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特集:2023年7月公開・配信の映画・ドラマ

2023年7月に上映・放送・配信される映画やドラマの情報をお伝えします。今月は13歳の男の子2人の関係を描き、カンヌでグランプリに輝いた『CLOSE クロース』、獄中という極限状況で愛する自由を求め続けたゲイの姿を描いた『大いなる自由』などが上映されます

特集:2023年7月公開・配信の映画・ドラマ

(『大いなる自由』より)

いよいよ夏が来ます。外は暑いですが、お休みの日は映画館で涼しく過ごすのもよいのでは? 今月は何と言ってもレインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)なのですが、それ以外にも、13歳の男の子2人の同性愛的な関係を描き、カンヌでグランプリに輝いた『CLOSE クロース』、戦後のドイツで愛する自由を求め続けたゲイを描く『大いなる自由』など、さまざまなLGBTQ関連の映画が一般公開されます。情報をまとめてお伝えいたします。
ちなみに7月1日はファーストデー。各館1100円〜1200円で映画を観ることができます(特別上映等を除く)。『苦い涙』『怪物』『青い過負担の仕立て屋』なども上映中です。
(最終更新日:2023年7月14日)
 


7月5日配信
ワム!

 ワム!のデビュー40周年を記念し、Netflixで長編ドキュメンタリー『WHAM!』が7月5日、全世界同時配信されることになりました。希代のメロディーメーカーとしてポップ界のレジェンドとなり、ゲイであることもオープンにして活躍、2016年のクリスマスに亡くなったジョージ・マイケルは、10代のときにワム!で世界的スターになりました。このドキュメンタリーは、そのワム!の成功の軌跡を追った作品です(ワム!時代はカミングアウトしていないので、ジョージのゲイとしての側面はおそらく描かれていないと思われます。若き日のジョージのポップスターとして成功するまでの姿をご覧いただければと思います)
 1982年、親友だったジョージ・マイケルとアンドリュー・リッジリーはポップ・デュオ「WHAM!」としてデビューし、世界征服に乗り出し、その野望を見事に成し遂げ、1986年にウェンブリー・スタジアムで最後のライブを行ないます。彼らがどうやって時代を超える不朽のポップ・ソングで世界中のチャートを席巻したのか、その驚くべきストーリーが初めて彼ら自身の言葉で語られます。この映画を監督したのは『タイガー・キング:ブリーダーは虎より強者?!』で知られるクリス・スミス。未公開映像を含むジョージとアンドリューの個人的な記録映像をかつてないほど豊富に使用し、貴重で率直な未発表インタビューとともに、二人が同級生からスーパースターへと飛躍する驚くべき軌跡を追っているそうです。

ワム!
原題:Wham!
2023年/英国/92分/監督:クリス・スミス
7月5日よりNetflixで配信




7月5日から放送
みなと商事コインランドリー2
 
 原作は無料マンガサイト「ジーンピクシブ」で連載中の漫画・缶爪さわ、原作・椿ゆずによる年の差を超えた胸キュンラブストーリー『みなと商事コインランドリー』。2022年夏にドラマ化されましたが、その続編となるシーズン2が7月5日から放送されます。まっすぐでピュアなやりとりはそのままに、10年越しの想いを叶え、恋人になった二人のその後を描くちょっぴりホットなラブストーリーです。
 
<あらすじ>
古びたコインランドリー「みなと商事」を祖父から引き継いだ湊晃は、相変わらずのんびりと店を営んでいた。そんな中、10年越しの想いを叶え、晴れて湊と両想いになった香月慎太郎=シンが訪れる。付き合い始めて3ヵ月近く経つが、湊はシンのペースに乗せられっぱなし。とはいえ甘やかな日々を過ごしていた二人だったが、シンにはある悩みが…。一方、受験勉強に励む英明日香は、付き合い始めた佐久間柊との気持ちの差に悩んでおり…。

