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エミー賞14部門にノミネートされた『恋するリベラーチェ』の劇場公開決定!

2013年08月12日
 7月18日、第65回エミー賞のノミネートが発表され、スティーヴン・ソダーバーグ監督の『恋するリベラーチェ(原題:BEHIND THE CANDELABRA)』が、ミニシリーズ/テレビ映画部門で作品賞ほか合計14部門で15ノミネートという『タイタニック』並みの快挙を成し遂げ、ついに日本での公開も決定しました!


 スティーヴン・ソダーバーグの最新作として、マイケル・ダグラスとマット・デイモンを主演に迎え、ゲイのエンターテイナー、リベラーチェの伝記映画を撮るという企画が発表されたのは、2008年でした。が、内容が「ゲイ過ぎる」という理由でスポンサーがつかず、製作が難航します。結局、劇場公開作品ではなく、HBO制作のTVムービーとして製作されることになりますが、2010年になって、主演のマイケル・ダグラスに末期の咽頭がんが見つかります。その後、ダグラスががんを克服するのを待って、ようやくクランクインとなったのでした。
 
 主人公は、1950〜70年代に「世界が愛したピアニスト」と称された実在のエンターテイナー、リベラーチェ。映画は、生涯ゲイであることを隠し続けたリベラーチェが、晩年、友人に紹介されたハンサムな青年、スコット・ソーソンと恋に落ち、エイズで亡くなるまでの数年間を共に過ごした日々を描きます。身寄りのないスコットは「斡旋人」を介してリベラーチェと出会い、やがて二人は非公式の(公にはせずに)パートナーシップを築いていきます。
 『氷の微笑』で知られるマッチョな(セックスシンボルとして名を馳せた)マイケル・ダグラスが同性の恋人に媚びを売る老人になりきり、マット・デイモンは(すでに『リプリー』でゲイ役を演じたことがありますが)純朴な青年がショービズ界の毒に取り込まれていく様子を、生来の無骨さで表現。エミー賞ではW主演男優賞にノミネートされています(たぶん、病をおして役作りに励んだマイケル・ダグラスの受賞はカタいだろうと目されています) 
 ソダーバーグ監督は、スパンコールが輝くド派手な衣装とステージ演出で観客を虜にしたリベラーチェの(ゲイテイストな)エンターテイナーぶりと、フェイク感満載の私生活をスクリーンに再現することにこだわったといいます。

 アメリカでは残念ながらTV映画どまりだったものの、今年のカンヌ国際映画祭のコンペに登場して話題を集め、エミー賞にもノミネートされ、めでたく日本でも劇場公開される運びとなりました。11月1日より新宿ピカデリーほかで公開されます。

 それから、エミー賞といえば「モダン・ファミリー賞」と揶揄されるほど『モダン・ファミリー』が常連となっているのですが、今年もジェシー・タイラー・ファーガソンが助演男優賞にノミネートされています。それから、数年前は『glee』で大旋風を巻き起こしたライアン・マーフィですが、昨年に続き『アメリカン・ホラー・ストーリー:精神科病棟』がミニシリーズ/テレビムービー部門の作品賞など最多17部門にノミネートされました(ザッカリー・クイントも助演男優賞に)。そのほか、コメディ・シリーズ部門で「ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則」のジム・パーソンズが主演男優賞に、「glee」のジェーン・リンチが助演女優賞に、オープンリー・ゲイの俳優、ネイサン・レインが『モダン・ファミリー』『グッド・ワイフ』へのゲスト出演でノミネートされています。
 そして、今年のエミー賞は、3年ぶりにニール・パトリック・ハリスがホスト(司会)をつとめます。(ニールは今年のトニー賞でもホストをつとめました。スゴイことです)
 授賞式は現地時間9月22日。AXNで生中継されますので、ぜひご覧ください。



マイケル・ダグラス&マット・デイモンが恋人役!ソダーバーグ監督『恋するリベラーチェ』公開決定!(シネマトゥデイ)
http://www.cinematoday.jp/page/N0055441

今年のエミー賞の本命は「ゲイ過ぎる」実録ドラマ(Yahoo!ニュース)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kiyotohideto/20130812-00027199/

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