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Netflixでゲイ映画やドラマを観よう!(3)

五輪期間中、あまりお出かけせずにおうち時間を楽しむ方などのために、Netflixで観れるゲイ映画やドラマの情報(最新版)をご紹介!

Netflixでゲイ映画やドラマを観よう!(3)

(トップ画像は『POSE』シーズン2より)

五輪期間中、テレビもつまらないし、外出もはばかられるし、おうちでYouTubeでも観てゆったり過ごそうかな…とお思いの方も多いのではないでしょうか。NetflixにはLGBTQ関係の映画やドラマがどんどん入ってきています。そこで、第3弾となるNetflix特集として、現在ご覧いただけるゲイやドラァグクイーンに関する映画、ドラマ、リアリティ番組などのラインナップをまとめてご紹介いたします(第1弾、第2弾特集をお届けした時から結構変わっていますので、アップデート版としてご覧ください)



<ドラァグクイーン/トランスジェンダー特集>


POSE(2シーズン)

 ついに! 涙、涙の『POSE』シーズン2がネトフリに入りました!
 時代は90年代になり、エイズ禍がいっそう深刻さを増すなか、マドンナの「ヴォーグ」が発表され、ボールルームに集う人々の希望となります。現実のシビアさと、家族のあたたかさ。尊厳ということ。人生の光と影が、ミラーボールのようにくるくる回る、美しくも感動的なシーズン2。この世の中に『POSE』シーズン2以上に大切なドラマってあるでしょうか。人生において大切なことがすべて凝縮されていた気がします。世界中のマイノリティ・悩める人々に、希望や生きる勇気を贈る作品です(レビューはこちら

 


ル・ポールのドラァグ・レース(13シーズン)

 言わずと知れたドラァグクイーン界のレジェンド、ル・ポール先生がMCをつとめ、次世代のスター・クイーンを育てるべく、毎週様々なチャレンジを課していく超人気番組(エミー賞「リアリティ/コンペティション部門」最多受賞によりギネス世界記録に認定)。最新のシーズン13ではレディ・ガガをお題としてコンペが行なわれたりしています。
 



クイーンの誕生(全6話)

 ドラァグアートの魅力を伝えるだけでなく、自分自身を受け入れ、自分本来の幸せを手にすることの大切さを教えてくれるブラジルの人気リアリティ番組。ドラァグ界の一員になることを夢見ながらも、恐怖や不安に直面するアーティストたちをサポートし、外見も中身も最高のドラァグクイーンになれるように手助けするゴッドマザーのアレクシアとグロリア。大きな晴れ舞台となるクライマックスに向けて、メイクアップのコツやファッション、姿勢、喋り方、身のこなし方を学ぶ挑戦者たちの人生がリアルに変化を遂げていき、選ばれし者たちが最高の姿へと大変身します。家族や友人たちの証言や感動の瞬間を交えて、心を打つエピソードをお届けします。


 

スーパー・ドラァグ(全5話)

 普段はデパートで働く3人のゲイが、夜になるとドラァグ・クイーン・スーパーヒーローに変身し、悪のドラァグクイーン、レディー・エルザと戦う姿を描く「大人向け」アニメ。レモン、サフィラ、スカーレットの3人のクイーンがあまり正義のヒーローらしくないノリで、LGBTQコミュニティのために頑張ります。まあまあブラックです!




マーシャ・P・ジョンソンの生と死

 例えば、ハーヴェイ・ミルクが同僚のダン・ホワイトの凶弾に倒れ、悲劇的な死を迎えたことはあまりにも有名です(『ミルク』という映画にもなり、主演のショーン・ペンと、脚本のダスティン・ランス・ブラックがアカデミー賞に輝きました)。しかし、ストーンウォール事件の英雄であり、ゲイ解放運動の始祖であるドラァグクイーン、マーシャ・P・ジョンソンが謎の不審死を遂げ(おそらくは殺され)、しかし、警察は(多くのトランスジェンダーと同様)動こうとせず、真相が解明されないままであるということは、ほとんど知られていないのではないでしょうか? これはマーシャの偉業と、その死の真相に迫るドキュメンタリーです。

2017年/アメリカ/105分/監督: デヴィッド・フランス/出演: ビクトリア・クルス、マーシャ・P・ジョンソン、シルヴィア・リヴェラほか
 

<映画>


ぼくたちのチーム

 アイルランドのゲイ映画(コメディドラマ映画)です。長くないですし、難しくないですし、気楽に観れます。爽やかな感動をもらえる名作です。2019年のラグビーW杯の時、この映画を観ようムーブメントが盛り上がり、100万人くらいに観てもらえたらどんなによかっただろう…と思います。五輪開催中のこの時期にもきっと、観る意味があるのではないでしょうか?(レビューはこちら

