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2025年秋のクィア・アート展
2025年9月〜11月に開催されるLGBTQ(クィア)関連のアート展の情報をまとめてご紹介します。森栄喜さんの2年ぶりとなる個展などが開催されます。

(「NUDE 礼賛ーおとこのからだ IN Praise of Nudity - Male Bodies Ⅱ」より)
残暑お見舞い申し上げます。めっきり涼しくなった今日この頃ですね。本格的な秋の訪れはまだ先になると思いますが、ぜひゲイ術の秋は劇場や映画館などと合わせてギャラリーや美術館にもお出かけください。というわけで、2025年9月〜11月に開催されるLGBTQ(クィア)関連のアート展の情報をまとめてご紹介します。10/10から開催される森栄喜さんの2年ぶりとなる個展などです。今後も新しい情報が出てくると思いますので、わかり次第、追加していきます。
(最終更新日:2025年11月10日)
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トピック
クィア×アートについての内外のトピックをご紹介します。
今年のプライド月間にシカゴのアートスペース「Wrightwood 659」で、19世紀後半~20世紀前半にゲイやレズビアンを描いた作品350点超を集めた意欲的な展覧会「The First Homosexuals: The Birth of a New Identity, 1869-1939」が開催されたそうです(7月末で終了しています)。そのほとんどは、カール=マリア・ケルトベニーが「同性愛」と「異性愛」という言葉を考案した1860年代から、ナチスによる迫害が始まる1930年代までの間に製作された作品でした。作品自体もさることながら、参加した研究者のなかには「同性愛(homosexual)」という言葉を使用することに難色を示す人もいたそうで、実に興味深いです。JAPAN ART NEWSの記事「シカゴ「最初の同性愛者たち」展の必見作品10選。350点超の作品からクィア概念を再考する意欲展」に作品の画像が多数、紹介されています。ぜひご覧ください。
トランプ政権発足後、政府系文化機関ではLGBTQ関連のプログラム中止や資金停止が相次ぎ、芸術文化活動にも制約がかかっています。そうしたなか、ロサンゼルスのゲティ・センターが「Queer Lens: A History of Photography」というクィアの写真展を開催し、注目を集めています(私立財団であるゲティ・センターは財政的に政府の影響を受けにくいため、このような展示が実現したそうです)。企画にあたっては、まずクィアの歴史年表を作成し、写真家や重要人物、出来事をリストアップし、6年かけて2,000点以上の画像を収集・検討し、最終的に275点を展示したそうです。キース・ヘリングと恋人のJuan Duboseが裸で抱き合っているポートレートなどもあります。キュレーターのポール・マルティノー氏は「政治的バックラッシュが起きている今こそ、アートの役割はより重要だ」と語っています。(オルタナ「トランプ政権下で問われる多様性の意義、アートが果たす役割とは」より)
時事通信「米、多様性めぐる「検閲」で論争 トランスジェンダーの女神像」によると、米首都ワシントンDCで、自由の女神と同じポーズをとった黒人トランス女性の肖像画が展示を禁じられました。この肖像画を描いた画家のエイミー・シェラルドはミシェル・オバマの公式肖像画を描いた米国を代表する画家の一人です。エイミー・シェラルドの巡回展覧会が9月からワシントンDCの国立肖像画美術館で開かれる予定でしたが、この肖像画の展示を禁じられたため、彼女は「検閲だ」と反発し、当該作品の展示だけでなく、ワシントンDCでの展覧会開催自体を中止しました。7月下旬、主要メディアは一斉にこれを報道。『ニューヨーカー』誌は最新号の表紙にこの肖像画を掲載し、連帯を表明しました。シェラルドはSNSで「自由に条件が付けられた場合、芸術は主張し続けなければならない」と述べ、同誌に謝意を示しました。
