話も面白かったです。
 
◎街を一望できるレストランでの昼食
 園内の、イスタンブールの街が一望できる素敵なレストラン「KONYALI SARAY RESTAURANT」で昼食をとりました。まず、アイランというヨーグルトドリンクでお腹を落ち着かせます(適度に酸味が効いていて、目が覚めました)。サラダもたくさんの種類のドレッシングが用意されているし、スープも、パンも美味しかったです。そして、金色の大きなフタがついたメインディッシュのお皿が運ばれてきました。フタを開けると、数種類のケバブ、バターライス、色とりどりの野菜の盛り合わせになっていました。食後は、トルココーヒーに挑戦。原始的なコーヒーの飲み方で、結構粉っぽいので、粉が落ちるのを待ってから飲むのがコツだそう。エルグヴァンツーリズムのファトマさんに、残ったコーヒーの粉の形で運勢を占う「コーヒー占い」もしていただきました(当たりすぎて怖かったです…)。コーヒー占い、ちょっと楽しいので、みなさんも機会があればぜひ。
 
◎ブルーモスク
 人々がベンチでくつろいだり、屋台でトウモロコシなどが売られている公園を歩き、後ろにアヤソフィアを眺めながら、ブルーモスク(スルタンアフメトモスク)へと向かいます。その名の通り、青い色をしていて、6本の尖塔があるのが特徴です(尖塔は、中が螺旋状になっていて、お祈りの時間をみんなに伝えるために設けられているそうです)。ハーパンやミニスカートなど、肌の露出が多い格好の場合は、それを隠すための布を借りてから入ります。中に入ると、圧倒的な…本当に大きな建物で、ドーム型の天井(柱なしにあんな巨大なドーム状の建物を造った当時の技術に感服)、ステンドグラス、タイル、絨毯なども、本当に美しく、荘厳でした。実際にお祈りしている方たちもいました。神聖で緊張するというより、子どもとかもたくさんいるような市民の憩いの場みたいな雰囲気で、まるでピクニックのように絨毯の上に座ってゆったりくつろぐ方がたくさんいらっしゃいました。しばらく床に座って目を閉じていたら、不思議と元気が戻ってくるような感じがしました。
 
◎アヤソフィア
 再び公園を歩き、アヤソフィアへ。イスタンブールが東ローマ帝国の首都(コンスタンチノープル)だった頃、4世紀に建てられた(現在の建物は6世紀のもの。それでも日本最古の法隆寺より古いです)世界最古の教会で、東方正教会の聖地です。映画『インフェルノ』の舞台にもなりました。オスマントルコ時代は、モスクとして使用されたため、偶像崇拝を禁じるイスラム教のルールに則ってキリストの絵はすべて漆喰で塗り固められてしまいました。が、20世紀に奇跡的に発見され、現在ではそれを見ることができるようになっています。ドーム型の、本当に大きくて荘厳なホールには、6枚の羽を持つ天使像が描かれていて(とても天使には見えない、不思議な絵です)、これもあとから顔が発見されたんだそう。オスマントルコ時代に作られたアラビア語の円盤も掲げられていて、キリスト文化とイスラム文化の両方の名残を見ることができます。現在は博物館です(教会またはモスクのどちらかにすると宗教的な対立が起こるため)。床にはスルタンの典礼(戴冠式など)に使う場所もありました。すべてが圧倒的で、荘厳で、歴史や文化の奥深さを凝縮したような、これぞ世界遺産、と感服させられるような建物でした。もちろん、こうした知識も、すべてガイドのケナンさんがわかりやすく解説してくれたおかげで、眠い頭にもすんなり入ってきました。
 
