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特集:2023年2月公開・配信の映画・ドラマ

2023年2月に上映・放送・配信される映画やドラマの情報をまとめてお伝えいたします。今月は何と言っても話題作『エゴイスト』です。

特集:2023年2月公開・配信の映画・ドラマ

(『エゴイスト』より)

寒波も襲来し、本格的な真冬がやってきましたね…風邪など召されませんように。そんな寒さのなか、お出かけするのも億劫になってしまう今日この頃かもしれませんが、今月はあの話題作『エゴイスト』がついに公開!されますし、それ以外にも『二十歳の息子』『ベネデッタ』など、名作の予感がする気になる作品がさまざま上映されますので、ぜひ映画館へ。というわけで、2023年2月に上映・放送・配信される映画やドラマの情報をまとめてお伝えいたします。
ちなみに2月1日はファーストデー。各館1100円〜1200円で映画を観ることができます(特別上映等を除く)。都内では『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』『世界は僕らに気づかない』などもまだ上映されています。
逆に映画だけじゃ物足りないという方は、ぜひお芝居やミュージカルアート展にお出かけください。
(最終更新日:2023年2月11日)



2月3日より上映
すべてうまくいきますように

 現代フランス映画界の巨匠であり、フランスを代表するゲイの映画監督であるフランソワ・オゾンの新作は、『スイミング・プール』の脚本家エマニュエル・ベルンエイムの自伝的小説に基づき、安楽死を望む父親に翻弄される娘たちの葛藤を描いた人間ドラマです。ゲイではあるものの、女性と結婚して娘二人をもうけた父アンドレと、常に不仲な両親を見て育った姉妹。特に姉は、幼い頃から辛辣な父の言葉を浴び辟易している一方、心の底では父を愛しています。そんな父が脳卒中で倒れて以来、(フランスでは違法とされる)安楽死を自ら望むようになったため、娘たちは葛藤しつつも、その方法を模索するという作品です。尊厳死を扱いながらもユーモアがまぶされ、そんなに重くないそうです。主演はソフィ・マルソー。実は『8人の女たち』のときに出演をオファーしていたものの、ソフィ・マルソーに断られていて、オゾンが今回、ようやく夢を実現したのです。独断、毒舌で好き勝手に生き、病床でもわがまま放題でいながら、ふとした拍子に娘の誕生日を口にしたりする憎めない父をアンドレ・デュソリエが飄々と演じているのも見どころだそう。また、シャーロット・ランプリングや、ファスビンダー映画のミューズ、ハンナ・シグラが脇を固め、きりりとした味を添えています。

<あらすじ>
ユーモアと好奇心にあふれ、生きることを愛してきた85歳の男性アンドレ。脳卒中で倒れ身体の自由がきかなくなった彼は、その現実を受け入れられず安楽死を望むように。人生を終わらせるのを手伝ってほしいと頼まれた娘エマニュエルは、父の気が変わることを願いながらも、合法的な安楽死を支援するスイスの協会に連絡する。父はリハビリによって徐々に回復し、生きる喜びを取り戻したように見えたが……。

すべてうまくいきますように
原題:Tout s'est bien passe
2021年/フランス/113分/G/監督:フランソワ・オゾン/出演:ソフィー・マルソー、アンドレ・デュソリエ、ジェラルディン・ペラス、シャーロット・ランプリング、エリック・カラバカ、ハンナ・シグラほか