<あらすじ>
ラグビーの名門校である寄宿制男子高校に入ることになったネッドは、すぐにゲイだといじめられ、憂鬱な日々を送っていた。そんなある日、ラグビーのスター選手であるコナーが転校してくる。相部屋となったネッドとコナーは、文字通り壁を作っていたものの、やがて、音楽を通じて友情を深めていく。新任の国語教師シェリーの提案で二人はコンテストで弾き語りをすることになるが、ラグビーのコーチがそれを邪魔する。二人の友情を引き裂かれたネッドは…。

2016年/アイルランド/94分/監督:ジョン・バトラー/フィオン・オシェイ、ニコラス・ガリツィン、アンドリュー・スコット、モー・ダンフォード、マイケル・マケルハットンほか
 



詩人の恋

 韓国から届いた名作がついにネトフリに入りました。奥さんもいる、いかにも「ノンケのおっさん」感の漂う、しかし純朴でナイーブな感性を持つ詩人が、ふとしたきっかけで複雑な家庭環境にある男の子に恋をしてしまいます。なんとかしてあげたい、彼の将来のために手を差し伸べたいと願う、愛と呼ぶほかない真っ直ぐな思い…。とても切なく、心洗われる純愛作品。滂沱の涙です。(レビューはこちら

<あらすじ>
自然豊かな済州島で生まれ育った30代後半の詩人テッキは、スランプに陥っていた。そして、稼げないテッキを支える妻のガンスンが妊活を始めたことから、平凡だったテッキの人生に波が立ち始める。乏精子症と診断され、詩も浮かばずに思い悩むテッキは、ある時、港に開店したドーナツ屋で働く美青年セユンと出会う。セユンのつぶやきをきっかけに新しい詩の世界を広げることができたテッキは、セユンについてもっと知りたいと思うようになるが……。

2017年/110分/韓国/監督:キム・ヤンヒ/出演:ヤン・イクチュン、チョン・ヘジン、チョン・ガラムほか




君の心に刻んだ名前

 決してゲイだと言ってはいけないような、現在からは想像もつかないくらい同性愛に厳しかった時代の台湾で、もがき、苦しみ、叫びながらも、ひたむきに求め合った男子高校生たちの、熱く、激しい恋−−その瞬間瞬間のエモーショナルな美しさを見事に、奇跡的にスクリーンに焼き付けた作品です。とても愛しくて、切なくて、魂を揺さぶられます。これは台湾の『ブロークバック・マウンテン』であり『ゴッズ・オウン・カントリー』です。(レビューはこちら

<あらすじ>
1987年、40年間にわたる戒厳令が解除された直後の台湾。台中のカトリック系男子校に通う阿漢(アハン)と柏德(バーディ)は、校内のブラスバンドで出会い、親友となる。二人の友情はいつしか愛情に変わっていくが、周囲が決してそれを許さないことは痛いほどわかっている。そんなとき、高校が女子学生を受け入れることとなり、柏德が新入生の女子・呉若非(バンバン)とつきあいはじめ、二人の関係は崩れていってしまう…。

2020年/台湾/113分/監督:リウ・クァンフイ(柳廣輝)/出演:エドワード・チェン(陳昊森)、ツェン・ジンホア(曾敬驊)、レオン・ダイ(戴立忍)、ワン・シーシェン(王識賢)ほか  




ザ・プロム

 オリジナルのブロードウェイ版の感動はそのままに、さらにハリウッドの豪華すぎるキャストが夢の競演を果たし、ゲイテイストな演出で楽しませてくれる、何度となく感涙し、最高のカタルシスが得られるLGBTQ史上最高のミュージカル映画です。『glee/グリー』をギュッと濃縮して2時間のミュージカル映画にしたような、すべてのLGBTQに贈るラブレターのような作品です。メリル・ストリープが「やりちぎってる」感も堪能してください!(レビューはこちら

<あらすじ>
インディアナ州の小さな町の高校に通うレズビアンのエマは、学年の最後に開かれるダンスパーティ「プロム」に彼女同伴で参加したいと申し入れるが、PTAがこれを拒否、プロム自体を中止にしてしまう。このニュースを知った落ち目のブロードウェイ俳優達(ゲイ2人と女性2人)は、かわいそうなエマを救おう、ついでに自分たちも注目されたいと、インディアナ州の高校に乗り込むのだが…。