『美術手帖』の「編集部員が偏愛するアートTシャツは? この夏、愛用している10選を紹介」という記事で、橋爪編集長がロエベ「デイヴィッド・ヴォイナロビッチ」チャリティTシャツを挙げていました。デイヴィッド・ヴォイナロビッチは父親から虐待を受け、ホームレスになり…という壮絶な人生を送った方で、その作品の多くにはゲイである作家自身の体験が色濃く反映されています。断崖から転落する黒いバッファローの写真はU2のアルバム『One』のジャケットに使用され、有名になりました。1980年代後半にHIV陽性と診断された後は、エイズ・アクティヴィストとして多くの作品を生み出しましたが、1992年7月、エイズで亡くなりました。ロエベのクリエイティブディレクターであるジョナサン・アンダーソンはヴォイナロビッチへのオマージュとして、また、世の人々にヴォイナロビッチへの関心を高めてもらおうとの思いで1982~90年の間にヴォイナロビッチが制作した4つの作品をプリントしたTシャツを製作し、売上をすべてVISUAL AIDS※に寄付することとしました。このTシャツの趣旨に共感して購入し、いまでもこうして話題に上げているところが素敵だと思いました。
※NYのアート団体「Visual AIDS」はレッドリボンをデザインしたことでも有名ですが、1989年、エイズ危機へのリアクションとして、喪に服したり何か行動をするようアート界に呼びかける「Day With(out) Art」というイベントを立ち上げました。94年にはその「ELECTRIC BLANKET」という作品が横浜国際エイズ会議の会場の外で上映されています。
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~2026年5月17日 小淵沢
Keith Haring: Arching Lines 人をつなぐアーチ
キース・ヘリングといえば「サブウェイ・ドローイング」から始まり、人や犬といったモチーフを輪郭線のみで描く独自のスタイルのポップな絵画で知られていますが、実は彫刻作品も制作しています。中村キース・ヘリング美術館が没後35周年を記念して開催する「Keith Haring: Arching Lines 人をつなぐアーチ」は彫刻作品にフォーカスを当てた展覧会です。キースは自身の描いてきたモチーフを三次元化し、空間に拡張させることで絵画表現とは異なる公共性と永続性を追い求めてきたといい、今回、全長5メートル超の彫刻《無題(アーチ状の黄色いフィギュア)》を中心に、同館所蔵の全13点の彫刻作品が公開されます。また、1983年に蛍光塗料を用いて制作されたペインティング《無題》および版画作品《無題》が、ブラックライトのもとで特別展示されるそうです。展示作品の理解を深めるための会場限定ブックレットも販売されます。
なお、同館では戦後80年の節目の夏(7月〜9月)、キースが1988年にチャリティコンサート「HIROSHIMA ’88」のために制作した3点のポスターを月替わりで展示するほか、広島訪問の記録をもとに制作した映像「キース・ヘリングが見た広島」を上映したり、子どもたちにワークブック『キース・ヘリングと平和を描こう』を無料配布するなどの企画も実施するそうです。詳しくは公式サイトをご覧ください。
Keith Haring: Arching Lines 人をつなぐアーチ
会期:2025年6月7日~2026年5月17日
会場:中村キース・ヘリング美術館(山梨県北杜市小淵沢町10249-7)
開館時間:9:00-17:00 ※入館は閉館の30分前まで
料金:大人 1500円、16歳以上の学生 800円
〜9月7日 秋田
ミネバネ!現代アート タグチアートコレクション
実業家の田口弘氏と娘の美和氏の2代にわたって収集された世界各地の現代アート作品からなる国内有数のコレクション「タグチアートコレクション」の中から約100点紹介する特別展が、秋田で開催されます。膨大な作家の中にはキース・ヘリングや森村泰昌、オノ・ヨーコなど、ゲイのアーティストやゲイ的に惹かれそうなアーティストも含まれています。
特別展 ミネバネ!現代アート タグチアートコレクション
会期:2025年7月19日(土) 〜9月7日(日)
会場:秋田県立美術館(秋田市中通一丁目4-2)・秋田市立千秋美術館(秋田市中通二丁目3-8)
開館時間:午前10時から午後6時(最終入館は午後5時30分)
会期中無休
〜9月15日 京都
包摂とQ
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAで、2025年度申請展「包摂とQ」が開催されます。
「『多様性(diversity)』という言葉は、いまや現代社会のなかで独り歩きし始め、正しさの象徴のように語られることがあります。しかしその言葉が実際に意味するものは、果たしてどこまで届いているのでしょうか。そして、誰が語り、誰が受け入れ、そして誰が取りこぼされているのでしょうか。
