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海外のパレードに行こう!〜アジア編〜
旅行も兼ねてアジア各地のパレードに行ってみよう!とオススメする特集をお届けしてみたいと思います

ちょうど今ソンクランのバンコクを満喫してる方も多いと思いますが、バンコクはパレードもとても楽しいですよ、今年は同性婚も認められてお祝いムードで盛り上がるはず、とか、もちろん台北のパレードだって安定の盛り上がりを見せるはず、とか、同じ台湾の高雄も注目してみて?とか、一度はソウルのパレードも体験してください!といった、アジア各地のプライドイベントの情報をまとめてお届けしたいと思います。旅行も兼ねてぜひ、海外のパレードを体験してみましょう!
今年はTRP改め「Tokyo Pride 2025」がプライドマンスの6月に開催されるということで、どんな感じになるのか楽しみですし、東京だけでなく全国各地でプライドパレードやレインボーフェスタが開催され、それぞれの街の特色や魅力が味わえると思うのですが、ここで、海外のパレードもオススメしてみたいと思います。海外と言っても、アメリカはもはやLGBTQにとって安全な国とは言えなくなってしまいましたし(ワシントンDCのワールドプライド、行ってみたかったですけどね…残念です)、ヨーロッパや南米などは旅費が相当かさむので気軽には行けなさそう…というわけで、今回はアジアに限定してプライドイベントをご紹介したいと思います。(もしかしたら欧米編を今後、特集するかもしれません)
日本のプライドパレードはどちらかというとLGBTQの可視化や権利回復を訴えるという趣旨に沿った真面目なもので、過度な露出は禁じられ、あまりセクシーな雰囲気ではなくなってしまいました(2000年代のレインボーマーチ札幌は結構自由だったんですけどね…)。でも、台南のパレードがパンツとか褌の方もたくさん歩いていたように、台湾はとても自由でオープンで、日本のパレードとはまた違った楽しさが味わえます。バンコクのパレードは大通りを一直線に行進するスタイルで、フロートもビックリするくらい巨大だったり、ドラァグクイーンが1000人くらい参加してたり、熊系のフロートもいくつかあったりして、多彩で楽しいです。ソウルのパレードもK-POP好きにはたまらないものがあります。
台南のパレードを見ると、地方の小さな街で、限りなく低予算なパレードなのに、5000人くらいセクシーな男子が歩いていて、フロートとかも地元のお祭りのド派手な山車を使ったりして、日本の地方のパレードとはまるで違う光景であることにいい意味でカルチャーショックを受けました。日本でパレードの運営に携わる方たちがそうした海外のパレードからヒントを得たりすることもきっといろいろあると思います。
海外は、行くだけで新鮮ですし、観光したり美味しいものを食べたりというだけでも楽しいと思いますが、せっかく行くなら、ぜひパレードも観たり歩いたりしてみてください。全部がそうではないと思いますが、バンコクとかは特に、アジア各国からゲイの方たちが集まってくるので、クラブやなんかも盛り上がります(もしかしたらいい出会いがあるかも?)。台北のパレードはすでにたくさんの方が体験済みだと思いますが、ぜひ台湾以外の地域のパレードにも、旅行を兼ねて行ってみてください。
(「円安でも海外旅行に行くためのお役立ち情報」もご参照ください)
それでは、アジア各地で開催されるパレードの情報を、簡単ではありますが、お伝えします。新たにわかり次第、更新していきます。
(日付順)
(最終更新日:2025.4.19)
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5月25日 チェンマイ
Chiang Mai Pride2025
タイでは近年、同性婚の実現を目指す機運の高まりとともに、6月のプライドマンスに全国各地でパレードが開催されるようになっています。パタヤやプーケットのプライドの日程はまだわからないのですが、チェンマイは5月25日(日)、タイのプライドマンスの先陣を切ってプライドを開催すると発表しています。パレードのほか、カンファレンス、平等を求めるステージなどが予定されているそうです。こちらに過去のパレードのフォトアルバムが掲載されていますが、ナイトマーケットを歩いたりして、なかなか楽しそうです。
山々に囲まれた古都・チェンマイは、穏やかな雰囲気と親切な人々が魅力だそう。山のほうに行けば象とふれあうこともできます。そして、バンコクと同様、ゴーゴーバーもありますし、サウナも3軒あります。ゲイ専用のゲストハウスなどもあるそうです(詳細はこちら)