◎新市街でゲイカフェとディナーを満喫
 有名なタクシム広場に到着。人々がのんびりくつろぎ、鳩がたくさんいて、ラマザンに関係した何かのフェスも開催されていました。ロマの方たちが花を売っている屋台などもありました。そこから、イスタンブール随一の繁華街であるイスティクラル通りへと歩いて行きます。
 まず、イスティクラル通りに入ってすぐのところにある「CAFE ESPRESSO LAB」というスタバのようなカフェに行きました。ここはゲイが集まる場所として有名だそうで(確かに、隣の席にいた若熊くんがアプリで男の子をチェックしてました)、特にテラスになっている最上階にたくさんいらっしゃいました。オーストラリアなどと違ってふつうにアイスコーヒーを頼めるのもいいなぁと思いました。
 石畳のイスティクラル通りはヨーロピアンな雰囲気で、アーケードではないのですが、車が入ってこないようになっていて、ゆったり散策できます。「mavi」というトルコのリーバイスみたいなショップやデパートなどが建ち並び、クラブもあれば、ケンタッキーやトルコアイスのお店などもあって、買い物やお茶など、いろいろ楽しめそうな感じです。
 そこから、メイハネと呼ばれる居酒屋のようなお店が並んでいるNEVZADE通りに入っていき、「KALAMAR RESTAURANT」というシーフードのお店で夕食をいただきました。まずはトルコの「エフェス」というビールで乾杯。そのあと、ケナンさんの強い勧めで、「ラク」という強いお酒をいただきました(ラクになるよ、とかオヤジギャグをかまされつつ)。テキーラのようなウォッカのような趣で、お酒自体は無色透明なのに氷を入れると色が白く変わるのが面白かったです。前菜(アンチョビとか)も美味しかったですし、ムール貝にご飯を詰めたものとか、ロブスターとか、スズキの焼いたのとか(塩で固めていて、それに豪快に火をつけて料理。道行く人も集まってきてました)、絶品シーフードの数々を堪能し、多幸感に包まれました。デザートを食べている頃に「流し」の方たちがトルコの演歌みたいな歌を演奏し始め、一緒に踊ったりして盛り上がりました。

◎ゲイクラブ「Tek yon(テクヨン)」
 ホテルで一休みしてから、1時頃に「Tek yon(テクヨン)」というゲイクラブへ。地元のゲイの方たちが集まるクラブで、大半がヒゲクマ系。男の色気ムンムンな雰囲気でした。今回はGOGOショーは行われなかったのですが、日によって(時間帯によって?)行われているようです(こちらの動画をご参照ください。他にも、こちらこちらに「テクヨン」の様子が写っています)。しばらくすると、お客さんも増え、DJさんがトルコPOPSの曲をかけると、みんなで大合唱したり(日本と同じですね)、ノリノリになってきました。「どこから来たの?」と気さくに話しかけてくれる人もいましたし、こちらがアクションを起こしてもいやな顔をせずにからんでくれたり、あったかい感じでした。シャツを脱ぎ、胸毛をあらわにして踊る方たちも結構いて、鼻血が出そうに…。奥の方のちょっと薄暗い雰囲気のスペースは、たぶん「Sexy Zone」で、抱き合ってキスする方たちもいました。ろくに寝ずに1日行動してたので眠気MAXだったのですが、元気があれば朝までいたかったです。また行きたい!

◼︎日曜日 ボスポラス海峡の絶景とゲイシーン探訪

 前日はうっすら曇っていたのですが、この日は朝から快晴! 部屋から見える街の景色もとてもきれいでした。
 ホテルで朝食をとり(トルコのチーズやハム、キッシュみたいな料理も美味しかったですし、蜂蜜がたっぷり詰まった蜂の巣が置いてあって、スゴいと思いました)、市内観光へ出かけました。

◎ガラタ塔
 人気の観光スポットで、普段はものすごい行列になるそうなのですが、幸いにも、すぐに入れました。エレベーターで最上階に上ると、イスタンブールを360度眺望できるようになっています。ボスポラス海峡や金角湾の青い海と、赤い屋根の街並みと、白い雲。うっとりする眺めです。ふと下を見ると、屋根の上でひなたぼっこしている男の子たちもいたりして。格好のデートコースになっているようで、男女のカップルも多く、絶景を眺めながらキスしたりしてました(さすがに写真は撮りませんでしたが、男の子のアソコが大変なことになってたり…)。エレベーターホールのところには、王朝時代の衣装を着て写真を撮れるコーナーやレストランなどもありました。また、ガラタ塔の周囲にもおしゃれなカフェやホテルなどが並んでいました。

◎金角湾を眺めながらの昼食
 金角湾に架かるガラタ橋は、電車も車も盛んに行き来していて、橋の下を船も通る、にぎやかな橋です。たくさんの釣り人がのんびりと釣り糸を垂らしています(ふつうに釣れるそうです)。ガラタ橋は二階建てになっていて、一階部分はレストラン街。金角湾を眺めながらご飯を食べることができるレストラン「GALATA MARMARA FISH RESTAURANT」で、昼食をいただきました。感動したのは、スープの美味しさ。特に名前はなくて、ふつうにトルコ料理で出てくるスープらしいのですが、魚介のダシが効いてて、ブイヤベースのような感じで、絶品でした。オリーブを小魚で包んだ前菜も美味しかったです。メインは焼いたお魚にバターライスとコロッケが添えられたお皿。デザートでスイカやプラム、チェリーなどのフルーツの盛り合わせ。そしてチャイ(紅茶)。贅沢なひと時でした。
 