みなと商事コインランドリー2
テレビ東京
毎週水曜深夜24:30~
TVerでも配信




7月7日公開
大いなる自由

 戦後のドイツの刑務所を舞台に、ゲイであるがゆえに何度となく収監され、自由や尊厳を奪われてきた主人公・ハンスの、極限状況での愛の物語。凄い映画です(レビューはこちら)。第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞し、世界各国の映画祭で上映され、話題を呼んだ作品です。この『大いなる自由』を、Bunkamuraが初めて全国配給し、新たにオープンした「Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下」で7月7日から公開されます。Bunkamuraル・シネマ編成担当の方は「パンデミック下、2021年5月のカンヌ国際映画祭。現地参加を見送りオンラインで試写した本作には、編成チーム一同ぜひ上映したい!と魅了されました。公開方法を模索するなか、昨年7月にレインボー・リール東京で再見。スクリーンで、そして日本語字幕付きで観ると、ますます「見過ごされてはならない映画」だと確信し、自分たちで全国配給することを決めました」と語っています。

<あらすじ>
戦後ドイツ、同性愛者であることを理由にハンスは繰り返し刑務所へと送られる。当時、刑法175条によって男性同性愛が禁止されていたからだ。刑務所ですら「変態」と蔑まれるが、そんななかでも絶望することなく、愛する自由を探し求めていく…。

大いなる自由
英題:Great Freedom
原題:Große Freiheit
2021年/オーストリア=ドイツ合作/116分/監督:セバスティアン・マイゼ/出演:フランツ・ロゴフスキ、ゲオルク・フリードリヒ、アントン・フォン・ルケほか




7月14日公開
CLOSE クロース

 15歳のトランス女子がバレリーナを目指す姿を描いた『Girl ガール』でカンヌ国際映画祭のカメラドール(新人監督賞)を受賞したルーカス・ドン監督が、13歳の2人の少年に起こる関係の変化を描いた長編第2作です。第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、グランプリ(準優勝)を受賞。第80回ゴールデングローブ賞で外国語映画賞、第95回アカデミー賞でも国際長編映画賞にノミネートされました。『怪物』にも通じるものがあると思うのですが、13歳の多感な時期の男の子たちが「お前らつきあってるのかよ」とクラスメイトにからかわれたことで、本当は惹かれ合っているのに離れてしまい、レオはわざと“男らしさ”を見せるような行動に走り、残酷で悲劇的な展開に…という作品のようです。カンヌでは「観客が最も泣いた映画」と言われたそうです。

<あらすじ>
13歳のレオとレミは、学校でも放課後でも一緒に時間を過ごす大親友だった。しかし、ある時、2人の親密すぎる間柄をクラスメイトにからかわれたことで、レオはレミへの接し方に戸惑い、そっけない態度をとってしまう。そのせいで気まずい雰囲気になる中、2人は些細なことで大ゲンカをしてしまい…。

CLOSE クロース 
原題:Close
2022年/ベルギー・フランス・オランダ合作/104分/G/監督:ルーカス・ドン/出演:エデン・ダンブリン、グスタフ・ドゥ・ワエル、エミリー・ドゥケンヌ、レア・ドリュッケールほか




7月15日〜17日開催
第31回レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)

 表参道のスパイラルホールで第31回レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)が開催されます。詳しくはこちらの特集をご覧ください。




7月16日~31日 東京
沖縄カミングアウト物語〜かつきママのハグ×2珍道中!〜

 二丁目の「九州男」のマスター・かつきさんのカミングアウトをめぐる涙と笑いのドキュメンタリー映画(レビューはこちら)が田端のシネマチュプキタバタで上映されます。全日程で松岡監督とゲストの方のトークショーがあります。まだご覧になっていない方はこの機会にぜひ!
◎16日(日) 時枝穂さん Rainbow Tokyo 北区 代表、LGBT法連合会 代表理事
◎17日(月) 相川政美さん 赤羽三線教室 主宰
◎18日(火)山下昴さん LGBTQ研修講師/ユース支援者
◎20日(木)鈴木茂義さん 公立小学校非常勤講師
◎21日(金)浅沼智也さん トランス男性。看護師/映画監督
◎22日(土)榛ちこさん 北区パートナーシップ宣誓第1号
◎23日(日)楽さん 「人間湯」代表、シェアハウス運営
◎24日(月)田渕恵梨子さん NPO法人ジェンダーイコール 代表理事、株式会社ワークラボ 代表取締役
◎25日(火)毛塚真紀さん 社会保険労務士
◎27日(木)かつきママ 新宿二丁目ゲイバー「九州男(くすお)」店主。本作の主人公!
◎28日(金)瞬さん アーティスト、LGBTQアクティビスト
◎29日(土)こまざき美紀さん 前東京都北区議会議員、北区はたらくママネット代表
◎30日(日)椿克美さん Rainbow Tokyo 北区 事務局長、ぷらっとマルシェ 代表取締役
◎31日(月)  時枝穂さん Rainbow Tokyo 北区 代表、LGBT法連合会 代表理事
※トークのみのご予約は承っておりません。
※耳のご不自由な方には、トークの文字通訳(UDトーク )でサポートします。ご希望の方はご予約後、cinema.chupki@gmail.com までご連絡ください。
※登壇は予告なく変更になる場合がございます。予めご了承願います。