2月3日〜9日上映
METライブビューイング『めぐりあう時間たち』

 世界最高峰のメトロポリタン・オペラ(通称:MET)の最新ステージをスクリーンで楽しめるMETライブビューイング。2月3日~2月9日(※東劇のみ2月23日まで)に上映されるのは、ヴァージニア・ウルフの小説『ダロウェイ夫人』をモチーフに、3つの時代を行き来しながら、女性どうしの愛やエイズに冒された男性の姿を描いた名作『めぐりあう時間たち』です。ピューリッツァー賞を受賞したマイケル・カニンガムの小説『めぐりあう時間たち 三人のダロウェイ夫人』を映画化し、ニコール・キッドマンがアカデミー主演女優賞を、ニコール・キッドマン、ジュリアン・ムーア、メリル・ストリープの3人が第53回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(女優賞)を共同受賞したことで話題となった2002年の『めぐりあう時間たち』を下敷きに、天才ケヴィン・プッツがオペラ化を手がけ、METの舞台で世界初演されました。R・フレミング、K・オハラ、J・ディドナートの三大歌姫の夢のタッグも見どころです。
 
<あらすじ>
1920年代の英国。心に病があり死に惹かれている人気作家のヴァージニア・ウルフは、夫のレナードに見守られながら小説『ダロウェイ夫人』に取り組んでいる。だが、彼女は実の姉に想いを寄せていた。1950年代のロサンゼルスでは、第2子を妊娠中で一見幸せな生活を送っている主婦ローラが、親友キティへの恋心に悩んでいる。2001年のニューヨークでは、編集者のクラリッサが、昔の恋人でエイズを患っている詩人リチャードの文学賞受賞を祝おうとしている。そのリチャードには、かつて母のローラに棄てられたトラウマがあった。ヴァージニアが小説の中で詩人を殺す決意をするとき、ローラとクラリッサも生と死の選択に向かいあうこととなる……。

METライブビューイング『めぐりあう時間たち』
指揮:ヤニック・ネゼ=セガン
演出:フェリム・マクダーモット
出演:ルネ・フレミング、ケリー・オハラ、ジョイス・ディドナート
上映時間:3時間19分(休憩1回)
2023年2月3日(金)~2月9日(木)に上映、東劇のみ2/23(木)まで
※通常の映画と料金が異なりますので、ご注意ください




2月4日~9日 京都
2月12日〜14日、2月17日~ 東京 
スプリング・フィーバー

 現代の南京を舞台に、まるで一夜の春の嵐のように激しく吹きすさぶ男たちの愛、そして風に舞い散る花びらのように運命に翻弄され、彷徨いゆく男女の群像——現代中国を代表するロウ・イエ監督による、せつない恋の映像詩『スプリング・フィーバー』は、2009年カンヌ国際映画祭脚本賞受賞作品で、2010年に日本で公開されています。複雑に絡みあった人間関係、予想外の、息をもつかせぬドラマティックな展開。一方で、中国の近代文学史上に名を残す郁達夫という作家の詩『春風沈酔の夜』(映画のタイトルの由来)が、随所に散りばめられ、この作品の基調をなしています。全体として詩的で芸術的な印象を与える、見終わったあとに何とも言えずせつない余韻を残す名作です。「彷徨う愛と孤独 ロウ・イエ監督特集」としてアップリンク京都、新宿ケイズシネマ、アップリンク吉祥寺で上映されます。まだご覧になったことのない方はこの機会にぜひ。(レビューはこちら

<あらすじ>
女性教師のリンは、夫のワンに愛人がいるのではないかと疑い、ルオという若者を雇い、探偵として夫の行動を探らせる。ワンが密会している相手が女性ではなく、ゲイの青年ジャンだったことがわかり、リンはショックを受ける。リンは取り乱し、ジャンの会社に怒鳴り込む(ジャンは会社にゲイであることがバレてしまい…)。そうしてジャンは、ワンから距離を置くようになるが、ゲイバーで女装して歌っていたとき、ワンが自殺したことを知って、舞台裏で泣き崩れる。その光景を見ていたルオは、ジャンに手を差し伸べ、恋に落ちていく。一方、ルオにはジンという女性の恋人もいて、複雑な三角関係がはじまる……。

