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アメリカのセクシー系ブランドが続々とBLACK LIVES MATTERムーブメントに合流

2020年06月25日


 トム・オブ・フィンランドの絵に出てくるような男臭い感じのゲイたちは、以前であればレザーだったり、警官やセーラーのコスプレだったりというファッションスタイルが定番だったのですが、もっと現代的で新しくてカッコいいアイテムを多数発表し、アメリカで人気を博しているNASTY PIGというブランドをご存じの方もいらっしゃるかと思います。アンダーウェアやジョックストラップ、スイムウェアだけでなく、トップス、ボトムス、ハーネス、小物なども取り揃え、普段着からセクシーパーティまで、ワードローブが全てまかなえる感じです。
 そんなNASTY PIGが、昨今のBLACK LIVES MATTERムーブメントを受けて6月1日、「ウチら、黒人のブラザーやシスターの味方だから」とのコメントを発表し、6日のメルマガではLGBTQのホームレス(黒人の方が多いようです)を支援する団体への1万ドルの寄付を発表しました。
 それだけでなく、20日には、David Lauterstein社長が自ら書き、Inaya Dayが歌う愛と平等のメッセージソング「Holding On To Hope」を発表しました。ゲイ解放運動から始まって、エイズとの闘いや、BLACK LIVES MATTERムーブメントの映像も織り交ぜながらのMVも制作されていて(ふつうにクオリティ高いと思います)、スゴい力の入れようです。




 
 それから、みなさんご存じのアンダーウェア・ブランド、アンドリュー・クリスチャンも「非暴力はパワフルな武器である。それは暴力を振るう人を傷つけることなく、気高くする。それは癒しの剣なのだ」というマーティン・ルーサー・キングJr.(黒人解放運動の指導者)の言葉とともに、このようなビジュアルをFacebookにアップしています。(左の3色は有色人種を、右の3色は自由・平等・博愛を表しています)


 世界的に有名なサンフランシスコのレザーショップ、Mr.S Leatherは、有色人種レザーコミュニティのためのBLACK LIVES MATTERとコロナ禍でのセクシュアルヘルスのミーティングイベントへの参加を呼びかけたり、黒人のモデルを起用したオンラインの「PRIDE JOCKSTRAP PARTY」を開催しています。

 
 男臭いタイプの人が好きな人たちの間で人気のオンラインサービス「Scruff」は、「私たちは構造的人種差別や黒人コミュニティへの歴史的な抑圧への抵抗の闘いに連帯する。BLACK LIVES MATTER。以下は、私たちが今後とる予定のアクションについて述べた文書だ」とのコメントをトップに固定して表示しています(黒人のトランスジェンダーやノンバイナリー、ゲイ、バイセクシュアル、クィアの命も大切、というメッセージの画像も)。ちなみにScruffの現在のアイコンの背景画像は、レインボーカラーに白、ピンク、水色(トランスジェンダーカラー)と黒、茶色(人種の多様性を表すカラー)を加えた最近アメリカでよく使われるようになってきたシンボルです。

 
 先日オンラインでは初となるベア・ウィーク・イベントを開催した『Bear World Magazine』は6月19日、ジューンティーンスを祝い、「プライドマンス期間中のジューンティーンスを祝う。私たちのブラック・クィア・コミュニティのパイオニアたちの偉業を思い出そう。彼らこそ銅像が建てられるべき人物だ!」とのコメント とともに、マーシャ・P・ジョンソンバイヤード・ラスティンを紹介する記事をアップしています。


 おそらく世界でも指折りの巨大なゲイ・クラブパーティのプロダクションであるmasterbeatも6月20日、「BLACK LIVES MATTERに参加し、プライドを祝い、黒人の命、トランスジェンダーの命、平等と権利のために闘い続けることを決意する」と宣言しています(ビジュアルがカッコいいです。さすがです)


 このように、LGBT団体だけでなく、アメリカのゲイのエンタメ産業やセクシー産業もこぞってBLACK LIVES MATTERへの賛同を表明し、独自のメッセージを発したり、それぞれにできる活動をしています。今年のプライド月間は、黒人LGBTQも含めたALL BLACK LIVES MATTERがメインテーマになっている感があります。

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