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【米中間選挙2022】全50州から過去最多となる1000人超のLGBTQ候補が出馬、「Rainbow Wave」となるかどうかが注目されます

2022年11月08日

 11月8日の20時から(日本時間)、米国で中間選挙※の投票が始まります。共同通信によると、今回の中間選挙では、予備選や地方選などを含めて全50州とワシントンDCでLGBTQの候補が出馬しており、その人数は過去最多の計1065人に上りました。 

※中間選挙:米大統領選挙の中間となる年、4年に一度実施される上下両院議員の選挙です(今回は下院の全435議席と上院の100議席中35議席が改選されます)。連邦議会だけでなく州議会や知事選、地方議会の選挙も同時に行なわれます(大統領選挙の際も同種の選挙が行なわれます)。現政権の2年間の政治に対する国民のリアクションという意味合いもあり、通常は野党が票を伸ばしますが、今後の国の方向性に影響を与えるため、とても重要な、注目を集める選挙です。

 LGBTQの権利擁護に貢献してくれるような当事者候補を支援する団体「VICTORY FUND」の調査によると、候補1065人のうち予備選で勝利したのは678人。勝率は63.7%で、2020年大統領選挙のときの57.1%から上昇しました。ラティンクスやアフリカ系など有色人種のLGBTQ候補は全体の38.2%を占めました。カリフォルニア州で下院選に臨む民主党のロバート・ガルシア候補はペルー出身で、当選すれば移民のLGBTQとして初の下院議員になります。
 党派別では89.3%がLGBTQの権利を擁護する民主党に所属し、共和党の候補は4.5%に過ぎないそうです。 
 
 2018年の中間選挙では、618人のLGBTQ候補が出馬し、うち150名を超える候補者が当選し、過去最高を記録しました。このLGBT議員の躍進は「Rainbow Wave」と呼ばれています。コロラド州でジャレッド・ポリス候補が米国初のオープンリー・ゲイの州知事となったほか、フロリダ州ウィルトンマナーズの市長選&市議選で当選したのは全員ゲイだった、マサチューセッツ州では住民投票でトランスジェンダー保護の州法が承認された、といったトピックがありました。
 今回の選挙でも「Rainbow Wave」が起きるのか、はたまた「Rainbow Wave」を超えるさらにスゴい波になるのかどうか、注目されます。

 
 
 選挙といえば、日本でも、トランスジェンダーのよだかれん(依田花蓮)候補が新宿区長選に出馬することがニュースになっています。
 6日に告示された新宿区長選挙は、現職の吉住健一氏と、新人で元新宿区議のよだかれんさんの一騎打ちとなることがわかりました。
 二丁目という世界最大規模のLGBTQコミュニティを擁する新宿区ですが、区政は必ずしもLGBTQフレンドリーではなく、昨年、よだかれん区議を中心に「新宿区パートナーシップ及びファミリーシップ届出制度に関する条例」案を提出したものの、否決されてしまいました。よだ区議は2020年の最初の緊急事態宣言の時に、営業自粛・休業を余儀なくされて厳しい状況となった二丁目のお店を救おうと#SAVEthe2CHOMEが立ち上げられ、新宿区に補償を求める署名を提出することになった際、新宿区議として協力してくださいました(二丁目のお店向けのコロナ対策勉強会にも来られていました)
 よださんは現役の行政書士ですが、2013年に行政書士として開業した際は「すごいのが来た」と騒ぎになったといいます。行政書士試験が実施される前に開かれた試験監督のための説明会では、年配の方が「過去に試験監督をした際、見た目と性別が違うヤツがたので、そいつを試験後に残してやったんですよ。でも、チェックしたら申請通りだったので、そのまま帰しましたが、今年もそういう人がいるかもしれませんね。あははは!」と言ったのを聞いて、「私も男性から女性に生まれ変わって行政書士になりました。同じような人はいくらでもいるので、二度とそういうことはしないでください。不正ではありません」と発言し、大きな反響を呼んだそうです。
 よださんは、LGBTQだけでなく高齢者や子どもらの小さな声を施策に反映させる必要性を訴えています。「かわいそうだからではありません。巡り巡ってみんなに暮らしやすい社会になるからです」「日本で初のトランスジェンダー区長を目指します。多様性はパワーです」
 
 上川あやさんをはじめ、トランスジェンダーで市区町村議会の議員に当選した方は何人もいらっしゃいますが、首長に当選した方はまだいないので、もしよださんが当選したら日本初の快挙です(しかも新宿区です。よださんが区長になれば、二丁目も安泰というか、今以上に発展していくことが期待されます)
 新宿区にお住まいのみなさん、11月13日の日曜はぜひ、投票所に足を運びましょう。
 
 なお、6日にリリースされたよださんの政策PVは、二丁目でもロケが行なわれています(おそらく新宿区長選でこのように二丁目がフィーチャーされたのは初めてではないでしょうか)。素敵なPVですので、ぜひご覧ください。


 

参考記事:
米国、全50州でLGBTQ候補 中間選挙の今年、過去最多千人超(共同通信)
https://www.47news.jp/8543561.html

新宿区長選は現職、新人の一騎打ちに 現区政の継続か刷新かが争点(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/212381
「すごいのが来た」と騒ぎに! 業界を騒然とさせた風雲児が震えながら訴えたのは…(MOVIE Collection)
https://www.moviecollection.jp/news/170444/

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