g-lad xx

TRAVEL

コロナ禍が収束したら行ってみたいゲイイベント

「コロナ収束後にやりたいことを妄想すると、気分が前向きになる」ということで、今できないことの代表である海外旅行について、極私的に行ってみたいゲイイベントを妄想してみました。

コロナ禍が収束したら行ってみたいゲイイベント

 コラム「先行き不透明な状況でもメンタルヘルスを良好に保っていくためのヒント」でもご紹介しましたが、心理学の専門家の方たちが「コロナ収束後にやりたいことを妄想すると、気分が前向きになる」とおっしゃっていたのがとても説得力があって、自分でもやりたいことを空想(妄想)してみることにしました。正直、コロナ禍で制限されて最もつらかったのが、大「密」祭りである(「濃厚接触」だったりもする)クラブイベントと海外旅行で、台湾のパレード行けないの本当つらい…とか、いつになったら海外行けるんだろう…とずっと思っていたので、この際、「コロナ禍が収束したら行ってみたい場所」というか「一生に一度は行ってみたい場所」を書き出そうと思い立ちました。気分を前向きにさせるためでもありますが、「言霊」ということもありますし(行きたいって言い続けてると本当に実現したりすると思うんです)、もしかしたらみなさんの参考になるかもしれないと、いいことづくめではないかと思いました(ポジティブシンキング)
 とはいえ、例えば「フィンランドでオーロラが見たい」とか、「エジプトでピラミッドが見たい」とかだと、ゲイサイトとしてはあまり意味がないと思いますので、ゲイイベント、しかも台湾のパレードやバンコクのソンクランなどではなく、今まで行ったことがなくて一度は行ってみたいと思っていたイベントに絞って書いてみることにしました。(現時点でコロナ禍の収束も読めず、行ける保証もなかったり、そもそもお金も体力もなかったりするのですが、妄想はフリーということで)
 GayTravel4uというサイトで世界中のゲイイベントが紹介されてるのですが、これがなかなか面白くて、一時期ものすごく熱心にチェックしてたことがありました。まだ人々が盛んに世界を飛び回ってた頃です。おかげで世界中のゲイイベントに詳しくなり、思いを馳せ、一度は行ってみたい…と夢見るようにもなったのですが、そんな私の個人的な「行ってみたいゲイイベント」トップ10をご紹介します。個人的な、と言いつつも、いろんな人に響く(刺さる?)ようにという配慮で、バラエティ感あふれる10個をピックアップしています(「へええ」となる情報がきっとあると思います)。もし読んでみて気になるイベントがあれば、コロナ禍が収束した後の旅行の候補のリストに加えてみてくださいね。
(後藤純一)
 
 
1. フォルサム・ストリート・フェア@サンフランシスコ

 これまでに世界一華やかなパレード(シドニーのマルディグラ)もワールドプライドもゲイゲームズもゲイクルーズも体験しましたが、あと1つだけ、どうしても体験してみたいと思っているのが、サンフランシスコのフォルサム・ストリート・フェアです。
 こちらでそうし先生も熱く語っていましたが(また、Gossyさんという方が2018年のフォルサム・ストリート・フェアの模様をレポートしてくれましたが)、世界最大にして最も有名な屋外セクシー・イベントがサンフランシスコの「フォルサム・ストリート・フェア」です。レザーやラバーの愛好家、キンキーでフェティッシュなプレイの愛好家が9月末、全世界から数十万人も集まり、SMショーがあったり、そこらじゅうでカジュアルにヤッてたり、とってもオープンで開放的なお祭りです(『世界一周ホモのたび 祭』や『世界でヤろう!!おひとりホモ☆』で熊田プウ助さんもレポートしてますのでぜひご覧ください)
 サンフランシスコのコミュニティはハーヴェイ・ミルク的なLGBTQの権利擁護運動と、(エイズ禍の影響を最も深刻に受けながらも)フォルサム的なセックスの権利を同時に追求してきた素晴らしいコミュニティで、フォルサム・ストリート・フェアもただセックスを快楽として貪るのではない、PRIDEとか尊厳のようなものが感じられるイベントだと予想しています。生きている間に必ず行きたいです。
 
Folsom Street Fair
日程未定(例年だと9月の最終日曜)
サンフランシスコ(USA)