スプリング・フィーバー
原題:春風沈酔的晩上 Spring Fever/英題:Spring Fever
2009年/中国、フランス/115分/監督:ロウ・イエ/脚本:メイ・フェン/出演:チン・ハオ、チェン・スーチョン、タン・ジュオ、ウー・ウェイ、ジャン・ジャーチーほか
2月4日~9日アップリンク京都、2月12日〜14日新宿ケイズシネマ、2月17日~アップリンク吉祥寺にて上映



2月10日公開
エゴイスト

 2020年に亡くなったゲイの編集者・エッセイスト、高山真さんの自伝的小説『エゴイスト』が、松永大司さん(『ピュ〜ぴる』『トイレのピエタ』『ハナレイ・ベイ』)が監督をつとめ、鈴木亮平さんと宮沢氷魚さんがゲイカップルを演じるかたちで映画化されました。ゲイのリアルを徹底的に追求した鈴木亮平さんの驚異的な演技力に感嘆させられるとともに、心洗われ、涙させられるような、掛け値なしの名作です。松永監督は当事者性を大事にしたいという思いでドリアン・ロロブリジーダさんをはじめたくさんのゲイの方たちに出演を依頼し、また、ミヤタ廉さんというゲイの方がLGBTQ+インクルーシブディレクターとしてきめ細かく演技のチェックなどに携わりました(日本の商業映画でここまでゲイコミュニティを尊重しながら作られた映画はなかったと思います)。宮沢氷魚さんや阿川佐和子さんの演技も素晴らしいです。ぜひご覧ください。(レビューはこちら
 
<あらすじ>
東京の出版社でファッション誌の編集者として働く浩輔。週末は気のおけないゲイの友人たちと飲み歩いたり、自由気ままな日々を送っているが、14歳のときに亡くなった母親の命日には必ず田舎町に帰省することにしていた。浩輔は自分磨きのためにパーソナルトレーナーをつけてワークアウトを始めるが、爽やかなイケメンのトレーナー・龍太が、シングルマザーである母親を支えながら働いていることを知り、龍太も浩輔に好意を持っていることを屈託なく表現し、二人はにわかに惹かれ合っていく。亡き母への思いを抱える浩輔は、母親のために頑張る龍太に手を差し伸べ、彼を愛する日々に大きな幸せを感じる。しかし、龍太はある日、突然「もう会えない」と告げる……。

エゴイスト
2023年/日本/120分/R15+/原作:高山真/脚本・監督:松永大司/出演:鈴木亮平、宮沢氷魚、中村優子、和田庵、ドリアン・ロロブリジーダ、柄本明、阿川佐和子ほか/配給:東京テアトル




2月10日公開
コンパートメントNo.6

 最悪の出会いではじまる最愛の旅を、偉大なるフィンランド映画の先駆者アキ・カウリスマキを思い起こさせるメランコリーとオフビートなユーモアを交えて描き出した作品。第74回カンヌ国際映画祭でグランプリに輝き、アカデミー賞国際長編映画賞のフィンランド代表に選出された映画ですが、実はカンヌではクィア・パルム(その年の最優秀クィア映画に贈られる賞)も受賞しています。主人公のラウラは列車で同じコンパートメントに乗り合わせたリョハに「ボーイフレンドがいる」と伝えますが、実はそれは女性だったのです。一方、いかにもマチズモなスキンヘッドで、一見粗野に見えるリョハは、次第にその内面の優しさが見えてきて、実はゲイなのではないかとも思える人物だそう。そんな二人が日常から切り離され列車に揺られ、言葉の通じないながらも次第に心の交流を深め…という作品です。

<あらすじ>
モスクワに留学中のフィンランド人学生ラウラ。彼女の、古代のペトログリフ(岩面彫刻)を見に行く旅は、恋人にドタキャンされ、急遽一人旅に。そんな彼女が寝台列車6号コンパートメントに乗り合わせたのは、モスクワのインテリたちとは正反対の、粗野なロシア人労働者・リョハだった。言葉の通じない二人の旅が始まるが……。