『包摂とQ』展は、水木塁とアーティスト・コレクティブ『山水東京』の共同企画による展覧会です。本展では、俯瞰的・制度的な『多様性』ではなく、他者や他種との関係を自らの問題として引き受ける『包摂』の姿勢に注目します。
出品作家である小宮りさ麻吏奈+鈴木千尋、中村太一、長谷川由貴、水木塁の作品は、それぞれQで始まる性質──【Queer(クィア)/ Quagmire(沼地、入り組んだ状況)/ Quiver(震える、揺らめく)/ Quietude(内的な静けさ)──】を含んでいます。これらのQを鍵語として見返すと、『包摂』は私たちの生活のなかで生じる摩擦や交錯、すれ違いを含んだプロセスとしてとらえ直すことができます。それは、共生の理想ではなく、現実の複雑さに根ざした応答の扉を開くのではないでしょうか。文化人類学や都市論、クィア理論などを横断しながら、本展は都市という錯綜した場における『包摂』の可能性を観客とともに問い直します」(展覧会ウェブサイトより)
小宮りさ麻吏奈さん+鈴木千尋さんは、既存の制度によって周縁化された存在や事象をすくい取り、異性愛規範の外側を模索するための「繁殖する庭プロジェクト」を展開しています。従来の家族制度から排除されてきたクィアネスを抱えた存在がどのような「場」を構築できるかを模索するためのプラットフォームです。
包摂とQ
会期:2025年8月17日~9月15日
会場:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(京都府京都府京都府京都市下京区下之町57-1 京都市立芸術大学 C棟1階)
開館時間:10:00-18:00
休館日:月(9月15日は開館)
無料
9月3日〜12月8日 東京
時代のプリズム:日本で生まれた美術表現 1989-2010
1989年から2010年まで、約20年にわたる日本の現代美術の展開をたどる「時代のプリズム:日本で生まれた美術表現 1989-2010」は、奈良美智さんや村上隆さん、石内都さんなど国内外の50を超えるアーティストを取り上げ、その表現を多角的に紹介する企画展です。
1989年を転換点として登場した新たな批評性と革新的なエネルギーにあふれた表現を取り上げる「イントロダクション:新たな批評性」では、森村泰昌さんがマネの「オランピア」の裸婦に扮した《肖像(双子)》が展示されます。
ジェンダーやナショナリティといった慣習や規範に挑戦するテーマをもつ作品から、再解釈された日本文化を映し出す作品まで、自他のまなざしの交換のなかで、さまざまな角度からアイデンティティを問う試みを取り上げる「レンズ2:自己と他者と」では、ダムタイプの《S/N》が上映されます(次いつ観れるかわからない、貴重なビデオです。この機会にぜひ)
ほかにも、ダムタイプ《S/N》にパフォーマーとして参加し、森永砒素ミルク被害者の木村年男さんへの性介助の経験を映した映像作品などを制作してきた高嶺格さん(今回は《God Bless America》が出展されます)、90年代から2000年代にかけて「拘束のドローイング」や「クレマスター」シリーズで現代アート界に旋風を巻き起こしたアーティスト。ビョークの夫でもあるマシュー・バーニー、、日本の消費社会の表層にひそむ「カワイイ」や「ピンク」に着目した作品を制作してきた西山美なコさんの《ザ・ピんくはうす》、沖縄の米軍基地のフェンスの前でブルーシールのアイスを扇情的に舐める(国立国際美術館の『ノー・バウンダリーズ』展でも上映されていた)山城知佳子さんの《I Like Okinawa Sweet》など、クィアの周辺だったり、CAMPと言えそうな作品が結構いろいろ展示されそうです。
時代のプリズム:日本で生まれた美術表現 1989-2010
会期:2025年9月3日(水)〜12月8日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室1E(東京都港区六本木7-22-2)
開館時間:10:00-18:00(金土は20:00まで) ※入場はいずれも閉館30分前まで
休館日:火曜 ※9月23日(火祝)は開館し、翌24日(水)が休館
観覧料:一般 2,000円、大学生 1,000円、高校生 500円、中学生以下 無料 ※障害者手帳の持参者および付添者1名は入場無料