◎王族・首脳御用達のケンピンスキーホテル
 昼食後、かつてはスルタンの宮殿だったボスポラスで唯一の宮殿ホテル「チュラーン パレス ケンピンスキー イスタンブール」を見学させていただきました。外観もヨーロピアンで壮麗なのですが、現在も多くの皇族や各国首脳が利用しているパレス・スイートは、400平米という気が遠くなるような広さで、円天井、洗練された調度品や織物などが飾られ、本物の贅沢とはこういうこと、という見本のような、思わずオスマン帝国のスルタンの生活に思いを馳せてしまうようなお部屋でした。館内のレストラン「トゥーラ」では、イスタンブールで最高とされるトルコ伝統料理をいただけます。なんと、ヘリコプターや船でホテルに来ることもできるそうです。宮殿ホテルの隣に一般的なホテル棟も併設されています。
 
◎魅惑のゲイ・ハマム

ハマムのイメージ画像
(※ボドルムのラマダホテルです)

 当初の旅程には入っていなかったのですが、ゲイ的に必須だと思い、お願いをして、ゲイ・ハマムに行く時間をもらいました。ハマムは日本でかつて流通していた意味ではない、本来のトルコ風呂で、大理石でできた円形の台に寝そべって岩盤浴を楽しめるほか、アカスリやマッサージを受けることもできる施設です。街中にちょいちょいありますが、その中でゲイ向けに営業しているお店が何軒かあるようです。今回は地元のゲイの方の情報で、ツーリストに人気(安全)だという「Firuzagha Hamam」に行きました。
 結構ドキドキしながら行ったのですが、ハマム自体も初めてでとても新鮮でしたし、アカスリ&フォームマッサージもとても極楽でしたし、セクシーな場面もあって、楽しかったです(あまり詳しくは書きませんが、ちゃんとハッテンできるような施設になっていました)。トルコの作法で、全裸はちょっと…なので、みなさん、受付で渡されたカラフルな腰布を巻いています。奥ゆかしさと趣があります。アカスリとフォームマッサージはぜひ受けてください。安いです(入場料も合わせて2100円くらい。オイルマッサージをつけても3300円くらい。明朗会計です。時期によっても料金の変動があるようです)。見たところ3人くらいの方(スジ筋、若熊、おじさん)が交代でやっていました。いちばんタイプな方にお願いするとよいと思います。日本のゲイサウナとは違って、布団が敷いてある部屋とかは無く、寝泊りはできません。そもそも、浴室全体が蒸し暑く、長時間いるのは厳しいです(水分補給必須。お店で買うと高いので持って行った方がいいです)。夕方〜夜あたりに行って小1時間ほど楽しむようなノリだと思います。

◎ボスポラス海峡クルーズ
 トラムに乗って、Kabataş(カバタシュ)駅へ。カバタシュ港は、ボスポラス海峡を渡ってアジア側へ行くフェリーなどの船着場になっているところです。ここからボスポラス海峡を周遊するクルーズ船に乗りました。ケナンさんは「何をおいてもボスポラス海峡クルーズには乗ってほしい」と言っていたのですが、その意味がわかりました。
 アジアとヨーロッパを隔てるボスポラス海峡は、両端がイスタンブールの街になっていて(イスタンブールは2大陸にまたがる世界唯一の大都市なのです)、モスクなどの史跡や高級住宅街、ホテル、レストラン、巨大な橋などの絶景を眺めながら船旅を楽しむことができます。
 船と言ってもしっかりしたクルーズ船ですし、屋上で気持ちのいい風に吹かれていると、たとえ揺れても酔ったりはしません。運がよければ、イルカが泳ぐのを見ることもできます(僕らは見ることができました! イルカがいるところにはカモメの群れが飛んでいるので、それが目印だそうです)

◎ケバブを堪能できるレストランで夕食
 夕食はマリオットホテル近くの、ケバブ料理で有名なレストラン「HAMDI RESTAURANT SISLI」でいただきました。目の前で肉を切るような感じではありませんが、いい感じに料理されていて、とても美味しかったです。
 バクラバというトルコ人のソウルフード的な甘いお菓子も食べました。甘いのがおもてなしであり甘くないのは失礼、という考え方で作られているそうですが、このお店のバクラバはちょうどいい感じでした(昼間、ケンピンスキーホテルでもバクラバを出してくださったのですが、そちらはとても甘かったです)
 近くにはショッピングセンターやスーパーもありました(旅行先のスーパーって気になりますよね)。今回は時間がなくて行けなかったのですが、今後マリオットにお泊りの方は、ホテルからも見えるので、ぜひ行かれてみてはいかがでしょうか。
 
