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MTVビデオ・ミュージック・アワードでテイラー・スウィフトの「You Need To Calm Down」が最優秀ビデオ賞とビデオ・フォー・グッド賞に輝きました

2019年08月28日

MTVアワードの授賞式が8月26日に開催され、テイラー・スウィフトの「You Need To Calm Down」のMVがVIDEO OF THE YEAR(最優秀ビデオ賞)とVIDEO FOR GOOD賞に輝きました。

 MTVビデオ・ミュージック・アワード(VMA)の授賞式が8月26日、ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターで開催されました。テイラー・スウィフトのLGBT支援ソング「You Need To Calm Down」のミュージック・ビデオが、最高賞であるVIDEO OF THE YEAR(最優秀ビデオ賞)と新設のVIDEO OF GOOD賞の2冠に輝きました。
 
 
 MTVアワード(VMA)と言えば、2009年にはレディ・ガガが顔を真っ赤なレースで顔を覆ったいでたちで「神様とゲイの皆さんに感謝します」とスピーチしたり、2010年には同じくレディ・ガガが同性愛者従軍禁止政策に反対してゲイ&レズビアンの兵士とともにレッドカーペットに登場し、シェールの隣で生肉ドレスを着てスピーチしたりという、グラミー賞などではなかなか見られない、LGBTコンシャスでエッジの効いた名シーンが繰り広げられてきましたが、今年はテイラー・スウィフトとクィアな仲間たちがステージをカラフルに彩ったほか、リル・ナズ・Xの受賞などもあり、LGBT的に素敵なアワードになりました。
 
 授賞式のトップバッターを飾ったのは、8月23日にニューアルバム『Lover』をリリースしたばかりのテイラー・スウィフトでした。レインボーカラーなステージで「You Need to Calm Down」がスタート。テイラーはトドリック・ホール、デクスター・メイフィールド(いずれもゲイのパフォーマー)と一緒に日焼けをしています。それから、レインボーカラーな衣装を着たダンサーたちやドラァグクイーンの方たちも登場して、カラフルで楽しいステージを届けてくれました。動画のエフェクトみたいな感じで文字がポップに浮き出るようになっていたのですが、最後に、現在アメリカで審議されているLGBT差別禁止法案の名称「Equality Act」という文字が躍り、LGBT支援のメッセージを全米に届けました。続けてテイラーは、新曲の「Lover」の弾き語りを披露しました(動画はこちら


 その後、テイラー・スウィフトは、今年新たに設けられたVIDEO FOR GOOD賞の栄えある最初の受賞者としてスピーチを行いました。テイラーは、LGBTQ+コミュニティを法的に支援することを呼びかけました。
「このビデオでは、いくつかのポイント(論点)を設けていました。このビデオにたくさんの人たちが投票してくれたということは、誰を愛しているかとか、自分自身をどのようにアイデンティファイしているかにかかわらず、すべての人が法の下で平等に扱われる世界を望んでいるということを意味しています。「You Need to Calm Down」のビデオの最後では「Equality Act」への署名を呼びかけていましたよね。署名してくれたみなさん、本当にありがとう。だって現時点で50万もの署名が集められていて、ホワイトハウスから返事をもらうための5倍の量に達しているんだもの!」
 「Equality Act」は(昨年の中間選挙で民主党が過半数に達したこともあり)今年5月に初めて下院を通過しましたが、(共和党が過半数を占める)上院では否決される可能性が高いと予想れており、テイラーは上院に向けて、国民の意思をしっかりと汲み取るように訴えています。
 テイラーとともにこのMVのプロデューサーを務めたトドリック・ホールは授賞スピーチで「もしこの授賞式を見ている君が子どもで、他の人と違うと思ったり人から理解してもらえないと感じているなら、今こそ君のアートや物語、君の真実を世界とシェアするときなんだ」と語りました。

 ニューヨーク・プライドのマーチの日にゲイであることをカムアウトし、全米シングル・チャート1位の歴代最長記録を前人未到の19週まで更新し、偉大な記録を樹立したリル・ナズ・Xは、SONG OF THE YEAR(最優秀楽曲賞)とBEST DIRECTION(最優秀監督賞)に輝きました。VMAでSONG OF THE YEARを受賞したLGBTのアーティストは、リル・ナズ・Xが初めてだそうです。
 受賞スピーチでリル・ナズ・Xは、ビリー・レイ・サイラスを指しながら「僕をここまで連れて来てくれた彼に感謝したい」と述べました。それから「短めにスピーチするね」と言ってポケットに手を入れ、スピーチ用の小さなメモを取り出すのかと思いきや、長い巻き紙をデロンと広げるというギャグをかまし、何も言わずにビリーにマイクを譲りました(動画はこちら
 
 それから、パンセクシュアルであることをカミングアウトしているパニック!アット・ザ・ディスコのフロントマン、ブレンドン・ユーリーは、テイラー・スウィフトとコラボした「ME!」で最優秀視覚効果賞に輝き、また、パニック!アット・ザ・ディスコは最優秀ロック・ビデオ賞にも輝いています。

 また、今月25日に英国のマンチェスターで開催されたマンチェスター・プライドでヘッドライナーをつとめ、「Thank U, Next」でダンサーと共にレインボー・フラッグを振りながら「ゲイの人たちはいつも私の心の中にいる」「私がいつもあなたたちを祝福しているのと同じやり方で私を受け入れ、祝福してくれてありがとう」と語った(素晴らしい)アリアナ・グランデは、最優秀アートディレクション賞とSONG OF THE SUMMERを受賞しています。

 


 

MTVビデオ賞、最優秀ビデオはテイラー・スウィフト(ロイター)
https://jp.reuters.com/article/awards-vma-idJPKCN1VH0B8

テイラー・スウィフト、MTV授賞式で性的少数者「平等法案」支持を呼び掛け(CNN)
https://www.cnn.co.jp/showbiz/35141809.html

2019 MTV VMA 開催 今年の全受賞者が発表に(MTV)
http://www.mtvjapan.com/news/we1d9o/190827-09

テイラー・スウィフト、LGBTQコミュニティのために歌う(ELLE)
https://www.elle.com/jp/culture/music-art-book/g28822444/mtv-vma-happening-190827/?slide=8

テイラー・スウィフト、VMA受賞スピーチで「国の最高機関」を“皮肉る”【全訳】(フロントロウ)
https://front-row.jp/_ct/17298103

 

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