出品作家:会田誠、マシュー・バーニー、蔡國強、クリスト、フランソワ・キュルレ、ダムタイプ、福田美蘭、ドミニク・ゴンザレス=フォルステル、デイヴィッド・ハモンズ、ピエール・ユイグ、石内都、ジョアン・ジョナス、笠原恵実子、川俣正、風間サチコ、小泉明郎、イ・ブル、宮島達男、森万里子、森村泰昌、村上隆、長島有里枝、中原浩大、中村政人、奈良美智、西山美なコ、大竹伸朗、大岩オスカール、小沢剛、フィリップ・パレーノ、ナウィン・ラワンチャイクン、志賀理江子、島袋道浩、下道基行、曽根裕、サイモン・スターリング、ヒト・シュタイエル、トーマス・シュトゥルート、束芋、高嶺格、フィオナ・タン、照屋勇賢、リクリット・ティラヴァニャ、椿昇、フランツ・ヴェスト、西京人、山城知佳子、やなぎみわ、柳幸典、ヤノベケンジ、米田知子ほか
9月8日~9月14日 東京
稀人展PLUS
この世のものならぬ「まれびと」を招来し、摩訶不思議な世界に遊んでもらおうと、これまで何度か開催されてきた「稀人展(まれびとてん)」。今回は「PLUS」としてさらに強力な布陣をしき、その世界観を愉しんていただく趣向です。奥津直道さんの作品も展示されます。
稀人展PLUS
会期:2025年9月8日(月)~9月14日(日)
会場:柴田悦子画廊(東京都中央区銀座1-5-1 Holon GinzaⅡビル2F)
開館時間:12:00-19:00(最終日は17:00まで)
会期中無休
出展作家:奥津直道、木村黙尊、佐々木英俊、二見勘太 with 瓜南直子 伴清一郎
9月26日〜10月19日 横浜
NEW New Artists / NEW Backbone Artists 2025
今年6月1日、みなとみらい線新高島駅地下1階にオープンした新たな芸術複合施設「Art Center NEW」。この夏に公募企画を実施し、見事に選出されたアーティストの方たちの作品を展示する展覧会が9月26日(金)から開催され、特別賞に輝いた浦丸真太郎さんの作品も展示されることとなりました。初日の19:00〜21:00はオープニングパーティも開かれるそうです(たぶん浦丸さんもいらっしゃると思うので、会いたいかたはぜひ)
NEW New Artists / NEW Backbone Artists 2025
会期:9月26日(金)〜10月19日(日)
会場:Art Center NEW(横浜市西区みなとみらい5-1 新高島駅地下1F)
開館時間:12:00-20:00
定休:水曜、木曜
料金:一般1,000円、大学生800円 ※高校生以下無料/障がい者手帳提示で同伴者1名まで無料
主催:一般社団法人Ongoing
共催:横浜市にぎわいスポーツ文化局
参加アーティスト:佐藤清、白川真吏、白間アミーナ、西村梨緒葉、森下綾香、渡邉元貴、orm、向井ひかり、浦丸真太郎、臼井仁美、木谷安憲
9月9日〜9月23日 大阪
TORAJIRO 個展「NO DEAD END」
TORAJIROさんが大阪・心斎橋PARCOにて個展を行ないます。大阪では初の個展として全9点の作品を展示するうちの6点は今回のための新作になるそうです。アクリルで描かれた青年たちと動物、そしてその背景に潜む社会的テーマが、静けさと色彩の中で交差します。すべての作品は購入可能で、アートを所有する喜びも体験していただけます。
「NO DEAD END」というタイトルには、袋小路のように道が閉ざされた状況でも、必ず別の出口や選択肢があるという思いを込めています。描かれた男性たちは、声高なスローガンではなく、沈黙と色彩によって感情の痕跡を残します。寄り添う動物たちとともに、ただそこに立ち尽くす姿は、“生きること・楽しむこと・愛すること”といった、ごく当たり前でありながら奪われやすい日常の尊さを静かに訴えます。(詳しくはこちらhttps://x.gd/pDnTaをご覧ください)
TORAJIRO 個展「NO DEAD END」
会期:2025年9月9日(火)〜9月23日(火祝)
会場:心斎橋PARCO 4階 プレミアムギャラリーセレクトショップ
入場無料
展示点数:全9点(新作6点)
企画運営:フォーカスリープ株式会社
企画協力:Akio Nagasawa Gallery
10月10日〜12月20日 東京
森栄喜・個展「Moonbow Flags」
2014年にオープンリー・ゲイの写真家として初めて、写真界の芥川賞と言われる木村伊兵衛写真賞を受賞した森栄喜さん。「intimacy」(2013年)で同性の恋人や友人との親密な関係を、「Family Regained」(2017年)では血縁に基づかない新たな家族のあり方を探求してきました。前回の個展「ネズミたちの寝言|We Squeak」(2023年)では、一人ひとりが眠るという受動的な行為を通じて抵抗の可能性を探るインスタレーションを展開しましたが、2年ぶりの個展となる今回の個展「Moonbow Flags」は、森さんが描いた白い図形とポートレートを組み合わせた新しい写真シリーズです。前回と同じく個の行為に着目しながらも、「眠る」ことから「旗を掲げる」ことへと視点を移し、一人ひとりの行為が社会の中でどのように機能し得るのかを問い直します。「ネズミたちの寝言|We Squeak」では静かな抵抗が集合することを示唆したのに対し、「Moonbow Flags」では、旗というシンボルが個々の存在によって流動し変化しうることの可能性を標榜し、個人と社会の関係性をより視覚的に浮かび上がらせます。