◎ゲイクラブ「SUPER FABRIC」
 ホテルで一休みして、ゲイクラブ「SUPER FABRIC」に行きました。
 とっても、ビックリするくらいオシャレなお店でした。大きなステージの両サイドにガラスのブースがあり(たぶんシャワーショーをやるためのブース。アガります)、DJブースは檻に入っています。日曜でしたが、1時過ぎからショータイムが始まり、ステージ上のシャッターがガーッと上がると、スーパーモデルのようなドラァグクィーンと、とびきりかわいいGOGO BOYが2人ずつ登場、という素敵演出。これはきっとヨーロッパの方たちも満足するだろうと思わせる、ハイクオリティなショーでした。お客さんにはレディーガガみたいな靴を履いたフェミニンなゲイの方たちや、ストレートの方などもいました。とにかくオシャレでした。
 店内は写真撮影禁止でしたので、写真ではお伝えできないのですが、こちらこちらこちらにショータイムの様子の動画がありましたので、ご参考にしてみてください。
 なお、今回は(確かノンケさんが多いという理由で)行かなかったのですが、「X-LARGE」という大バコもあり、そちらのショータイムはもっとゴージャスです(こちらこちらこちらをご覧ください)

 

トルコ旅行記2 ボドルム編


◼︎月曜日 エーゲ海クルーズとボドルム城

 イスタンブールを離れ、エーゲ海のリゾート地・ボドルムに移動します。この日から、ボドルムに詳しい、オスマンさんというエルグヴァンツーリズムの方も同行してくれたのですが、オスマンさんがちょっとベッカムを思わせるイケメンで、しかも短髪マッチョ系、着てる服もタイトな感じでオシャレだったため、僕らの間では絶対にゲイに違いないと噂してました(あとでお酒の席で探りを入れてみたところ、彼女がいるとのことでした…)
 国内線でイスタンブール・アタテュルク空港から約1時間で着きます。そんな短時間であるにもかかわらず、機内食としてホットサンドが出ました(シートベルト着用サインが消えるやいなやCAさんが立ち上がり、ダッシュで配布…ちゃんと着陸前に回収まで終えてました。熟練の技ですね)。チーズとトマトが入っていて、熱々で、たいへん美味しかったです。ターキッシュ エアラインズのサービスは本当に素晴らしいと思います。ボドルム空港からまたバンに乗り、ホテルへと向かいました。

◎ラマダ リゾート ボドルム
 遠くに海を望む、ボドルムの高台にあるゴージャスなホテル「ラマダ リゾート ボドルム」。到着するやいなや、スタッフの方が(まるで日本の観光地の旅館のように)ズラリと並んでお出迎え、イチゴ入りのシャンパンとハーゲンダッツでウェルカム、という歓迎ぶりでした。お部屋はコーナースイートで屋外プールや海も見え、ベッドはキングサイズ、フルーツが盛られたテーブルやソファもあり、かつて泊まったことのない豪華さでした(もちろん、ポーターの方が荷物を運んでくれました)
 スタッフの方に館内を案内していただいたのですが、敷地は広大で、外にはプライベート・プール付きのヴィラ(一軒家)もありました。大きなスパにはプール、サウナ、ジム、ハマムがあり、バリ島マッサージやトルコ式マッサージも受けられます。たくさんのワインが所蔵されている暖炉付きのレストランでは和食や(寿司のカウンターも)世界の料理が楽しめ、数百名収容の会議室(コンサートにも使用)、展望台的なテラスなどなど、本当に高級感あふれる瀟洒なホテルでした。

◎エーゲ海クルーズ
 少し休んだ後、港へ向かいました。憧れのエーゲ海クルーズです(気分はジュディ・オング)。欧米型のクルーザーではなく、「ブルーボヤージュ」と呼ばれるヨット風のトルコ式ガレット船で、屋上で日焼けなどもできる素敵な船でした(船員さんもイケメンでした)。人生初体験のエーゲ海は、透き通るようなターコイズブルー。燦々と降り注ぐ陽射し。とても気持ちよかったです(正直、船酔い体質なのですが、全然大丈夫でした)。船は港を出発して意気揚々と沖へと進みます。すると、ブラックアイランドという島が見えてきました。クレオパトラ(!)がアントニウスと結婚する前に住んでいたという記録が残っているそうで、船着き場のすぐ横に温泉が湧き出ていて、そこから洞窟に入って行けて、奥の方では泥パックを楽しめるという素敵ロケーションでした。
 船内でランチも堪能。船員さん自ら料理してくれます。エーゲ海を眺めながらのビールは最高!でした。
 
