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レポート:Tokyo Super Star Awards 2011

12月3日、ビルボードライブ東京で開催された「Tokyo Super Star Awards 2011」のレポートをお届けします。たくさんのセレブな方たちが来場し、祝福感に満ちた、「一般社会とゲイコミュニティの幸福な結びつき」という意味で記念碑的なセレモニーとなりました。

レポート:Tokyo Super Star Awards 2011


オープニングを飾ったSOULHEAD
 海外(特にアメリカ)ではGLAADメディア賞をはじめ、多くのゲイ・アワードがあります。先日レディ・ガガがヒーロー賞を受賞した「Trevor Live」もそうですし、アダム・ランバートが表彰された「L.A. Equality Awards」や「PFLAG Award」もそうですが、主にLGBTの社会的地位向上に貢献した人、多くのLGBTを勇気づけた人を表彰するという趣旨で行われています(なかにはゲイビデオを対象にしたアワードなどもあります)。有名企業が多数協賛し、高級感あふれる雰囲気で、多くの著名人が登場し…そのゴージャスさはアカデミー賞などにもひけをとらないものがあります。
 
 日本では、『バディ』誌が1年間を振り返ってゲイコミュニティで活躍した人たちを讃えるアワード特集を組んできましたが(誌面上で表彰するものですが、実際にイベントで表彰したこともあります)、本格的なアワード・イベントとしては、昨年、東京都庁第一本庁舎南展望室で開催された第1回「Tokyo Super Star Awards」(略称:TSSA)が最初でした。そしてこの12月3日、六本木・東京ミッドタウン内の「ビルボードライブ東京」というゴージャスな会場で、第2回目のTSSAが開催されました。


HOSSY様(with NONOCHIC)による
ガガ・ショーは会場を熱狂させました!
 TSSAは、「LGBTのカルチャーにスポットをあて、人種やバックグラウンドの違いを乗り越え、社会とLGBTの架け橋を築いた"スーパースター"たちを讃える」もので、「LGBTのヴィジビリティ(可視化)」「多様性を推進するLGBTフレンドリー企業、プロダクトの紹介」「LGBTコミュニティから未来を担う子どもたちへのサポート」をテーマにしたイベントです(子どもたちをサポートしようとするところが素晴らしいですね)。LGBTのコミュニティや文化に貢献した人物や活動を表彰するとともに、ハイクオリティなライブやパフォーマンスを楽しみながら、それぞれのコミュニティの連帯、きずなについて考えてもらう機会としてプレゼントされました。


バビ江ノビッチ&リル・グランビッチ&
スミレさんによるスリー・ディグリーズ〜
ドリームガールズ・メドレーも最高!
 世間の人たちに「レズビアンってカッコいい」「ゲイカルチャーって素敵」「ゲイマーケットってスゴい」と感じてもらうこと、大手企業がゲイイベントに積極的に協賛してくれるようになること、言い換えると「一般社会とゲイコミュニティの幸福な結びつき」が、東京国際レズビアン&ゲイ映画祭のスポンサーシップ(90年代から企業協賛を取付けてきました)や『ファビュラス』誌の創刊(1999年)以来、僕らのテーマの1つとなってきました。
 今年『GQ JAPAN』が素晴らしい特集をプレゼントしてくれたこと、パレードや映画祭やこのTSSAにSoftbankやGoogle、アルファロメオなどの一流企業が協賛してくれたこと、そしてTSSAがゴージャスに開催され成功を見たという一連の出来事は、「一般社会とゲイコミュニティの幸福な結びつき」という意味で記念碑的であり、今のゲイシーンを象徴するような大きな潮流だったと思います。