今回の作品の着想の一つとなったのは、1968年5月にフランスで起きた「五月革命」のスローガン「敷石の下はビーチ!」という言葉です。抑圧の下に広がる自由の可能性を示唆するこの言葉を起点に、森さんは国家や権力の象徴としての「旗」と、日常の中で見られるキッチンのタイル模様や壁紙の幾何学模様とを組み合わせ、固定されたシンボルの意味を再解釈する試みを行ないました。ちなみにタイトルにある「Moonbow(ムーンボウ)」とは、月光によって生じる虹を指し、通常の虹とは異なり、目を凝らさないと見えないほど微かに浮かび上がる現象です。「Moonbow Flags」というタイトルには、既存の旗が持つ権威や象徴性を解体し、偶然性や遊び心を取り入れることで、固定観念にとらわれない新たな視点を提示する意図が込められています。
森栄喜・個展「Moonbow Flags」
会期:10月10日(金)〜12月20日(土)
会場:KEN NAKAHASHI
開廊時間:火–土 13:00-20:00
休廊:日・月
オープニング:10月10日(金)18:00-20:00 ※森さんも在廊します
10月16日〜27日 東京
NUDE 礼賛ーおとこのからだ IN Praise of Nudity - Male Bodies Ⅱ
2022年に開催されて好評を博した「NUDE礼賛!「おとこのからだ」Praise of NUDE - About Male Body」が、3年ぶりに新たなアーティストを迎えて開催されます。今回も「イケメン画家」の木村了子さんがキュレーションを行ない、写真、絵画、彫刻等様々な手法により「おとこのからだ」を表現します。来場者の方々が気軽に参加できる男性モデル撮影会等のイベントも企画しているそうです。
NUDE 礼賛ーおとこのからだ
IN Praise of Nudity - Male Bodies Ⅱ
会期:10月16日(木)〜27日(月)11:00-18:00
会場:文房堂ギャラリー(東京都千代田区神田神保町1丁目21−1 4F)
入場料:500円(税込)特典あり
出品作家:淺野健一、大山菜々子、木村了子、重野克明、武内雄大、小川クロ、torajiro、成瀬ノンノウ、野村佐紀子、牧田 恵実、六原龍

10月23日〜27日 東京
JIRO-ART EXHIBITION
ポップでカラフルでゲイテイストなグラフィック・アートで人気のJIRO-ARTさん(以前Rainbow Arts展に参加したり、二丁目のバーBridgeやakta、大阪のdistaで個展を開いたり、東京レインボープライドにブース出展したりもしています)のアート展が3年ぶりに開催されます。今回は「働く男」をメインテーマにした展示です。AQUXさんとのコラボ企画もあります。
JIRO-ART EXHIBITION
会期:10月23日(木)~27日(日)
会場:DESIGN FESTA GALLERY EAST203(渋谷区神宮前3-20-2)
開館時間:11:00-20:00(最終日は17:00まで)
入場無料
11月2日 岡山
極私的梅毒展 Vol.11 in OKAYAMA
エディトリアルデザイナーであるコケ丸さんという方が、東京と大阪の二人の親友が梅毒に感染し、大変な思いをしたことから、梅毒のリアリティをみなさんに知ってほしいという思いで企画した「極私的梅毒展」。aktaでの素晴らしい展示を経て、いろんな場所で開催されるようになり、今回、岡山レインボーフェスタ2025の会場・下石井公園の「カラフルドットライフ」のブースで「極私的梅毒展 Vol.11 in OKAYAMA」が行なわれることになりました。性感染症予防啓発のためのパネル展示という言葉で予想されるイメージをはるかに超えるようなハイクオリティなアート展になると思われますので、岡山をはじめ中四国のみなさん、ぜひご覧ください。
極私的梅毒展 Vol.11 in OKAYAMA
日時:2025年11月2日(日)10:00-17:00
会場:下石井公園
無料

〜11月2日 山口
Ecologies of Closeness 痛みが他者でなくなるとき