◎ボドルム城
 船を降りたあと、ヨーロッパ一の博物館にも認定された歴史的な史跡・ボドルム城を訪ねました。こちらでもケナンさんのガイドの腕が冴え渡ります。15世紀にロドス島の聖ヨハネ騎士団が要塞として建築したお城なのですが、ほとんど手つかずで残っていて、まるごと博物館になっています。他の都市だと一級の展示品になりそうな石造りのお棺がその辺に無造作に置かれていたりして、スケールのデカさを感じさせます。東ローマ帝国の船が復元されていたり、「カリア・プリンセス」と呼ばれるアダ女王の石棺(お骨がそのまま残っています)や、その装飾品も展示されていたり。それから「野良亀」や放し飼いのクジャクがいたり、きれいなお花もたくさん咲いていたり、楽しい散策でした。
 
◎ライブが楽しめるオープンエアなレストランで夕食
 ヨットハーバーに面したオープンエアのレストラン「MARINA YACHT CLUB」へ。エビやイカなど多彩なシーフードに舌鼓を打っていたら、ラマダホテルのスタッフの方たちがサプライズで登場し、花火つきのケーキをプレゼントしてくれました(おもてなし精神が素晴らしいです)。食事をしていたのは2階部分のテラスだったのですが、そこからすぐ下にステージと客席が見えて、ジャズバンドによる生演奏が始まりました(歌っていたのは、Fatih Erkocというトルコで有名な歌手の方でした)。曲はオーソドックスなジャズから始まり、古今東西のさまざまな名曲、そしてブルーノ・マーズやザ・ウィーケンドなどの最新曲なども披露。夜風に吹かれながら、踊ったりして、気持ちよかったです。店員さんもカワイかったです(個人的には今回の旅でNo.1)

◎ゲイバー「KAVALYE(カヴァリエ)」
 ジュムフリエット通りというにぎやかな商店街を歩き(アーケードではないのですが、上に雨よけの布がかかっているのが特長です)、ビーチサイドにある「KAVALYE(カヴァリエ)」というゲイバーに行きました(ちなみにカヴァリエとは、社交ダンスにおける相手の男性のこと。昔そういう名前のゲイショップがありましたね)。お店はクラブではなく、ビーチハウスみたいな感じなのですが、感動したのは、波が打ち寄せる浜辺に面していて、月明かりの下、ライトアップされたボドルム城を間近に眺められるという最高のロケーション(しかも、たまたますぐ近くで花火が上がっていました)。世界中探してもこんなロマンチックなゲイバーってなかなかないと思います。地元の若いカップル(クマ系)がずーっと相手の肩にもたれかかったりラブラブな雰囲気でボドルム城を眺めていて、リアル『ムーンライト』だと思いました。このお店では、シリアから避難してきたというオネエさん(ちょっと金子國義さんの絵に出てきそうなお顔です)が働いていました。オネエは万国共通!とほっこりしたのと、シリアの現状に思いを馳せ、ついつい優しくしてしまいます。
 
◎ゲイバー「Murphy’s club(マーフィーズ)」
 「カヴァリエ」からちょっと離れている別地区になるのですが、クラブなどがたくさん集まっているネオンビカビカな一角の真ん中に男女でハートを作っているモニュメントがあって(人が大勢…ボドルムはナイトライフの充実っぷりでも人気。眠らない街なんだそうです)、そこからちょっと薄暗い坂道を上ってすぐ、「Murphy’s(マーフィーズ)」というゲイバー(クラブ)があります。結構広めのキレイなお店で、ブースでDJがスピンし、ステージがあり、夜な夜なドラァグクィーンがショーをやってるようです。平日ということもあり、たまたまお客さんがいなかったので、どういう感じで盛り上がるのか、臨場感あるレポートはできないのですが、お店のオーナーさんがとても親切で、この方のお店なら、きっと繁盛するはず、と思いました。「○○ナイト」みたいな週替わりのイベントもあり、アンダーウェアショーなどもあるそう。夜1時から50TL(トルコリラ)のエントランスフィーがかかりますが、それまでは入場無料です。朝6時まで営業。週末など混みそうな時は、予約を入れた方がいいそうです。

◼︎火曜日 豪華リゾートとゲイベニュー 

 ホテルで朝食をいただき、チェックアウト。出発する際、スタッフの方が器に水を入れて持っていて、それを車にかけていたのですが、それはトルコの挨拶で「水が乾かないうちに戻ってきてね」という意味なんだそうです(のちほど本当に戻ることになり、笑い話となりました)