2020年/131分/アメリカ/監督:ライアン・マーフィ/出演:メリル・ストリープ、ニコール・キッドマン、ジェームズ・コーデン、アンドリュー・ラネルズ、ジョー・エレン・ペルマン、アリアナ・デボーズ、キーガン=マイケル・キー、ケリー・ワシントンほか




ボーイズ・イン・ザ・バンド

 『ボーイズ・イン・ザ・バンド』は日本では『真夜中のパーティー』の名前で知られていますが、ゲイの権利などというものがほとんど認められていなかった1968年に初演され、1970年に映画化された、ブロードウェイ/ハリウッド映画史で初めてゲイを正面から描いた記念碑的作品です。50年の時を経て、ジム・パーソンズ、マット・ボマー、ザカリー・クイントといったゲイの俳優たちだけでリバイバル上演され、トニー賞の最優秀リバイバル演劇作品賞を受賞しました。これが『glee』のライアン・マーフィのプロデュースで映画化されました。ストーンウォール前夜のゲイたちへのオマージュが感じられ、9人のゲイの俳優たちに心からの拍手を贈りたくなる作品でした。舞台裏を描いた『制作・出演陣が語るボーイズ・イン・ザ・バンド』もぜひご覧ください。(レビューはこちら

<あらすじ>
真夏のニューヨーク。アッパー・イースト・サイドにあるマイケルのアパートでは、ゲイ仲間のハロルドの誕生日を祝う準備が進められていた。やがて仲間たちも集まり、ゲイゲイしいパーティが始まるが、そこに、マイケルの大学時代の友人であるストレートのアランが現れ、場の空気が一変してしまう。マイケルは強引に「ゲーム」を始める。それは、心から愛している、あるいはかつて心から愛していた相手に電話をかけ、「I LOVE YOU」と告げると言うものだった。この残酷なゲームは、否応なしにそれぞれの過去や本音を明らかにしていくが…。

2020年/122分/アメリカ/監督:ライアン・マーフィ/出演:ジム・パーソンズ、ザカリー・クイント、マット・ボマー、アンドリュー・ラネルズほか




サーカス・オブ・ブックス 

 事実は小説より奇なりとはこのこと…。LAで40年近くもゲイポルノショップを経営したノンケ夫婦。二人がなぜそんなお店を始めたのか、お客さんはどう思っていたのか、子どもたちはどう思っていたのか、といったお話を、夫婦の実の娘さんがインタビューし、ドキュメンタリー映画に仕上げた真実のドキュメンタリー映画です。驚きの連続です。そして泣けます。(レビューはこちら

<あらすじ>
LAのゲイタウンで37年もの長きにわたってゲイピープルにポルノ雑誌やビデオ、コックリングなどのアダルトグッズを提供し続け、暗黙のハッテンスペースも併設されていたというショップ「サーカス・オブ・ブックス」。LAに住んでいるゲイなら誰もが知っているというポルノショップを経営していたのは、なんとノンケの夫婦だった…。

2019年/アメリカ/監督:レイチェル・メイソン/出演:ジェフ・ストライカー、ラリー・フリント、アラスカほか




先に愛した人

 2018年11月上旬に台湾で公開されて興収1位を記録し、「台北電影節(台北映画祭)」で主演男優賞など5部門を、中華圏のアカデミー賞と言われる「金馬奨(ゴールデンホース・アワード)」で主演女優賞など3部門を受賞、2019年の米アカデミー賞国際長編映画賞に台湾代表作として出品もされた映画『先に愛した人』。笑いながら楽しく観れるポップなテイストでありながら、なぜ「結婚の平等」が必要なのかということが実感できるような台湾の傑作映画です。(レビューはこちら

<あらすじ>
ガンでこの世を去った父親・宋正遠には男性の恋人がいた。保険金の受取人がその男・高裕傑になっていたことを知ったヒステリー気味の妻・劉三蓮は、息子の宋呈希を連れて裕傑の家に押しかけ、怒りを爆発させる。裕傑は自分こそが正遠の夫だと言い張る。思春期で反抗期な呈希は、母のヒステリーに疲れ、なぜ父がこのチンピラみたいな男とつきあっていたのかとモヤモヤをつのらせ、裕傑の家に居座り、真実を突き止めようとするが…。