コンパートメントNo.6
原題:Hytti nro 6/英題:Compartment Number 6
2021年/フィンランド、ロシア、エストニア、ドイツ/107分/原作/ロサ・リクソム「Compartment No.6」(フィンランディア文学賞受賞)/監督・脚本:ユホ・クオスマネン/出演:セイディ・ハーラ、ユーリー・ボリソフ、ディナーラ・ドルカーロワ、ユリア・アウグほか
2023年2月10日(金)、新宿シネマカリテほか全国順次公開




2月11日公開
二十歳の息子

 児童養護施設の子どもたちの自立支援団体で働くゲイ男性と、実親を知らない青年が、「父と息子」として新たな関係性を築いていく姿を記録したドキュメンタリー映画です。
 監督は、ゼロ年代に生きる若者の夢と挫折を描いたデビュー作『ドコニモイケナイ』(12)で第53回日本映画監督協会新人賞を受賞し、2作目の『春を告げる町』(19)では、福島県広野町を舞台に震災の復興とは何かを問いかけた島田隆一さん。新たに始まった共同生活を1年にわたり記録した島田監督は、そこに生じるぎこちなさや軋轢、そして静かな心の交流を描き出します。それぞれに普通の家族や人生を選択してこなかった/できなかった、歳の離れた二人の男性がゼロから新たな関係を作ることは、二人の「生きなおし」の旅でもありました。どんな枠組みにもとらわれず、人が人とどう繋がりをもつことができるのか。そんな困難な問いを、本作はしなやかに捉えています。

<あらすじ>
児童養護施設の子どもたちの自立支援団体「ブリッジフォースマイル」で働く網谷勇気。働き始めて2年目に、高校在学中からこの団体のプログラムを利用していた渉と知り合う。幼少期より児童養護施設に預けられ、両親の顔も知らずに育った渉は、在籍していた児童養護施設から団体を繋げてもらい網谷と出会ったのだった。高校を卒業しても二人の関係は続いていたが、渉が二十歳になった頃にある事件を起こし、起訴される事態となってしまう。網谷は、団体の職員として関わることに限界を感じ、彼の生活を立て直す手段として、養子縁組を提案する。自身がゲイである網谷は、それまで家族をつくることを特に望んではいなかった。親を知らない経歴に加えて、多感な年頃でもある「二十歳の息子」の父親になった網谷。照れ臭さと緊張をにじませながら二人の新生活が始まった――。

二十歳の息子 
2022年/日本/86分/監督:島田隆一
2月11日(土)よりポレポレ東中野にて上映、以降全国順次公開




2月11日〜17日 東京
手のひらのパズル

 俳優の黒川鮎美さんが監督・脚本・製作・編集・主演を務め、結婚の平等をテーマに描いた短編作品です。音声SNSアプリ「クラブハウス」での会話をきっかけに映画制作を決意した黒川監督が、同アプリ内でLGBTQへの取材を重ねて脚本を書き上げました。昨年の「レインボーマリッジフィルムフェスティバル」で上映されましたが、異性との結婚を周囲からも期待されていながら、途中から同性への思い(自身の性的指向)に気づく主人公の姿が描かれ、自分は異性愛者だと思い込んでいる方もハッとさせられ、否応なしに同性婚への関心を持つことになるような作品でした。

<あらすじ>
金沢で生まれ育った30歳の梨沙と匠。付き合って1年半になる二人は、周囲からの勧めもあり同棲することに。結婚を意識するようになった二人は、時間を共有するなかで、互いの間に少しずつ生じていたズレに気づき始める。そんななか、梨沙は結婚について相談していた友人・真子との間に起きた出来事をきっかけに、心境が変化していく……。

手のひらのパズル
2022年/日本/26分/監督・脚本:黒川鮎美/出演:黒川鮎美、長内映里香、竹石悟朗、なだぎ武ほか
池袋シネマ・ロサで2月11日〜17日に上映 ※トークイベントが3日間行われますが、日程・ゲストは調整中。詳細は公式サイトをご覧ください