◎ゲイホテルを訪問
 前夜に「カヴァリエ」でゲイのホテルがあるという情報を聞き、急遽、訪問することにしました。ヨットハーバーの近くにある白い壁の(白い壁はボドルムの家の伝統だそう)小さなホテル「PASHA MOTEL(パシャ)」は、決してリッチではありませんが、小ぎれいで、お部屋には必要なものがちゃんと備わっています(なお、Booking.comのGuest Review Award 2016で10点満点中8.8点を獲得しているそうです)。ミーティングスペースがあったり、オーナーさんたち(たぶんカップルだと思います。あんな美しいリゾート地でホテルを営んで暮らせるなんて、幸せですよね)もとてもいい方たちで、アットホームに過ごせそうだな、と思いました。
 そのホテルの目と鼻の先に、トルコのリベラーチェと称される国民的歌手、Zeki Müren(ゼキ・ミュレン)の博物館がありました。ゼキ・ミュレンは、戦後トルコ歌謡界を切り開いたと言われる大物で、ケナンさん曰く「トルコ語をいちばん美しく発音した人」だそうです。女装したり、きらびやかに着飾ったりしてましたが(あからさまにゲイでしたが)、一般的にも広く人気を集めていました。「トルコという国でゲイが受け入れられる下地を作った人」とみなされているようです(日本で言う美輪様のような存在なのでしょう)
  
◎ゲイビーチへと向かってみたものの…
 ネットでゲイビーチがあるという情報を仕入れたので、その近くまで行ってみました。街からちょっと離れた小高い丘は、ボドルムを見下ろす絶好のビューポイントとなっていて、フルーツを売る露店も出ていて、観光バスが乗り付けてわらわらと人がやってくるような場所でした。ケナンさんが露店の主人に聞くと、「ゲイビーチなどない」と言われたそうです。実際は、丘の向こう側に行って降りたところにあるらしいのですが、岩場の人目につかない場所なので、ちょっと危険もあるようです(ホモフォビアな人たちに狙われたり…)。というわけで、ゲイビーチ自体に行くのは断念したのですが、景色もよかったし、偶然、TVドラマの撮影現場に遭遇して、イケメンさんを目撃できました。
 
◎リッチなマリーナのレストランで昼食
 ヤリカバクという地区にある、個人所有の大型クルーザーが多数停泊している(それがどれだけスゴい光景なのか、ピンときませんでしたが、あとで調べてみてびっくり)パルマリーナという豪華施設の中にあるレストランで、昼食をいただきました。当然のように荷物検査があり、館内撮影禁止というセキュリティの厳しさでしたが、料理の写真だけは撮らせてもらいました。初めてトルコのワインを飲んで、また、初めてピザを食べました(もともとピザはトルコが発祥だそうです)。カラマルと呼ばれるイカのフリッターも、びっくりするほどやわらかくて絶品でした。メインは、デゥルムというケバブをパンで包んだもので、これも美味しかったです。マンダリナというトルコ蜜柑のアイスも食べました。4日間トルコ料理ばかり食べてましたが、全然飽きがこない(和食が食べたいって思わない)ところがスゴいと思います。
 
◎ケンピンスキーホテルの息を呑む美しさ
 ヨーロッパのベストリゾートホテルにも選ばれたという「ケンピンスキー・ホテル・バルバロス・ベイ・ボドルム」におじゃまして、見学させていただきました。吹抜けになっているロビーも息を呑むほど美しく、洗練の極みなのですが、飾られている彫刻などがいちいち芸術的で、うっとり…。当然のようにプライベートビーチがあり、また、屋外にトルコ最大のインフィニティプール(海と境目なく見えるプール)もあり、モスクが海に沈んでる風のオブジェがあしらわれていて、これまたおしゃれ(ちなみにインフィニティプールは、スリランカのゲイの建築家、ジェフリー・バワがつくったものだそう)。ホテルのスタッフの方は、ケンピンスキーホテルがいかにゲイフレンドリーかということや、実際にゲイのお客様も多い(著名人の方がお忍びで来られるが、決してプライバシーは漏らさないなど)ということを語ってくれました。
 