 それでは、このTSSAのレポートをお届けしましょう。

Tokyo Super Star Awards 2011


アワードの発表とプレゼンターをつとめ
たのはMEGUMIさん&ブルボンヌさん
 東京らしい贅沢な夜を満喫できるライブハウス「ビルボードライブ東京」には、特別協賛のアルファロメオのイメージカラーである赤を身に纏った(あるいはタキシードなどで正装した)ゲイやレズビアン、ストレートの方たちなどが多数集い、モエ・ヘネシー・ディアジオ社提供のカクテルや、洗練されたフードに舌鼓を打ち、セレブな雰囲気を満喫していました。

 TSSAのオープニングを飾ったのはSOULHEAD。2008年の「せれぶれぃしょん」にも出演した素晴らしくゲイフレンドリーな彼女たちは、HOTなライブで会場を盛り上げてくれました。


バブリーナさんもMCや
寄付の呼びかけなどで大活躍!
 そして、全国的な知名度と人気を誇る(TVにも出演している)ブルボンヌさんが(あのMEGUMIさんとともに)アワードの発表を行うMCとして登場し、同じくバブリーナさんがホステスを、マーガレットさんがグランドホステスをつとめ、ホッシーさん(with NONOCHIC)やバビ江ノビッチさんが六本木の夜景をバックにスペシャル・ショーを披露し、DJを二丁目でもおなじみのSHOWHEIさんがつとめ、会場のスタッフにもゲイの方がたくさんいました。ゲイカルチャーの粋を集めた最高にゴージャスなパーティでした。

 肝心のアワードのほうはと言うと、Dreams Come True(ニューアルバムの広告にゲイカップルを起用)、レディ・ガガ(14歳のゲイの男の子の自殺を知って「いじめを禁じる法律を」とオバマ大統領に直訴し、「ボーン・ディス・ウェイ財団」を設立)、ニューヨーク州知事(同性婚実現の立役者)、「TOKYO BOIS」(レズビアンやFTMのボーイッシュな方たちをカッコよく写真に収めた写真集で、Amazonでも上位に入るなど、大ヒットを記録)、『GQ JAPAN』(今年初め、大々的にLGBTマーケットを特集)のみなさんが受賞しました。これは、事前に公式サイトを通じて行われたアンケートの結果をもとに決められたものです。

 また、ご歓談タイムには、特別協賛のアルファロメオをはじめ各企業の方がスピーチをしたり、TSSAの収益の寄付先である「カナエール」「ROSES.」「CARE-WAVE」といった子どもを支援する団体の方たちがスピーチをしたり、豪華景品が当たるチケットをバブリーナさんが販売したり(見事、完売)、話題の動画「It's time.」が上映され、大きな拍手が贈られたりしました。


『GQ JAPAN』の竹内さんに拍手!
『GQ JAPAN』の竹内さんが受賞スピーチで「ファッションの編集をやってきた自分の周囲にはゲイのスタイリストやヘアメイクの人がふつうにいて、そういう人たちに育てられてきた。うちの編集部にもゲイの人がいて、今回の特集は彼が担当しました。保守的な日本の企業ではまだまだカミングアウトできずに苦労している方も多いと聞きますが、もっと自由に働けて幸せを同じように分かちあえる社会が少しでも広がるように、少しでもお手伝いしていきた」と語ってくださいました(素晴らしい!)が、たぶん、TSSAの主催者の方たちや協賛企業などでも「縁の下の力持ち」的にゲイの方が活躍があったと思います。また、公式サイトによると「ビルボードライブ東京」の担当者がレズビアンの方だったそうです。

 いろんな方たちの思いが、おたがいを讃えあい、祝福しあうような、この素敵な瞬間に結実した…そう思うとちょっと胸が熱くなるような、素晴らしい一夜でした。

REIKOさん&HIROSUMIさんの
ポールダンスにウットリ…
 そんな感動や興奮もそのままに、21時からはアフターパーティに突入しました。ポールダンス世界チャンピオンのREIKOさん&「TOY BOY」HIROSUMIさんによる世界レベルのポールダンス・ショーを皮切りに、ドラァグクイーンの方たちがステージを華麗に彩ったり、パーティは深夜まで続いたのでした…


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