ベルリンを拠点に活動するアーティストのマヤ・エリン・マスダさんによる新作を含む展覧会です。気鋭のアーティストのインスタレーションなどを紹介する展示シリーズ「scopic measure」の第17弾として開催されます。マスダさんは、映像や液体を用いた作品を通じて、人間中心の社会が自然や動植物に与えてきた影響を問い直し、「クィア・エコロジー」という視点から、国家が生命や出生を管理する「生政治」とテクノロジーの関係を探求しています。本展では、放射線による皮膚の変容や、汚染に晒された動物や土地に起こる変化にまつわるリサーチをもとに制作した新作を中心に、過去作《Pour Your Body Out》(2023年)などを展示します。作品を通して、目に見えにくい「毒性」と共に生きざるを得ない現実を浮かび上がらせ、そのような環境を生み出した人間と、その影響を受けるさまざまな存在との間に生じる、奇妙で「親密な」関係性を提示します。
TOKYO ART BEATのインタビューでマスダさんは「クィア・エコロジーという思想の核心は、すでに汚染されているこの惑星と、いま/ここで我々がどのような新しい倫理を築き、新たなケアの関係を結ぶことができるのかを考える態度にあるのだと思います」と語っています。また、パートナーとの関係性を題材にした新作映像《皮膚の中の惑星/ All Small Fragments of You》について、「私とパートナーはレズビアンで、将来的に子供を持つかもしれないという話になったとき、「誰が産むのか?」とか、「もし彼女が出産し、私とは法的な・血縁的なつながりのない子が生まれた場合に、どのようにして関係性を築きうるのか?」といった問題が浮かんできます。養子を迎えた場合には、ふたりともその子と血縁関係がないということになりますよね。だから私は、人間がどのようなつながりを「親族性」として選び取るのか、どのようにケアの共同体が形成され、何がそこから排除されるのかという問いに強い関心があります」と語っています。《皮膚の中の惑星》にはマヤさんのパートナーが女性というジェンダー規範から逃れた身体になるためにホルモン剤や生理を止めるための薬を服用するシーンも映し出されているといい、マスダさんは「彼女にとって薬を飲んで自分の身体を変えていく、自分の望む身体を選び取っていくという行為は、解放であり、自分らしく生きる権利を得るためのプロセスなんです。いっぽうで、クィアをはじめとする周縁化された存在は、経済的に困窮し、汚染度の高い環境の中に追いやられる──自分の望む以上の化学物質にさらされているとも言えます。でも私たちはもはや、水や電気と同じように化学物質がなくては生きていけない、ケミカル・インフラストラクチャーと呼ばれるような状況が広がった、傷ついた惑星の上で生きています。そうした環境的な毒性を共有することから、自分たちの関係性をとらえ直せないか、と考えました」と語っています。(TOKYO ART BEAT「クィア・エコロジーの視点から、生殖とテクノロジーの関係を探求する。マヤ・エリン・マスダ インタビュー」より)
scopic measure #17:マヤ・エリン・マスダ
Ecologies of Closeness 痛みが他者でなくなるとき
会期:2025年7月5日(土)〜11月2日(日)
会場:山口情報芸術センター スタジオB(山口県山口市中園町7-7)
開館時間:10:00-19:00
休館日:毎週火曜 ※火曜日が祝日の場合は翌日
入場無料
10月25日〜11月16日 横浜
Under Commons / アンダーコモンズ
今年横浜にオープンしたArt Center NEWで「クィア・ゲーム」を実際にプレイできる展覧会「Under Commons」が開催されます。「クィアゲーム」とは、性的・ジェンダー的規範や社会的規範に対して異議申立てを行い、プレイ、デザイン、物語、あるいは世界の構築そのものを通じて、別様の関係性や存在のかたちを提示するゲームのこと。この展覧会では、近藤銀河さんと高島鈴さんをゲストキュレーターに迎え、『ファミレスを享受せよ』『Sephonie』『Milky Way Prince-The Vampire Star』『VA-11 Hall-A:Cyberpunk Bartender Action』『A HERO AND A GARDEN』『Caper in the castro』という5つのビデオゲームを会場でプレイできるようになっています。ここで紹介されるビデオゲームは、個人や小規模なチームによって制作され、個々に具体的なテーマが表現されています。そのありようは様々であり、本展では、各ゲームが提示する問題設定やテーマの具体性、そしてそこから立ち現れる洞察を核として構成されています。