 

2月12日、13日、14日、16日上映 東京
チェチェンへようこそ―ゲイの粛清

 死刑に関する映画を集中的に上映する「死刑映画週間」が11~17日、渋谷の映画館ユーロスペースで開かれます。上映作品7本のうちの1本が、絶望の淵に立たされた同性愛者たちを何とか救おうと奮闘する支援者たちの姿に胸が熱くなる映画『チェチェンへようこそ ―ゲイの粛清―』です。チェチェン当局が同性愛者を拉致・拷問・虐殺しているという恐ろしい知らせに対し、被害者の救出に立ち上がった活動家たちの姿に胸が熱くなるとともに、AIを使った最新の技術で被害者たちの匿名性を守りながら生き生きとした表情を見せるという映像的な面も素晴らしい、多くの人に観てほしい作品です。昨年、ロシアの軍事侵攻が始まった直後に公開され、何か因縁めいたものを感じずにはいられませんでした。まだご覧になっていない方はこの機会にぜひ。(レビューはこちら

チェチェンへようこそ ―ゲイの粛清―
原題:Welcome to CHECHNYA
2020年/米国/107分/G/監督:デヴィッド・フランス
「第12回死刑映画週間 国家と戦争犯罪と死刑」の一環として渋谷ユーロスペースで上映。一般1500円、学生1300円、シニア1100円、前売1回券1000円(劇場窓口で販売)
上映日時:2月12日(日)11:00、13日(月)19:00、14日(火)13:30、16日(木)13:30 ※13日の上映終了後、石川大我さんによるトークがあります





2月17日公開
ベネデッタ

 『氷の微笑』『ショーガール』のポール・ヴァーホーヴェンの監督最新作は、17世紀に同性愛を告発された実在の修道女、ベネデッタ・カルリーニを主人公とした奇想天外なセクシュアル・サスペンス。ベネデッタは幼い頃から聖母マリアやキリストのビジョンを見続け、聖痕が浮かび上がりイエスの花嫁になったと報告して信者の注目を集め、⺠衆の支持を得て修道院長に就任した女性です。ヴァーホーヴェン監督は、「ベネデッタの物語の独特な性質に惹かれたんだ。17世紀初めにレズビアンの裁判があったこと、裁判の記録や本書のセクシュアリティの描写がとても詳細なことにも感銘を受けた。そしてこの時代、女には何の価値もなく、男に性的喜びを与え、子を産むだけの存在とみなされていたにもかかわらず、ベネデッタが手段はどうあれ、完全に男が支配する社会で、才能、幻視、狂言、嘘、創造性で登り詰め、本物の権力を手にした女性だったという点だ。私の映画の多くは女性が中心にいる。つまり、ベネデッタは『氷の微笑』『ショーガール』『ブラックブック』『エル ELLE』のヒロインたちの親戚というわけさ」と語っています。主人公のベネデッタを演じるのは『エル ELLE』にも出演していたヴィルジニー・エフィラ。フランソワ・オゾンの『スイミング・プール』やアンドリュー・ヘイの『さざなみ』などゲイの監督にも愛されてきた大女優シャーロット・ランプリングが「宗教をビジネスとしてしかとらえていない修道院長」役で出演していたり、『マトリックス』シリーズのメロヴィンジアン役でおなじみのランベール・ウィルソンなども出演していて、脇を固めるキャストも豪華です。

<あらすじ>
17世紀、現在のイタリア・トスカーナ地方にあたるペシアの町。幼いころから聖母マリアと対話し、奇跡を起こすとうわさされていたベネデッタは、6歳でテアティノ修道院に入る。ある日、彼女は修道院に逃げてきた若い女性バルトロメアを助け、やがて二人は秘密の関係を結ぶようになるが、ベネデッタが新しい修道院長に就任したことで波紋が広がっていく……。