チェンマイにはバンコクから飛行機で1時間ちょっとで行けるようです(列車やバスだと1日がかりになりそう)。エアアジアでは13日まで、Zipairも17日までセールを開催中です。(※なお、5月からタイへの入国方法が変わるようです。詳細はこちら)
Chiang Mai Pride2025
日程:5月25日(日)16:00-
5月30日〜6月1日 バンコク
Bangkok Pride Festival 2025
同性婚実現に沸くタイの首都で今年も盛大にプライド開催されます。昨年と同様、6月第1日曜がパレードで、パレード後にセントラルワールドの広場で「Tiffany's Show Pattaya」(あのはるな愛さんの優勝で有名になったMISS INTERNATIONAL QUEENも主催している世界的に有名なショークラブ)の方たちなどがパフォーマンスを見せてくれるプライドステージがあると思います(昨年のレポートはこちら)。そして、5月30日〜6月1日の3日間、サイアムパラゴンの「PARC PARAGON」で世界中のドラァグクイーンがショーを繰り広げる「ドラァグバンコク」やクラブパーティなども開催されますし、空港からメトロから街中レインボーになりますし、シーロムのバーやクラブも大賑わいです(詳細はこちら)
バンコクへはLCCがたくさん飛んでいるので台北とそんなに変わらない往復5万円台の航空券が取れます(特典航空券だと30,000マイル〜+燃油サーチャージなので、あまり変わらないかも)。ホテル代も物価も台北より安いです(円安のおかげで昔のように豪遊できたりはしませんが…)。ただ、カードがあまり使えなくて現金を持ち歩かないといけないので、注意が必要です。6月のバンコクってものすごく暑いのでは…と思われるかもしれませんが、日陰に入れば涼しいですし、意外と過ごしやすいです。いろんな意味でオススメです。
Bangkok Pride Festival 2025 : Born This Way
日程:5月30日(金)〜6月1日(日)
パレードは6月1日(日)14:00-22:00 国立競技場〜ラーマ1世通り〜セントラルワールド
6月14日 ソウル
Seoul Queer Parade
第26回を数えるSeoul Queer Culture Festivalが6月1日〜22日に開催。今年のテーマは「私たちは決して止まらない」です。期間中、クィアパレードが14日(土)に開催されるほか、レインボークイズショー(オンライン)や映画祭、記念フォーラムなども開催されます。パレード会場など、詳細が発表されましたらまた更新します。
ソウル・クィア・パレードは(宗教系のアンチの人たちの妨害に負けず)何万人もが参加する大規模なパレードとなっていて、ドラァグクイーンがK-POPに乗ってショーをするフロートなどは最高に楽しいです。ぜひ一度はソウルのパレードを体験してください。
また、言うまでもなくソウルには鍾路のゲイバー街や梨泰院のゲイクラブなど魅力的なゲイシーンがあって、ナイトライフも楽しめます。ふつうに街を散策したり、美味しいものを食べたりとかも楽しいですし、大都会なので不便もありません。近いので飛行機代もめっちゃ安くすみますし(LCCのセールで数千円で行けたり)気軽に行けます。
ソウル・クィア・カルチャー・フェスティバル
日程:6月14日(土)
6月14日 ヌワラ・エリヤ
Sri Lankan Pride 2025
スリランカの中央高地の南側に位置し、美しい風景と涼しい気候、紅茶の生産で知られるヌワラ・エリヤの街で、プライドが開催されます。2週間にわたるプライドで、5月31日(土)・6月1日(日)レインボーバザール、6月1日(日)プライドパーティ、6月7日(土)レインボー・クリケット、6月14日(土)パレードというスケジュールだそうです。
首都コロンボでもプライドがあります。昨年は6月半ばにプライドカーニバルとプライドウォークが、6月末の日曜に、レインボーバスパレード&レインボーカイトフェス&パーティが開催、となっていました。今年は日程未発表ですが、同様の内容になるのではないかと思われます(日程がわかったら更新します)
コロンボ行きの飛行機ってどれくらいするんだろう…と思って調べてみたのですが、欧米並みに高かったです(直行便だとスリランカ航空で往復9万とか。ちなみに、JALマイルだと47,000マイルでコロンボだけでなくモルジブ行きの飛行機も無料でついてきます)
Sri Lankan Pride 2025
日程:5月31日(土)〜6月14日(土)
パレードは6月14日(土)
6月14日 カトマンズ
Nepal Pride 2025