<作品解説>
大好きな家族には、いつかカミングアウトしたいと思ってた」と語るのは、新宿二丁目の老舗ゲイバー「九州男」の二代目店主、かつきママ(川田美輝さん)。自分らしく生きるために、故郷の沖縄を離れた20代後半。それから10年後、両親にゲイであることをカミングアウトし、戸惑わせ、悩ませた。そして今は「一番仲がいい」と言えるまでになった。現在の家族のカタチになるまで、一体どんな対話があったのか。どうやって分かり合えたのか。故郷の沖縄県那覇市を巡りながら、家族・友人らとカミングアウトした当時を振り返り、今だから言える気持ちを語り合う。

沖縄カミングアウト物語〜かつきママのハグ×2珍道中!〜
英題:Okinawa Coming out Chronicles “Mama” Katsuki’s Hug-Filled Road Trip
2021年/日本/103分/ドキュメンタリー/監督:松岡弘明
7月16日(日)~31日(月)19時20分~、シネマチュプキタバタにて上映 ※19日、26日(水)休映



7月21日〜23日開催
第31回レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)

 渋谷のユーロライブで第31回レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)が開催されます。詳しくはこちらの特集をご覧ください。





7月21日〜23日上映 東京
刑法175条

 『大いなる自由』の公開を記念し、ナチ政権下で迫害された同性愛者たちを描いたドキュメンタリー映画『刑法175条』が限定上映されます。記録映像や写真、刑法175条によって迫害を受けたゲイ男性たちと1人のレズビアンへのインタビューによって、当時の同性愛者や強制収容所の真実を描きます。
 劇中に登場するクラウス・ミュラー(アメリカ合衆国ホロコースト記念博物館)の調べによると、ナチ政権下で刑法175条により約10万人が捕まったとされ、強制収容所に送られた1万~1.5万人のうち生存者はおよそ4000人。映画制作時に生存が確認できたのはわずか10人に満たなかったそうです。
 監督は『ハーヴェイ・ミルク』で1984年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したロブ・エプスタインと、『セルロイド・クローゼット』をエプスタインと共同監督し、公私にわたるパートナーでもあるジェフリー・フリードマン。ナレーションは『アナザー・カントリー』のルパート・エヴェレットが担当。インタビュアー兼アソシエイトプロデューサーはクラウス・ミュラーです。ロブ・エプスタイン&ジェフリー・フリードマン監督は、「アメリカユダヤ委員会が1993年に行なった調査によれば、ナチスが同性愛男性を見分けるための印としてピンクトライアングルを着けさせていたということはおろか、ナチス政権下で同性愛者が弾圧されていたことすら、知っているのは英国では成人の約半数、米国ではわずか4分の1です。『刑法175条』は、これまで映画で扱われたことがなく、歴史の本ですらめったに言及しようとしなかった歴史に斬り込みます。何万人もの人々が迫害され殺害されたというのに、なぜ記録から抹殺され続けてきたのか? 私たちがこの問題に関心をいだいたのは、まずは私たち自身がゲイでありユダヤ人でもあるからです。私たちにとって、当時についての証言ができる人たちが生きている間にできる限りの記録を残しておくことは、切迫した必要性のあることでした」と語っています。
 7月22日の上映回には北丸雄二さん&ノーマルスクリーンの秋田祥さんによるトークショーも開催されます。

刑法175条
原題:Paragraph 175  
1999年/米国/81分/監督:ロブ・エプスタイン&ジェフリー・フリードマン/出演:ルパート・エヴェレットほか
7月21日(金)〜23日(日)18:00~、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下で限定上映




