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第7回「東京プライドパレード」レポート(3)Another Parade
第7回「東京プライドパレード」レポート第3弾は、「Another Parade」と題し、公式アフターパーティの楽しさ、素晴らしさをお伝えしたいと思います。
8月14日(土)、代々木公園で東京プライドパレードが開催され、暑いなか、本当にたくさんの人たちが集い、「祝福された空間」を生み出していました。
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18時頃、パレードのファイナルイベントが閉幕すると、ボランティアスタッフの方たちは、ごみを片付けたり、テントなどを撤収したり…辺りが暗くなるまでそうした作業が続けられました。(本当におつかれさまです)
そして19時、二丁目のclub ArcHでは、パレードの公式アフターパーティ「RAINBOW COMPLETE!」がスタートしました。
朝から代々木公園で働いていたスタッフの方たちやパレードの参加者の方の中には、家に帰って休んでいた方も多かったと思いますが、それでもたくさんの方(ゲイだけでなく女性の方も大勢)がArcHを訪れ、お酒を飲んだり友達としゃべったりしながら、パレードの余韻にひたり、たくさんの素敵な笑顔がこぼれていました。
「ふだんはあまりクラブに来ないんですが、このアフターパーティだけは楽しみにしてるんです」という方もいたり、パレードを歩いたときの衣装のままで踊って楽しんでるグループもいたり(さぞかし汗だくになったことでしょう…)、パレードのスタッフの方も(朝から大変でしたでしょうに)楽しんでいたりして、まさにRainbowな感じで、素敵でした。
今回の公式アフターパーティ「RAINBOW COMPLETE!」には、90年代初期からゲイとしてメディアに登場し、パレードへとつながるような貢献をしてくれたNao Nakamura、99年に初めてフロートというものを出展した立役者であるM☆Naruseをはじめ、TAKE、VEIZY、Take-3、OSH、HANETOSHIといった、東京のゲイクラブシーンを代表するような錚々たるDJの方たちが、パレードのためにと快くArcHに集結し(これだけたくさんの豪華DJ陣がアフターに参加してくれたのは初めてではないでしょうか?)、パレードらしい、アッパーでハッピーで上質なプレイを披露してくれました。
そして、23時過ぎからドラァグクイーンによるショータイムが始まりました。これを楽しみに来ていた方も多いはずです。
今回出演されたのは、2005年~2007年にパレードのフロート(聖子フロートなど)で活躍していたクイーンの方たちでした。
トップバッターのマダム・ピロガネーゼさんはドリカムの『何度でも』のライブバージョンを再現してくれました。その歌詞が伝えるメッセージが、パレードの決して平坦ではなかった(何度もくじけた)道のりとシンクロし、胸に迫るものがありました。お客さんもきっと同じキモチだったのでしょう、まるで本物のライブのように、熱く盛り上がりました。
気づけばベテランなのに永遠のアイドルのような小悪魔的雰囲気を醸し出しているL(エル)さんは、自身のテーマ曲と化している「Lはラブリー」(「かぼちゃワイン」主題歌)を披露。ちょっと毒を織り交ぜながらラブリーに魅せてくれました。
そしてショータイムのトリをつとめたのがアルピーナさん。ユーミンとそっくりなことで有名ですが(ご本人がユーミンナイトに来場し、本当に似てる!とラジオで紹介してくれたほどです)、今回はユーミンがゲイに贈ったエールとも言える記念碑的な名曲『告白』を使い、まるで苗場ライブのように「We want freedom!」と書かれたプラカードを掲げたクイーンの方たちが登場し(飛び入りでバビ江ノビッチさんも登場!)、それだけでも本当にパレードらしくて素晴らしかったのですが、プラカードの1つに某ゲイバーのマスターが声優を務めていたアニメのキャラクターが描かれていたのに気づき、それが「We want freedom!」のメッセージと重なった瞬間、ゴトウは大きな拍手を贈りました。日本ではまだ認められていないけど欧米では別に何でもないようなこと…それであたかも重罪であるかのように(あるいは興味本位で)書き立てられ、職を失ってしまう…そんな現実にやるせなさを覚え、何とか表現したいと思ったアルピーナさんの気持ちは、いわば「もう1つのパレード」だったと思います。心から共感します。(ゲイ解放運動の理論的基礎を築いたと言われるデニス・アルトマンは著書『ゲイ・アイデンティティ——抑圧と解放』の中でこう語っています。「性解放のないところにゲイの解放はない」) ショータイムが終わると、パーティはDJ Take-3によるJ-popタイムへ突入し、フロアは大盛り上がりとなりました。セクシーな衣装のGO GO GIRL(Network Girls)のみなさんが登場し、ポールダンスを披露したり、ArcHの美人スタッフNANAさんがちょっと衝撃的な生歌を披露したり(個人的にはものすごくツボでした)、ゲイもレズビアンも楽しく過ごせるような、本当にハッピーなパーティでした。年甲斐もなく踊り続けていたゴトウも電池が切れてしまい、終電前に会場を後にしたのですが、楽しいパーティは朝まで続きました。
毎回「パレードのために」ということで土曜の夜を好条件で提供してくれている(ある意味、協賛ですよね)ArcHさんにも感謝!です。
そして、本当に素晴らしいアフターパーティを開催してくれた関係者の方々すべてに、拍手を贈りたいと思います。
(後藤純一)
☆アフターパーティのフォトアルバムはこちら
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