第7回を数えるネパールプライドがカトマンズで開催されます。ネパールは実は、2008年にオープンリーゲイの国会議員が誕生し(日本より5年も早い)、2015年には憲法でLGBTQ差別を禁止し、2023年に同性婚を認めたというLGBTQ先進国です。今年のプライドは、何やらビッグなサプライズがあるようです。わかり次第、情報を更新します。
カトマンズにはゲイバーもありますし、観光客向けのゲイツアーもあったりします。
ネパールに行くには、直行便がないため乗換えが必要で、飛行機代も結構かかります(マレーシア航空で往復9万とか。15時間近くかかります。ANAマイルを使っても38,000マイル+燃油サーチャージって感じです)
Nepal Pride 2025
日時:6月14日(土)11:00-16:00
会場:Pukhusi Kyaba(Shanti Batika), Opposite to Ratnapark, Yen (Kathmandu)
6月28日 マニラ
Pride PH
実はアジア初のプライドパレードは、マニラで開催されました。1994年6月26日のStonewall Manila(Pride Revolution)です。1996年からはMetro Manila Pride Marchが開催されるようになり、主催団体が変わったりしながらも、ずっと継続されてきました。数年前からケソンシティ(マニラ首都圏の都市でフィリピンの旧首都)でMetro Manila Prideの1週前にPride PHという大規模なプライドが開催されるようになり、一昨年は110,000人、昨年は212,000人が参加(フィリピン全体では228,000人がプライドに参加し、アジア最大だと言われています。日本のほうが多い気もしますが…)。今年は世界的なプライドウィークの6月28日(土)に開催され、おそらく(昨年は中止され、その後も情報がない)Metro Manila Prideに代わってフィリピンを代表するプライドになると思われます。
マニラのゲイシーンは、以前マラテ地区で栄えたゲイタウンがなくなってしまい、現在はバーやクラブやサウナなどが市内に点在する感じになっています。MRTが台北やバンコクほど発達してないため、市内の移動はGrabに頼ることになりそうです。
フィリピンはセブパシフィック航空とかがしょっちゅうセールをやってて、格安の航空券をゲットしやすいです。治安が悪いイメージがあるかもしれませんが、危険な地区に行かないとか夜間はGrabで移動するとか、スリにあわないよう気をつけたりしていれば、大丈夫じゃないでしょうか。
Pride PH Love Laban Pride March and Festival
日程:6月28日(土)
会場:ケソンメモリアルサークル
6月28日 シンガポール
Pink Dot Singapore 2025
2009年にシンガポールで生まれたピンクドット。デモ行進などが禁じられている国で、みんなでピンクの服を着て公園に集まってピクニックを楽しみながら集会を開く、そして、上から見るとピンク色のドット(シンガポールは別名「RED DOT」と言います)に見えるような写真を撮って、これだけの人々がいるのだと示す、そういう、パレードの代わりに公の場所で開催できるプライドイベントのスタイルとして編み出され、沖縄や香港、ソウルなど各地に伝播しています。そんな本家のPink Dot SGも今年で17回目を数えます。2022年にはめでたくソドミー法(同性間の性行為を禁じる刑法)が撤廃されました。
シンガポールはゲイバーやクラブ、サウナなどゲイシーンも充実しています。一度は行ってみてもいいのではないでしょうか。
飛行機代はバンコクとあまり変わらず、LCCで5万円弱〜です。ANAのマイルを貯めている方は、シンガポール航空(35,000マイル。サーチャージなし)の特典航空券と引き換えるとよさそうです。
Pink Dot Singapore 2025
日時:6月28日(土)12:00-22:00
会場:Hong Lim Park
7月6日 ジャフナ
Jaffna Pride
スリランカ最北端のジャフナ半島の先端部に位置する都市・ジャフナでもプライドが開催されます。今年のテーマは「アートを通じてクィアの生を祝おう」だそうです。詳細がわかりましたら、情報を更新します。
Jaffna Pride
日程:7月6日(日)
9月 ベトナム
VietPride
9月にはハノイやホーチミンをはじめベトナムの10ヵ所以上の街でプライドが開催されます。ハノイのパレードは自転車やバイクで行進するユニークなスタイルです。2023年には清貴さんが出演しています。昨年はハノイが9月9日〜22日、ホーチミンが9月21日〜29日でしたので、だいたいその時期に開催されるのではないかと思われます。