2. サンパウロ・プライド・パレード

 国内・海外合わせて、かれこれ100回以上もゲイパレードに参加(取材したり出演したりフロートを出したり運営を手伝ったりも)してきた「日本で2番目のパレードバカ」としては、一生に一度は世界最大のパレードを体験してみたいです。ブラジルのサンパウロのパレードは、300万人とも400万人とも言われる人たちが参加し、ギネスにも認定されている世界最大のパレードです。
 毎年6月(南半球では冬ですが、気候的にちょうどいいのかも)、サンパウロのパウリスタ大通りをカラフルに染めて、100人くらい乗ってるんじゃないかと思われる超巨大フロートが人ごみの中を行進します。2016年には『センス8』のキャストがフロートを出したことでも話題になりました。
 なにしろカーニバルのお国柄ですし、300万人ですし、未だかつて経験したことがないようなものすごい熱気に包まれるんだろうなと想像します。派手な格好だったり脱いでたりする人たちがそこらじゅうで踊ってたり、汗が飛び散ったり、羽飾りがきらめいたり…。
 パレードが終わると、ゲイのみなさんはブラジル最大のゲイクラブ「The Week Club」に向かうんだそうです(写真を見ると本当に大きなクラブです。パレードの日の盛り上がりは格別なんでしょうね)
 ブラジルという「Halfway around the world(地球の裏側)」にある未知の世界の、ラテンのノリの、熱いパレードを、神様お願い、一度だけ…。
 
ご参考:
https://www.asahi.com/articles/ASL641JNRL64UHBI001.html
https://www.afpbb.com/articles/-/3051076
https://4travel.jp/travelogue/11097577

Parada do Orgulho de SP
2021.6.6
サンパウロ(ブラジル)



3. ゲイゲームズ@香港
 
 2022年のゲイゲームズが香港で開催されることが決定、アジア初の快挙というニュースでお伝えしたように、2022年11月11日〜19日、アジアで初めて、香港でゲイゲームズが開催される予定です(コロナ禍の影響や政情不安など、本当に開催されるのだろうか…と心配していたのですが、1月に開催された会議では、楽観的な見通しだそうです。公式サイトには今年3月から参加登録が始まると書いてあります) 
 『バディ』にもレポートを載せましたが、私は2002年、シドニーで開催されたゲイゲームズを取材しました。スポーツ競技自体はのんびりとしたものだったのですが(「ピンクフラミンゴ」というシンクロとドラァグを組み合わせたようなプール競技は、キャンプで最高でした)、マルディグラのアフターパーティと同じ数万人収容の会場で連日連夜、大規模なクラブパーティが開催されていたり、エロティックなアート展もあったり、閉会式ではカーペンターズの「Close to you」が流れ、目の前にいたオランダのゲイカップルが抱き合いながら踊ってるのを見て、いたく感動したり。本当に素晴らしい体験でした。なのでぜひみなさんにも参加してみてほしいです(スポーツ競技には出なくても、観るだけでも楽しいです)
 台湾にはすでに10回くらい行っているにもかかわらず、香港には縁がなく、まだ行ったことがないので、これを機に行ってみたいです。無事に開催される、参加できることを祈っています。
 
GAY GAMES 11 Hong Kong 2022
2022.11.11-19
香港



4. アムステルダム・プライド

 世界で初めて同性婚を実現した国・オランダのアムステルダムのパレードは、ボートで運河を行進することで有名です。アムステルダムで毎年8月初めに開催されます。「カナルパレード」は派手に飾り付けて大勢が乗った80艘を超えるボートが運河を行進するという素敵なパレードで、人々は運河沿いの道や橋の上からフロートを応援するスタイルです。この有名なパレード以外にも、通常の歩いて行進するプライドウォークや、そのゴール地点の公園で開催されるプライドパークというフェス、ビーチパーティ、クロージングパーティなど9日間にわたって様々な関連イベントが開催されます。
 アムステルダムはほかにも、世界で最初に同性愛者の記念碑(迫害されたゲイやレズビアンを追悼するモニュメント)が設置された街であり、バーやクラブ、クルージングクラブなどのゲイシーンも発展しています。プライド期間中には、ドラァグクイーンのイベントや、レザーパーティ、ベアパーティ、SEXパーティなど多彩なイベントが連日のように開催され、観光客も大勢訪れ、お祭り騒ぎになるようです。
 できれば1週間くらいは滞在して、オランダという国の自由さと寛容さを浴びるように体験したい…これでもかというくらい開放感?解放感?を味わいたい…という気持ちです。