なお、会場の無料スペースでは、世界初のLGBTQゲーム『Caper in the castro』(1989 CM Ralph)の本邦初展示も同時開催されています。
Under Commons / アンダーコモンズ
会期:10月25日(土)〜11月16日(日)
会場:Art Center NEW(横浜市西区みなとみらい5-1 新高島駅B1F)
開館時間:12:00-20:00
水、木曜休館
料金:一般1000円、大学生800円、高校生以下無料
出品ゲーム:『ファミレスを享受せよ』『Sephonie』『Milky Way Prince-The Vampire Star』『VA-11 Hall-A:Cyberpunk Bartender Action』『A HERO AND A GARDEN』『Caper in the castro』
11月23日〜30日 東京
六原龍個展 -裸夫-
「NUDE 礼賛ーおとこのからだ」でも素晴らしくエロティックなメイルヌードを出展していた六原龍さんが、今度は「裸夫」を掲げた個展を開催します。新作13点を出品予定だそうです。三連休を挟みますので、地方にお住まいの方もぜひこの機会に東京の展示会場へお立ち寄りください。
六原龍個展 -裸夫-
会期:2025年11月23日(日)〜30日(日)
会場:ぎゃらりぃ朋(中央区銀座1-5-1 HOLON GINZA II(旧第三太陽ビル)204)
開館時間:12:00-18:00 ※最終日は閉館が早まると思われます。ギャラリーのHPや六原さんのXなどでご確認ください
休廊日:11月26日(水)
11月27日〜30日 大阪
堀村真路個展 はたらくおっさん
以前、個展「神と生きる漢たち」や「MASURAO GIGA -益荒男戯画展-」もレポートさせていただいたshinji horimuraさんが、11月末に新世界で個展を開くそうです。これまでは日本の伝統的な祭りに参加する男の人たちを描いた作品が多かったのですが、今回はテーマをガラリと変えて、「汗水垂らして働く作業着に身を包んだ働く男たち」を描いた作品の展示になるそうです。「程よく脂の乗った警備員、いぶし銀の渋オジ、将来良いおっさんになりそうな現場系のアニキなど、厳つくも愛くるしい「はたらくおっさん」をたっぷりご堪能ください」とのことです。新世界のRIJIギャラリー1616という場所で開催されます。
堀村真路個展 はたらくおっさん
会期:11月27日(木)〜30日(日)
会場:RIJIギャラリー1616
開館時間:11:00-19:00(最終日は17:00まで)
無料
~11月30日 福岡
福岡アジア美術館 ベストコレクションⅢ 変革の時代、新たなる自画像
アジア美術の変革期とされる1980~90年代に頭角を現した作家を中心に11組の作品を集めた企画展「福岡アジア美術館 ベストコレクションⅢ 変革の時代、新たなる自画像」。メインビジュアルに起用されているのは、ベトナム生まれのハン・ティ・ファムの「自画像・ロングヘア・パイプ」と題したポートレート写真です。一見、ロングヘアーのベトナム人女性に見えますが、右手には西洋人男性を象徴するようなパイプを握っていて、ノンバイナリー的なジェンダー表現になっています。この作品は、ベトナム戦争末期、家族とともに米国に渡った難民であり、レズビアンでもあるハン・ティ・ファムのアイデンティティを表現したもので、自らに注がれる様々な視線に屈せず自分を貫く強い意思を感じさせます。(福岡ふかぼりメディア・ささっとー「変革の時代、新たなる自画像」展 福岡アジア美術館で開催中」より)
福岡アジア美術館 ベストコレクションⅢ 変革の時代、新たなる自画像
会期:2025年7月5日(土)~11月30日(日)
会場:福岡アジア美術館 アジアギャラリー(福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル7階)
時間:9:30-18:00 ※金土は20:00まで
定休:水曜(※8月31日までは開館)
観覧料:一般200円、高校生以上150円、中学生以下無料
〜2026年1月7日 恵比寿
総合開館30周年記念 遠い窓へ 日本の新進作家 vol.22
