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紅白に杉山文野さんのレインボーファミリーが映りました

 2020年の大晦日の紅白歌合戦で、杉山文野さんとそのパートナーとお子さん、松中権さんというレインボーファミリーの姿が映し出され、LGBTQへのエールを感じさせました。
  
 2019年末の紅白は、MISIAさんがレインボーフラッグを掲げ、ドラァグクイーンも登場し、大きな反響を呼びました。今回もMISIAさん(大怪我、本当に心配でしたが、快復して本当によかったです)、大トリとして何かやってくれるのでは?と期待していた方も多かったかと思いますが、やはり無観客開催(人が集まらないようにする)で出演者もソーシャルディスタンスという方針の下、昨年のようにはゲストを登場させたりというわけにはいかなかったと思いますが、それでも、『アイノカタチ』を圧倒的な歌唱で聴かせ、「みなさんにエールが届くように、みんな心を込めて歌っていて、紅とか白とか関係なく本当に胸がいっぱいになりました」と語りました(MISIAさんが「紅とか白とか関係なく」と言うと、やはりLGBTQへのエールなのかな、と思ってしまいます)

 「紅とか白とか」を超越した出演者としては、やはり氷川きよしさんが最高だったと思います。最初は白の『ドラゴンボール』っぽい衣装でしたが、真っ赤なエナメルにガーターベルト、網タイツを合わせた衣装にチェンジし、そして最後はド派手なゴールドの衣装で宙を舞うという圧巻のショーでした。氷川きよしさんは自身のInstagramで「囚われたホワイトkiiから枠を取り払ったレッドkiinaそして全ての差異を超えたゴールデン氷川きよしでの飛翔でございました!」とコメントしていますが、白(男性)→紅(女性)→ゴールド(性別の差異を超えた存在)へ、と解釈できるコメントで、たいへんクィアで素晴らしかったです。

【追記】2020.1.4
 女性自身『直前で消えた氷川きよしのトリ構想…TVに映らない紅白舞台裏』によると、NHKとしては、LGBTQを象徴するレインボーフラッグを過去の紅白でも掲げたMISIAさんと、氷川さんをトリにすることで、「新時代の紅白像を打ち出す」という構想もあった」そうです。次の紅白ではぜひ実現してほしいですね。
 
 ちなみに2020年1月に同性カップルをフィーチャーしたMVを公開した星野源さんは、前回に続き、今回の紅白でもピンク色のジャケットを着て歌っていました(星野源さんは一昨年「紅組も白組も性別関係なく、混合チームで行けばいいと思う」と発言していたため、ピンクにはそういう意味が込められていると見られています)
 
 そして、今回の紅白の中で、LGBTQ的に最も注目すべき演出となったのは、白組トリの福山雅治さんの『家族になろうよ』の前に、コロナ禍のステイホームで家族の大切さをクローズアップする映像が流れた中に、杉山文野さんとそのパートナーとお子さん、松中権さんというレインボーファミリーの映像が一瞬、映し出されたことでした。特にテロップなどは無かったのですが、家族の多様性(日本にもすでにこういう家族が暮らしているんだよ)というメッセージであり、明らかにLGBTQへのエールだったと思います。
 こちらの記事によると、福山さんは自身のラジオ番組で、紅白で『家族になろうよ』を歌うことが決まったことについて「(2011年の)発売から10年ほどたって、家族のあり方も変わってきた。僕としては紅白さんに、『どんな人もおいてけぼりにしない表現をする、っていうのをお願いします』とお伝えした」と語ったそうです。「婚姻してなくても家族っていうのは増えてきてます。戸籍上の家族ではない家族もいる。LGBTもあって。人と人とでつながってる家族もあれば、『ゴッドファーザー』的な家族、『俺たちは仲間だって』いうのもある」とも語っています。
 『家族になろうよ』の歌詞自体は(約10年前の歌ということもあり)男性はこう、女性はこうというステレオタイプ(異性愛規範)な表現だったこともあり、SNSでは批判的なコメントもありましたが、少なくともあのレインボーファミリーの演出は、福山さんの「(LGBTも含めて)どんな人もおいてけぼりにしない表現を」との思いから生まれたものだった(歌の限界を補完するような意味を持っていた)ということが言えそうです。

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