ベネデッタ
原題:Benedetta
2021年/フランス/131分/R18+/原作:J.C.ブラウン『ルネサンス修道女物語―聖と性のミクロストリア』/監督:ポール・ヴァーホーヴェン/出演:ヴィルジニー・エフィラ、シャーロット・ランプリング、ダフネ・パタキア、ランベール・ウィルソン、オリビエ・ラブルダン、ルイーズ・シュビヨットほか
2023年2月17日(金)より新宿武蔵野館ほか全国で順次公開




2月18日~24日 沖縄
沖縄カミングアウト物語〜かつきママのハグ×2珍道中!〜

 二丁目の「九州男」のマスター・かつきさんのカミングアウトをめぐる涙と笑いのドキュメンタリー映画『沖縄カミングアウト物語〜かつきママのハグ×2珍道中!〜』が、沖縄の桜坂劇場で上映決定! ついに主人公・かつきママの地元である沖縄の映画館で凱旋上映されるということで、追加シーンを入れた特別編で公開するそうです。沖縄の方、ぜひこの機会に劇場で!
 
<作品解説>
大好きな家族には、いつかカミングアウトしたいと思ってた」と語るのは、新宿二丁目の老舗ゲイバー「九州男」の二代目店主、かつきママ(川田美輝さん)。自分らしく生きるために、故郷の沖縄を離れた20代後半。それから10年後、両親にゲイであることをカミングアウトし、戸惑わせ、悩ませた。そして今は「一番仲がいい」と言えるまでになった。現在の家族のカタチになるまで、一体どんな対話があったのか。どうやって分かり合えたのか。故郷の沖縄県那覇市を巡りながら、家族・友人らとカミングアウトした当時を振り返り、今だから言える気持ちを語り合う。

沖縄カミングアウト物語〜かつきママのハグ×2珍道中!〜
2021年/日本/監督:松岡弘明/出演:かつきママほか
桜坂劇場にて2月18日~24日の1週間限定上映




2月18日~24日 東京
陽の届かない場所で

 ウクライナ発祥のフェミニズム団体フェメンの元メンバー、アミーナ・サブウィを軸としたドキュメンタリー映画です。アラブ社会における性的マイノリティの絶望とかすかな希望が描き出されます。2月18日から24日にかけて東京・ユーロスペースで開催される「イスラーム映画祭8」で上映されます。

<あらすじ>
人権活動家アミーナ・サブウィは、家族や地域から迫害されたゲイやトランスヴェスタイトの人々と一つ屋根の下に暮らしている…。

『陽の届かない場所で』  
2017年/チュニジア=フランス/80分/監督:ナダー・マズニー・ハファイヤズ
※日本初公開
※本作には登場人物の性器が映るシーンが1ヵ所だけございます



2月18日~24日 東京
キャラメル

 本国で半年以上に渡るロングランヒットを記録し、アカデミー賞レバノン代表に選ばれた作品です。ムスリムとキリスト教徒がともに暮らすレバノンのベイルートを舞台に、様々な悩みやセクシュアリティを抱える女性たちの人生模様をほろ苦さを交えながら描いたドラマ映画です。2月18日から24日にかけて東京・ユーロスペースで開催される「イスラーム映画祭8」で上映されます。

<あらすじ>
ベイルートにある小さなエステサロンのオーナー、ラヤールは既婚の恋人に振り回される日々が続いている。ある日、彼女は恋人が忘れていった財布を見つけ、嫉妬と好奇心に負けて彼の妻と娘の写真を見てしまい……。

『キャラメル』
2007年/フランス=レバノン/96分/監督:ナディーン・ラバキー/出演:ナディーン・ラバキー、ヤスミーン・アル=マスリー、ジョアンナ・ムカルゼル、ジゼル・アウワード、シハーム・ハッタードほか


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