「東京都写真美術館では、写真・映像の可能性に挑戦する創造的精神を支援し、将来性のある作家を発掘するとともに、新たな創造活動を紹介することを目的として、2002年より継続的に「日本の新進作家」展を開催しています。第22回となる本展では、人と時代の流れ、場所、風習といった物事との結びつきから生まれる小さな物語に焦点をあてた5名の新進作家の作品を紹介します。今日、多様性の尊重やインクルーシブな社会が求められています。異なる価値観を持つ人々とのコミュニケーションや共に生きることの想像力が重要になっています」との趣旨で選ばれた5名の新進作家のうちの一人が、寺田健人さんという1991年沖縄県生まれの写真家です。今回展示されている《想像上の妻と娘にケーキを買って帰る》という作品は、公園が舞台で、娘の靴などもあるけれども、写っている人物は寺田さん一人だけという写真で、「生まれ持った性によって決定され内面化される性的規範や社会規範、セクシュアリティ、男性性、そこから排除されるクィア的な性/生のありようなどが多重化された批評的な作品」です(TOKYO ART BEATより)。「社会の枠組みやジェンダーへの問い。小道具としての子供服や玩具には、女の子として生きてみたかったという思いも含まれている」そうで、この作品は「「ステイホーム」「家族との時間」が推奨されたコロナ禍に、社会から置いてきぼりになりそうという不安から、LGBTQ+というアイデンティティーと向き合うように制作を始めた」のだそうです(ぴあ「【展示レポート】『遠い窓へ 日本の新進作家 vol.22』5名のアーティストがつむぐ物語に思いを寄せる」より)
東京都写真美術館総合開館30周年記念 遠い窓へ 日本の新進作家 vol.22
会期:9月30日(火)~2026年1月7日(水)
会場:東京都写真美術館 3F展示室
開館時間:10:00-18:00(木金は20:00まで)
休館日:毎週月曜(月曜が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始(12月29日~1月1日)※1月2日(金)は10:00-18:00開館
観覧料:一般700円、学生560円、65歳以上350円 ※中学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者(2名まで)は無料。TOPMUSEUM PASSPORT 2025提示者は割引または無料(回数上限あり)。第3水曜日は65歳以上無料。1月2日(金)、3日(土)は無料。 ※学生、高校生・65歳以上の方、各種お手帳をお持ちの方は、いずれも証明できるものをご提示ください。 ※各種割引の詳細はご利用案内をご参照ください。 ※各種割引の併用はできません。
〜2026年2月15日 表参道
アンディ・ウォーホル 「SERIAL PORTRAITS – SELECTED WORKS FROM THE COLLECTION」
一昨年、京都で大回顧展が開かれたことも記憶に新しいアンディ・ウォーホル。ポップ・アートの旗手と呼ばれる現代美術の巨匠であり、オープンリー・ゲイであるウォーホルの、セルフ・ポートレートに焦点を当てた展覧会が来年の2月まで表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京で開催されています。注目したいのは、有名なシルクスクリーン作品の前にウォーホルが(おそらくゲイとしてのセクシュアリティを表現して)描いたドローイング作品です。「冒頭を飾るのは、1950年代にボールペンで描かれた若い男性のドローイングです。ほとんど公開されることのないこれらのドローイングは、彼が初期に手掛けていた広告イラストに見られた、表現豊かで個性が色濃く出たスタイルをうかがい知ることができる貴重な作品です。この卓越した描画力はその後の創作でも折に触れて現れますが、シルクスクリーン作品においては影を潜めます」(公式サイトより)。それ以外にも、「《Unidentified Male》の私的なスケッチ」や、「亡くなる前年に「フライト・ウィッグ(恐怖のかつら)」の名で親しまれる乱れ髪のかつらを被って証明写真機で撮った写真」など、クィア的に気になる作品が展示されています。表参道に行かれた際はぜひお立ち寄りください。
ANDY WARHOL
SERIAL PORTRAITS
SELECTED WORKS FROM THE COLLECTION
会期:10月2日(木)〜2026年2月15日(日)
会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京(東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7F)
開館時間:12:00-20:00
不定休
無料
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