Pride Amsterdam
2021.7.31-8.8
アムステルダム(オランダ)




5. ワールドプライド@コペンハーゲン

 今年の8月12〜22日、コペンハーゲン(と対岸にあるスウェーデンのマルメ)で、コペンハーゲン・プライド、ユーロプライド、ユーロゲームズ(欧州のゲイゲームズ)と合同で開催されます。たぶん人口60万人のコペンハーゲンに世界中からLGBTが集まって大変な騒ぎになるのでは…(前回、2019年のニューヨークのワールドプライドは400万人来ましたからね)。コペンハーゲンでは2009年にWorld Outgames(ゲイゲームズと別に2006年から欧州系のゲイの大会ができて、10年ほど続いていましたが、2017年のマイアミのキャンセル劇で立ち消えに…)が開催されたのですが、それ以来の盛り上がりになりそうです。
 デンマークは実は1989年に世界で初めて同性パートナーシップ法を実現した(ゲイカップルの結婚式も行われた)国であり、世界で初めて性別適合手術を受けたリリー・エルベもデンマークだったりして、実に先進的な国です。
 また、デンマークといえばアンデルセンですが、アンデルセンはゲイまたはバイセクシュアルだったことが知られていて(それゆえに死後も心無い人からお墓が汚されたりしています)、ぜひ人魚姫の像を詣でて思いを馳せたりしたいです。 

COPENHAGEN 2021
2021.8.12-22
コペンハーゲン(デンマーク)



6. ゲイマルディグラ@ニューオーリンズ

 マルディグラといえばシドニー、というイメージが強いかもしれませんが、マルディグラ自体はカトリックのお祭りですし、ニューオーリンズのマルディグラはリオのカーニバルなどと並ぶ世界有数の謝肉祭です。そしてゲイのマルディグラも、実はニューオーリンズの方が先でした。
 映画「THE SONS OF TENNESSEE WILLIAMS」に描かれていますが、同性愛が違法であった1950年代、ゲイに対する抑圧やバッシングが続くなか、ニューオーリンズでゲイが殺される事件が起こり、地元のゲイたちは結束してマルディグラの「Krewe(連)」(ソーシャルクラブ)を作り、「ストレートへの当てこすり」として伝統的・貴族的な様式をパロディにしたド派手な衣装を見せつけるかたちでマルディグラに参加しはじめました。1962年には初の「ボール」(ドラァグクイーンが次々に「生涯で最大の」コスチュームで登場。観客はフォーマルなタキシードで鑑賞)を開催しましたが、場所が小学校だったためにパトカーがやってきて、中止に追い込まれ、人々は逮捕されました。ゲイコミュニティはめげずにゲイの連を育て上げ、80年代には何十ものゲイ連が活動し、彼らが開くボールのチケットを買うために地元民はゲイの美容師たちにねだったといいます。エイズ禍が多くの命を奪い去りましたが、それでもゲイマルディグラは途絶えることなく現在まで続いています。ストーンウォールに10年以上も先駆けて始まった(警察の取り締まりも受けた)ゲイマルディグラ。勇気あるクイーンたちが、ゲイムーブメントの基礎となるものを生み出したのです。そんなニューオーリンズのゲイコミュニティへのリスペクトを込めて、ストーンウォールのニューヨークの次に詣でるべきじゃないかと思っていました。
 ゲイマルディグラのイベントとしては、華麗な「ボール」のほかにも、ゲイタウン「バーボン・ストリート」で開催されるコスチュームコンテスト「バーボン・ストリート・アワード」や、マルディグラの伝統である「You Show, We Throw!」というバーのバルコニーからビーズを投げるイベント(でもそれを受け取るためには「持ち物」を見せる必要がある)、その他クラブイベントなども開催されます。もちろん街ではたくさんのフロートが何日間もカーニバルを盛り上げますし、ゲイの連もパレードに参加します。
 