7月21日〜24日配信
トランスジェンダー映画祭2023夏

 この夏もトランスジェンダー映画祭が開催されます。「トランスジェンダーのリアルな経験をドキュメンタリー映画を通じてまずは知ろう! そして、たくさんの当事者の語り、トランスの人たちの姿にエンパワメントされていこう!」という趣旨のオンライン映画祭です。4つのプログラムのすべての作品に日本語字幕がつきます。上映作品は「ゲームフェイス」、短編アニメ「カパエマフの魔法石」&映画「アロハの心をうたい継ぐ者」、「Major(メジャーさん)!」、「最も危険な年」です。特に『最も危険な年』は、現在日本でも吹き荒れているトランスジェンダーへのバッシングが、どのようにして起こされたのかということが非常によくわかる必見のドキュメンタリー作品です。

トランスジェンダー映画祭2023夏
日時:7月21日(金)14時〜7月24日(月)16時
オンライン
詳細・チケットはこちら
主催:トランスジェンダー映画祭実行委員会
協力:関西クィア映画祭、Team Respect& Solidarity(TRanS)








7月26日より配信
ドラァグクイーンのファビュラスパーティー!

 2チームに分かれたドラァグクイーンたちがディナーパーティのプランを競い合うリアリティ番組。素晴らしいパーティがしたいのならパーティープランナーを雇い、斬新な忘れられないパーティをしたいのならドラァグクイーンを呼ぼう! 毎回、テーマに沿ってさまざまな基準で評価されるコンペティション。インパクト抜群のコスチュームも見どころ。『シングル・アゲイン』のニール・パトリック・ハリスも出演しています。

ドラァグクイーンのファビュラスパーティー!
2023年/全10話一挙配信/リアリティ番組
ディズニープラスなどで配信




7月28日公開

天使の影
 
「Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下」は今月、『大いなる自由』の上映だけでなく、ニュー・ジャーマン・シネマの鬼才にしてゲイのライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督の特集上映も手がけます(場所は変わっても「ゲイ推し」のスタンスは全くブレない「Bunkamura ル・シネマ」、大好きです)。「ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選」では、未亡人の掃除婦と若い外国人労働者を主人公に、愛に起因する苦悩や欺瞞を描き出す傑作『不安は魂を食いつくす』、敗戦前夜に結婚式をあげ、わずか一夜で夫を戦地に送り出したマリア・ブラウンの波乱に富んだ半生を描く『マリア・ブラウンの結婚』という2本の傑作と、もう1作品、日本では劇場初公開となる『天使の影』も上映されます。
 『天使の影』は、ファスビンダーの戯曲『ゴミ、都市そして死』をスイスの名匠ダニエル・シュミット(『ラ・パロマ』『ヘカテ』)が映像化した作品で、ファスビンダーが主人公の娼婦・リリーのヒモ(なのですが、途中から男とデキて…)として出演しています。リリーの父親は女装歌手(ドラァグクイーン?)で、なかなかのクィア映画だと思われます。
 『苦い涙』もそうですが、ここにきて世界はファスビンダーを再評価しようとしているのかもしれません。『天使の影』はクセの強いファスビンダー監督ではなく、ダニエル・シュミットがやわらかく美しく撮っているので、観やすいと思います(ファスビンダー作品への入口としてはちょうどいいかもしれません)
 
<あらすじ>
戦後のドイツ、フランクフルト。娼婦リリーは繊細な性格のため、仲間たちの間では浮いた存在で、家に帰るとヒモ男から金をせびられる日々を過ごしていた。そんなある日、彼女は裏社会の大物であるユダヤ人に気に入られるが、次第に破滅願望を強めていく…。

天使の影(「ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選」)
原題:Shadow of Angels
1976年/スイス/101分/監督:ダニエル・シュミット/出演:イングリット・カーフェン、ライナー・ベルナー・ファスビンダーほか
7月28日からBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次公開