なお、街としてはハノイよりもホーチミンのほうが大きく、ゲイシーンも発展しているようです。円安の影響もあまり受けず、お得に美味しいものを食べたり観光できて、治安もよくて人も優しいベトナムは、近年女性にも人気だそうです。最近、ホーチミンに初の地下鉄ができました。
ベトナムは飛行機代もとても安くて、ベトジェットなどのLCCで往復3万円台、JALですら往復5万円台で行けます。
VietPride
日程:未発表
10月25日 台北
台湾同志遊行(Taiwan LGBT+ Pride)
台湾同志遊行(Taiwan LGBT+ Pride)は言うまでもなく東アジア最大のパレードで、10万〜20万人が参加します。広場に集まるのは20万人で歩くのは1万人とかではなく、また、アライ企業の方でもなく、アジア全土から集まったLGBTQの方たち10万人超がパレードを歩くのがスゴい。圧倒的です。台南と同様、服装はかなり自由で、パンイチでも褌でも歩けます。フロートには日本からのGOGOさんとかも乗って、クラブ的な雰囲気で盛り上がります。TRPもたびたびフロートを出展していて2017年にはMISIAさんも登場しました。2019年から前夜の金曜にトランスマーチも開催されるようになっています(レポートはこちら)。また、パレード後や翌日曜にはたくさんのクラブパーティも開催されますし、西門のゲイエリアではフェスも開催されたりしますし、お祭り騒ぎなプライドウィークエンドをみんなで祝います。
第23回台湾同志遊行(Taiwan LGBT+ Pride)
日時:10月25日(土)14:00出発
会場:市政府前広場〜凱達格蘭大道
11月29日 高雄
高雄同志遊行
台湾第二の都市・高雄(カオシュン)は、ワールドプライドの誘致に成功したくらいのコミュニティを誇る街で、かれこれ15年もプライドパレードを開催し続けています(今年で16回目です)。台北に比べると有名ではないかもしれませんし、アジア中から集まる感じでもないかもしれませんが、今年は本当ならワールドプライドとして行なわれるはずだったパレードですので、相当な規模で開催されるのではないかと思われます。
高雄のゲイシーンは、ゲイバーが数軒とサウナが2軒という感じで、台南以上、台北未満といった感じです(詳細はこちら)。高雄にも台北の西門みたいな彩虹地景(レインボーカラーの横断歩道)があって、観光スポットになっています。
日本からの直行便も飛んでいますが、台北から新幹線で行くのが便利だと思います(約1時間半で到着。あらかじめパスを買っておくと往復で1万円以下になります)
Kaohsiung Pride - 高雄同志大遊行 - KHPride
日程:11月29日(土)
INDEX
- 海外のパレードに行こう!〜アジア編〜
- 円安でも海外旅行に行くためのお役立ち情報
- レポート:IGLTA総会in大阪
- IGLTA総会の開催に合わせ、10/23〜10/27は大阪の街がレインボーに!
- ゲイ旅コラム:プライドシーズンのバンコク
- ラストチャンス! ベアーズビーチパーティ in 沖縄
- ゲイ旅コラム:プライドシーズンのメルボルン
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- 沖縄のラグジュアリーでLGBTQフレンドリーなリゾートホテルで一生の思い出を… 「カフー リゾート フチャク コンド・ホテル」「アクアセンス ホテル&リゾート」
- 「ハイアット セントリック 金沢」「ハイアット ハウス 金沢」が今年も金沢プライドウィーク2023を応援!
- レポート:Rainbow Ski Weekend in Urabandai 2023
- 裏磐梯の豪華リゾートホテルでスキーツアー開催! Rainbow Ski Weekend in Urabandai 2023
- 金沢の伝統文化と調和したアート作品がふんだんに散りばめられたライフスタイルホテル「ハイアット セントリック 金沢」は、北陸随一のLGBTQフレンドリーホテルでもあります
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- 「Rainbow × Christmas」の会場となったLGBTQフレンドリーホテル「アロフト大阪堂島」
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- ゲイ旅コラム:金沢
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