Gay Mardi Gras(現在、更新が止まっています)
日程不明




7. ピンクドット@シンガポール

 g-lad xxでもたびたび紹介してきましたが(例えば「シンガポールのPINK DOTが第10回を迎え、「建国の父」リー・クワン・ユーのお孫さんがカムアウト」)、デモというものが禁止されているシンガポールでは、パレードができない代わりに、大勢でピンクの服を着て公園に集まるというスタイルのプライドイベント「ピンクドット」を編み出しました。これをもとに、パレードが難しいと言われる沖縄でピンクドット沖縄が開催されるようになり、たくさんの感動、歴史的な瞬間が生まれました。そういう意味で、シンガポールのコミュニティへのリスペクトを込めて、一度は本家のピンクドットに行かなければ、という思いがありました。パレードに比べると、華やかなフロートなどもなく、街中を歩く楽しみはないのですが、ピンクドット沖縄やソウルのピンクドットがそうだったように、きっとライブやパフォーマンスもあり、地元のコミュニティの熱さやあたたかさが感じられ、しみじみとした感動が味わえると思います。
 シンガポールはソドミー法の撤廃をめぐって何度も何度も裁判をやって、それでもだめで(1万回だめでヘトヘトになっても1万1回目は…ですよ、まさに)、国としては厳しいなぁと思いますが、ゲイシーンは結構活発で、Fridaeというゲイサイトがパワーあったり、2000年代に「nation」っていうスゴいパーティをやってました。あと、こちらのサイトの情報によると、太め系のアジア一のサウナはシンガポールにあるそうです(行かなきゃ!ですね)

Pink Dot SG
日程不明
シンガポール



8. ベアカーニバル@グラン・カナリア

 GayTravel4uで紹介されているゲイイベントの内訳を見ると、だいたいLGBTイベント(パレードやストリートフェス)、クラブイベント(サーキット系とか。DQ、GOGOが出演)、フェティッシュイベント(レザーやラバー)、ベアイベントが同じくらいの量(1/4ずつくらい)です。ベアイベントってそんなに多いの?と思われることでしょう。アメリカだけでも10〜20くらいあって、世界全体では50を超えると思います。定番なのはベアコンテストをメインにして、クラブパーティ、プールパーティ、ホテルでのディナーパーティ、ゲイサウナのイベントなどが数日間にわたって行なわれるというかたちです。ゲイリゾート(市長さんがゲイだったりする)パームスプリングスのIBCや、ダラスで開催されるTBRU、サンフランシスコのLazy Bear Weekなどが代表的なベアイベントだと思うのですが、個人的には「ベアカーニバル」というグラン・カナリアで開催されるイベントにいちばん惹かれました。公式サイトがとてもカッコよかったのと(ヨーロッパはだいたい何でもオシャレ)、開催場所が魅力的だったからです。
 世界でもトップクラスにゲイの観光客をたくさん集めているスペインは、マドリッド、バルセロナ、シッチェス、トレモリノス、イビサなどでプライド、サーキットイベント、レザーイベント、ベアイベントなどが開催されていますが、その中でもトップクラスにゲイゲイしいリゾート地となっているのが、モロッコ沖に浮かぶスペイン領カナリア諸島のグラン・カナリア島にあるマスパロマスという街です。もちろんビーチなどもあるのですが、Yumbo Centerというショッピングセンターがゲイバーやハッテン場が集まっているスゴイ施設になっているのが特色です。このマスパロマスで毎年3月頃、10日間にわたって開催される「BEAR CARNIVAL」というイベントが、「世界でいちばん楽しいベア・フェスティバル」と銘打ってるだけあって、楽しそうです。ミスター・ベア・コンテストをメインとして、レセプション、昼間の観光ツアー、プールパーティ(ナチュリスト用もあり)、クルーズ船パーティ、クラブパーティ、ゲイサウナでのセックスパーティなどが連日連夜、繰り広げられます。
 
BEAR CARNIVAL
2022.3.26-4.3
マスパロマス(スペイン領カナリア諸島)