7月28日公開
さらば、わが愛 覇王別姫 4K版

 京劇の古典「覇王別姫」を演じる2人の京劇俳優の愛憎を、1925年から文化大革命時代を経て50年にわたる中国の動乱の歴史を背景に、圧倒的なスケールと映像美で描いた一大叙事詩で、中国語映画として初めてカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した『さらば、わが愛 覇王別姫』の4K版が日本初公開されます。アジアを代表する大スターでありゲイであった伝説の俳優レスリー・チャンの代表作の一つであり、『ブエノスアイレス』と並ぶ同性愛映画での主演作品です。今回の4K版は、レスリー・チャン没後20周年、映画公開30周年の特別企画として上映されます。
 子どもの頃から京劇(日本で言う歌舞伎)の世界で厳しい修行を積み、まるで兄弟のように育った二人が、美しい女形と逞しい大男として舞台『覇王別姫』で共演して人気を博すようになり――という物語で、冒頭からドラマチックな展開の連続です。特に、厳しさに堪えかねて養成所を脱走した主人公が街中でたまたま有名な俳優が演じる『覇王別姫』を観てハラハラと涙を流すシーンは、演劇にかかわったことのあるすべての人に観てほしい名場面です。
 
<あらすじ>
1920年代の北京。楼閣の女郎の私生児である小豆子は、京劇俳優養成所に連れて行かれる。多指症であるがゆえに入門を断られるが、実母に指を切断され、捨てられるようにして預けられる。厳しい稽古と折檻を受け、仲間から娼婦の子といじめられる小豆子をかばって助けてくれたのは、先輩の石頭だった。小豆子はほどなく、石頭に思慕の念を抱くようになる。逞しい大男に成長した石頭は、段小楼(トァン・シャオロウ)と名乗り、立役(一座の主役)に、華奢な美少年の小豆子は程蝶衣(チョン・ティエイー)と名乗り、女形となり、ともに京劇『覇王別姫』の名役者として人気を得るようになる…。

さらば、わが愛 覇王別姫 
原題:覇王別姫 Farewell My Concubine
1994年/中国・香港・台湾合作/172分/監督:チェン・カイコー/出演:レスリー・チャン、チャン・フォンイー、コン・リーほか
7月28日から角川シネマ有楽町、109シネマズプレミアム新宿、グランドシネマサンシャイン池袋ほか全国順次上映




7月29日・30日上映(東京)
theStagPartyShowMovies2023東京上映会

 昨年『美しい人』『キミノコエ』上映会のレビューをお届けしたtheStagPartyShowMovies。この7月に上映会が行われるのは、『丘を越えて』と『ヴァイオレットセブン』の2本です(入替制です)。会場は昨年と同じ渋谷「CAPSULE」です。

丘を越えて
 theStagPartyShowMovies第7弾作品。東京・名古屋・滋賀・大阪を旅しながら撮影を敢行したロードムービーです。第1作〜第5作から、それぞれ主人公の方たちが登場したり、初期5作品の完結編、theStagPartyShowMovies初期作品シリーズの集大成と言っても過言ではないそうです。実に10組のアーティストの方たちにご協力いただいた多彩で味わい豊かな音楽の数々も聴きどころです。
<あらすじ>
ともたかは毎月ネットでドライブ仲間を募集している。旅の合言葉は「丘を越えて」。東京を出発し、大阪までの小さなドライブ旅を4人の乗員が集まると開催するというのだ。そして、その日、1年ぶりに新たな3人が集まり、ともたかは4人でドライブ旅を決行する。その旅に秘められた「想い」とは? 1人のドライバーと3人の乗客がそれぞれに何かを抱えたまま、どこかを目指す…。
上映時間105分/出演:ともひろ、あんぢぇ、じゅん、けんけん、おぉ、だいすけ、せん、井上キホー、ゆうき、たか、ひでかず、ひこ、ともや、普工、天馬/上映日時:7月29日(土)13:00-、18:15-(出演者ビフォアトークあり)、7月30日(日)14:30-、18:15
 
ヴァイオレットセブン
 theStagPartyShowMovies第9弾となる作品です。
<あらすじ>
それはクリスマスの夜、恋人の交通事故現場に居合わせた中村はふと気づくと、謎めいた場所に一人佇んでいた…。中村が送り込まれたその場所には、他にも5人の男たちが閉じ込められていた。それぞれ、なぜその場所にいるのか、それ以前、自分達が何をしていたのか、といったことを話していくなかで明らかになっていく真実とは?
上映時間60分/出演:こうき、ゆうと、ヒロキ、かげ、マサムネ、まさひろ、せん、ともや、ゆうき、MASAVISH/上映日時:7月29日(土)15:15-、16:45-、7月30日(日)13:00-、16:45-(出演者ビフォアトークあり)


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