◎再び、街へ
 昨夜行った「カヴァリエ」の昼間の様子も写真に撮りたいし、おみやげも買いたいし、トルコアイスも食べたいし、ということで、もう一度ジュムフリエット通りへ。「カヴァリエ」は昼間はコーヒーショップとして営業し、20時からゲイバーになるそうですが、昼間でもゲイの方がくつろいだり、デートをしたり、ビーチサイドで日焼けをしたり、泳いだりもできるそうです。
 残念ながら雨がザーッと降ってきてしまい、時間もあまりないということで、車に戻りました。このままだとリゾートな格好のまま空港に向かうことになるし、しかも雨に濡れたし、飛行機に乗る前にシャワーも浴びたいということで、ラマダホテルがお部屋を貸してくれることになり(なんというサービスのよさ!)、再びラマダホテルへ。そこで、本当に水が乾かないうちに戻ってきたね、とみんなで笑いあい、着替えや荷造りを済ませ、いよいよ空港に向けて出発。そしてもう一度、スタッフの方が、水をかけてお見送りしてくれたのでした。
 
◎別れ

ガイドのケナンさん(右)、
オスマンさん(左)ともお別れ…
とても寂しくなりました。
 ボドルム空港に着くと、珍しいことに飛行機が遅れているとのことで(滅多にないのですが、イスタンブール空港で機体に雷が落ち、点検していたんだそうです)、空港内のレストランで夕食をとることにしました(ちょうどお腹も空いていたので、よかったです)。3種類のハンバーガーのトリオを頼みましたが、1個が辛めで美味しかったです。そして、トルコでの最後の夜に、エフェス・モルトで乾杯(シェレフェ)しました。
 イスタンブール行きの飛行機は、国際線と同様、映画を観ることもでき(ただし、イヤホンはついていなかったので、自分で持っているのを使えればOK、という感じ)、機内食も出ました(ハンバーガー…お腹いっぱいで食べれませんでした)。そして、イスタンブール空港に着くと、ガイドさんとの別れが待っていました。ずっとオヤジギャグで笑わせながら、飽きさせず、疲れさせず、ガイドしてくれたケナンさんは、「皆さんは私の友達です、今度イスタンブールに来ることがあったら、どうぞうちに泊まりに来てください」と言って(ちょっと感涙…)、最後にお別れのハグをして、僕らが見えなくなるまで、ずーっと手を振り続けてくれました。
 結構ギリギリだったので、すぐに手続きをして、国際線の搭乗口へ。慌てておみやげも買い、タバコも吸って(イスタンブール空港はちゃんと中に喫煙所があります)、飛行機に乗り込みました。連日の寝不足と疲れがどっと出て、帰りは爆睡でした…(でもアヤソフィアが出てくる『インフェルノ』だけは頑張って観ました)。もちろん、ターキッシュ エアラインズの機内食は帰りの便でも美味しかったです。
 こうして、一生忘れないだろう、思い出多きトルコの旅は、幕を閉じました。

☆トルコ旅行記のフォトアルバムはこちら(膨大な写真点数ですが、百聞は一見に如かずで、きっと写真で見るほうがトルコの「天国」的な魅力を感じ取っていただけると思いますので、ぜひご覧ください)
 

 

トルコ旅行へのいざない


トルコのクマさん祭り
 トルコ旅行記、いかがでしたでしょうか? きっと「行ってみたい」と思っていただけたのではないかと思います。

 今回はレポートできなかったのですが、イスタンブールではいくつかの大規模なゲイイベントも開催されています。そうしたイベント情報にもふれつつ、最後に「トルコ旅行、行くならいつ? どういうふうに行くのがベスト?」といったことをお伝えしたいと思います。

 イスタンブールやボドルムは地中海性気候ですので、もし海で泳ぎたければ7月〜9月がいいと思いますが(今回、エーゲ海で泳いだ方が「水が冷たい!」と言ってましたので、泳ぐなら7月からかな?と)、観光だけなら、年中いつでも大丈夫だと思います。今回のようにラマザンの時期に行くと、観光地が空いているので並ばずに建物に入れるというメリットがあります。
 
 ゲイイベントとしては、毎年6月最終週にイスティクラル通りで東欧最大規模のイスタンブール・プライドが開催されてきて、以前はとても華やかに盛り上がっていました。しかし、3年連続で、当局から禁止され、パレードを強行開催しようとした主催者を警察が阻止するという事態になっており、現状、安全ですと太鼓判を押すことはできません…。本当に残念です。 
 それから、8月末〜9月頭に東欧〜中東地域最大のベア・フェスティバルが開催されます。今年の詳細はまだ発表されていませんが、過去のベア・フェスティバルの内容を見ると、クラブパーティはもちろん、ボート&スイミング・パーティ、プールパーティなどが盛り込まれています(一昨年はハマム・パーティという夢のようなイベントも企画されていましたが、会場の都合で中止になったそうです。でも、プールパーティとかだけでも本当に楽しそう♪ですよね)