9. ピッグ・ウィーク@フォートローダーデール
 
 世界には、僕らの想像を絶するようなセックス・イベントがあります。アメリカには、その名を明かすことも許されない極秘のBDSMイベントがあって、ちょっとここでは言えないようなスゴいプレイが行なわれているそうです(参加している方から聞きました)。それとは別に、情報がオープンにされているなかでおそらく最も濃密でエロティックなイベントは、フロリダ州フォートローダーデールで11月末〜12月初めに開催される「PIG WEEK FORT LAUDERDALE」だと思います。
 PIGとは、BEARとかOTTERのような体型を示す言葉ではなく(つまり、まるまる太った人という意味ではなく)、スケベ野郎、スケコマシ、遊び人、浮気者といった意味のスラングです。ゲイ的に翻訳すると「淫乱野郎」とかそういう意味です。「Because all men are pigs…(男はみんな淫乱だから…)」を合言葉とするPIG WEEK FORT LAUDERDALEは、1週間超にわたって連日連夜、9つのハコと2つのサウナを使って、ありとあらゆるセックス・イベントが繰り広げられます。メインイベントは覆面レザーパーティで(地元のレザーコミュニティへのチャリティになるそう)、その他、PIGコンテスト、プールパーティ、ビーチパーティ、ベアパーティ、ケツワレパーティ、おしっこパーティ、暗闇全裸パーティ、尺パ、夢の輪姦パーティ(抽選で当たったらビデオモデルに輪姦される)、巨根ミーティング、縄の縛り方講座、全裸ショッピング、サーカスとのコラボ…などなど。一体どんなイベント?って気になって仕方がないので、別にヤレなくてもいいからただその光景を覗き見してみたい…という好奇心に駆られます。
 なお、「アメリカのベネツィア」とも呼ばれる美しいリゾート都市・フォートローダーデールは、隣のウィルトンマナーズというゲイタウン(市長と市議が全員ゲイ)と連携し、LGBTQの国際会議を誘致するなど、ゲイコミュニティの結束力の強さを誇る街です。アムステルダムとかサンフランシスコもそうですが、LGBTQ先進地域はゲイセックスに対してもオープンで寛容なんですよね(日本も早くそうなるといいな、と思います)
 
PIG WEEK FORT LAUDERDALE
2021.11.26-12.5
フォートローダーデール(USA、フロリダ)




10. The GNI Gathering(naked camp)@ポコノ
 
 最後に、日本では絶対にありえない(堂々とやると公然猥褻が適用されて逮捕されてしまう)イベントです。アメリカにGNI(Gay Naturist International)という団体があり、毎年ペンシルベニア州のポコノという山にある「Pocono Eagle」というキャンプ場で600名ものゲイたちが参加するナチュリズム(裸で過ごすことの素晴らしさを学ぶ)イベントを開催しています。ナチュリズムは衣服の拘束から解放され、裸で日光浴や海水浴、森林浴、スポーツ、レクリエーションなどを楽しんだりすることで、心身の健康にプラスになるとする考え方です。ドイツやフランスなどのヌーディズム先進国では、公認のヌーディストエリアもたくさんあり、家族でこうしたイベントに参加したりもしています。ゲイのヌーディスト団体も各地にあり、トロントなどのパレードではヌーディスト団体が歩いてたりします。「猥褻」だと取り締まられるのではなく、ライフスタイルの一つとして社会に受け容れられているのです。
 8月に10日間にわたって開催されるGNIのGatheringイベントでは、湖でカヤックを楽しんだり、テニスやバレーボール、屋外でのツイスター、ボディペインティング、オイルレスリング、コーラス、ヨガ教室、Body Electric教室(セクシャルなマッサージ)、ジムトレ、プール、カラオケ、ビンゴ、クラブパーティなどをすべて「生まれたままの姿で」楽しめます。そのほか、Mr.コンテスト、Mr.レザー・コンテスト、Mr.ベアー・コンテスト、女装コンテストなども開催されます。セックスが目的ではなく、あくまでも開放感や心身の健康ということに主眼が置かれているイベントだそうです(なので、ワークショップなどの教育的なプログラムもいろいろ用意されています)
 僕は別に脱ぎたがり・見せたがりではないのですが、日本では決して味わえない開放感や癒やしを体験してみたい(人生観が変わる体験になりそう)という気持ちです。これが本当にハマったら、日本でも公認のヌーディストエリアを設けるべき!という活動を始めるかもしれません。
 今年は8月20日〜29日に「Pocono Eagle」で開催されます。
 
The GNI Gathering
2021.8.20-29
ポコノ(USA、ペンシルベニア州)
 

* * * * * *

 世界には、僕らの知らない(知っててもなかなか体験できない)ゲイイベントがたくさんあります。コロナ禍でどうしても行動範囲が狭くなりがちな今ですが、できるだけ視野を広く持って、閉塞感から脱したいですね。ゲイ的な面でも一般的な意味でもそうですが、世界を知ると、今置かれている状況がすべてではないと気づいたり、人生観が変わったり、逆に日本の素晴らしさがよくわかったり、様々な学びがあります。なので、あきらめずに海外への志向をキープし続けていただきたいと思います。

INDEX

SCHEDULE