☆トルコのゲイイベント

Istanbul Pride
トルコでは1993年に初のパレードを開催しました(が、当局により阻止されました)。それ以降、毎年6月下旬のストーンウォール記念日周辺にプライドを開催してきています。2003年からストリートフェスになだれ込む形となり、2007年からは国際的なイベントになりました。2011年にはイスティクラル通りで1万人規模で開催され、東欧一のパレードとなりました。
日程:2017年6月19日(月)〜25日(日)
会場:イスティクラル通り(タクシム広場から出発)

Istanbear Festival 2017
東欧、バルカン、中東地域で最大のベア・フェスティバル。詳細は近日発表。
日程:2017年8月30日(水)~9月3日(日)
会場:Taksim Leman Kültür

 
 さて、以下に詳述しますが、今秋、企画・実施:株式会社 旅工房、現地手配:エルグヴァンツーリズムによるゲイツアーが開催されます。初めてのトルコ旅行はぜひ、ガイド付きのツアーで行くことをオススメします。
 なぜツアーがよいかというと、よく知らない国にいきなり一人で行くのはいろいろ不安があり、トラブルやハプニングに見舞われる可能性があるからです。
 トルコは他の欧州諸国と同じくらい安全な国ですし(パリやロンドンだってテロに遭う危険性はあります)、トルコの人たちは気さくで親切なのですが、なかには(他の国と同じように)言葉巧みに笑顔で近づいてきて物を高く売りつけようとする人や(僕も声をかけられました)、お札をすり替えて「足りないよ」などと言うタクシー運転手などもいます。そういう人たちは観光客をねらってそういうことをするわけですが、ガイドさんが一緒にいれば、もし誰かにカラまれてもすぐに追い払ってくれますし(僕も声をかけられました)、この辺はスリが出るから注意してね、などと教えてくれたりもして、きめ細かく面倒を見ながら、トラブルを回避してくれます。
 また、ツアーですと「同じ釜の飯を食う」的な感じで他のお客さんとも仲良くなれるという醍醐味もあります(帰国してから、みんなでトルコ料理を食べに行こう!みたいな盛り上がりもあると思います)。もしかしたら一生のつきあいになる友達ができるかもしれません。カップルでも安心してご参加いただけます。
 また、ツアーの日程には合わないけど、行ってみたいという方のために、個人旅行も手配できます(完全プライベートツアーになるので割高になってしまいますが…)
 
 一度行けばきっと、トルコの魅力にハマり、また行こうと思うはず。2回、3回と足を運ぶうちに、土地勘も身について、トラムを駆使して行動範囲を広げ、一人旅もできるようになると思います。ぜひ、トルコをお気に入りの旅行先に加えていただければ幸いです。
 
☆ツアーのご案内

イスタンブール&ボドルムを巡るトルコ6日間の旅(グループツアー)
・世界遺産や美しい街並みの観光、ボスポラス海峡クルーズ(プライベート船)、ショッピング、コーヒー占い、ゲイクラブ遊びなどを満喫するイスタンブールでの2日間、そして、エーゲ海のクルーズ(プライベート船)や美しい港町、素敵なレストランでのディナー、ゲイバーを堪能できるボドルムでの2日間。きっと一生の思い出になるだろう、贅沢なツアーです。
・LGBTフレンドリーで日本語ペラペラなベテランガイドが全行程をエスコート。歴史・文化の話から時事ネタ、食、ことわざ、おやじギャグまで、多彩な話術を兼ね備えた素敵な方です。
・異国の地で一人でゲイバーやクラブに行くのは(パスポートは必要なのかとか、先払いなのかどうかとか)ちょっと不安があるかもしれませんが、ガイドさんがサポートしてくれるのでご安心ください。それぞれカラーの違った3ヶ所のお店を楽しめます。
・世界三大料理のひとつと言われるトルコ料理をふんだんに召し上がっていただけます。美景にもこだわったレストランで計11回のお食事が楽しめます。
・飛行機はターキッシュエアラインの直行便。ホテルはもちろんゲイフレンドリーです。

 上記はグループツアーですが、ほかにも個人ツアーもありますし、ホテルをグレードアップしたり、細かい変更にも応じて いただけるようです。
 詳細はこちらからご覧ください。  なかなかお休みがとれなかったり、さまざまご都合あるかと思いますが、ぜひ一度は「天国にいちばん近い国」トルコを訪れ、その魅力にハマっていただければ幸いです。