2018年製作/99分/台湾/監督:徐誉庭(シュー・ユーティン)、許智彦(シュー・ツーイェン)/出演:邱澤(ロイ・チウ)、謝盈萱(シェ・インシュエン)、陳如山(スパーク・チェン)、黄聖球(ジョセフ・ホアン)ほか




サタデーナイト・チャーチ

 アメリカにおいて黒人でクィアであるということがどのようなことなのかということを、実にリアルにドラマチックに描いたミュージカル映画です。彼らにとってボールルーム(ヴォーグなどの技を競うイベント)がどんな意味を持っているのか、についての映画でもあります。いちばんの見所は、『POSE』に出演する前のMJ・ロドリゲスとインディア・ムーアの姿を観ることができる!ということかもしれません。(レビューはこちら

<あらすじ>
学校でいじめられ、セクシュアリティのことで悩み、揺らいでいる、多感な高校生・ユリシーズは、父が亡くなり、母と弟と、手を取りあいながら生きていくことを誓う。しかし、外で仕事をすることになった母の代わりに家事や弟の面倒を見るため、家に通ってくることになった厳格な叔母のローズに、母親のヒールを履いてみているところを咎められ、家を飛び出してしまう…。
 
2017年/アメリカ/監督:デイモン・カーダシス/出演:ルカ・カイン、マーゴット・ビンガム、マークイス・ロドリゲス、MJ・ロドリゲス、インドゥヤ・ムーア、アレクシア・ガルシアほか




ホールディング・ザ・マン 君を胸に抱いて

 オーストラリアのゲイカップルの実話に基づいた映画なのですが、なぜこれが一般上映されなかった?と不思議になるくらい素晴らしい、泣ける名作でした。あのサム・スミスも「観るべきだよ!」と言っています。(レビューはこちら

<あらすじ>
1975年、メルボルンにあるカトリックの男子高校。演劇部のティムは、ラグビーボールを持って校庭を走っているジョンにひとめぼれしてしまう。ラグビーの試合でケガをしてしまったジョンを見舞い、荷物を持ってあげたり、親切にするティム。授業中に隣の席に移動して「君はきっとラグビーの最優秀選手になるよ」と筆箱に書いたり。そして、夜の電話でティムはついに、ジョンに告白するのだが…。

2015年/オーストラリア/監督:ニール・アームフィールド/出演:ライアン・コアー、クレイグ・ストット、サラ・スヌーク、ガイ・ピアース、ケリー・フォックス、アンソニー・ラパリアほか
 



ムーンライト

 月明かりの下で青く光る愛のかけらは、本当に儚く、一瞬の夢のような出来事で…美しくも切ない男どうしの純粋な恋の物語であり、同時に、静かな怒りを感じさせる名作『ムーンライト』。クィア映画として初めてアカデミー作品賞を受賞した、歴史的、記念碑的な作品です。(レビューはこちら

<あらすじ>
マイアミの貧困地域で暮らす内気な少年シャロンは、学校ではいじめられ、家庭では麻薬常習者の母親からネグレクトされていた。そんなシャロンに優しく接してくれるのは、近所に住む麻薬ディーラーのフアン夫妻と、唯一の友達であるケヴィンだけだった。高校生になったシャロンは、ケヴィンに対して友情以上の思いを抱くようになるが……

2016年/アメリカ/監督:バリー・ジェンキンス/製作総指揮:ブラッド・ピット/出演:トレヴァンテ・ローズ、アシュトン・サンダース、アレックス・R・ヒバート、マハーシャラ・アリ、ナオミ・ハリス、アンドレ・ホランド、ジャネール・モネイ、ジャハール・ジェロームほか




イミテーション・ゲーム

 「コンピュータの父」であり第二次大戦の英雄であったアラン・チューリングの天才と、ゲイを許さなかった時代ゆえの悲劇を描ききった感動的な映画です。ベネディクト・カンバーバッチが主演し、アカデミー賞脚色賞を受賞したほか多数の映画賞で賞賛を集めた作品です。(レビューはこちら

<あらすじ>
1952年、ケンブリッジ大学教授であるアラン・チューリングの家に泥棒が侵入。当の教授はさっさと警察を追い返しますが、不審に思った刑事が教授を追及すると、その口から予想だにしない真実が告げられる…。

2014年/アメリカ、イギリス/監督:モルテン・ティルドゥム/出演:ベネディクト・カンバーバッチ、キーラ・ナイトレイ、マシュー・グード、マーク・ストロング、チャールズ・ダンス、アレン・リーチ、マシュー・ビアード、ロリー・キニアほか



 

<ドラマ>


モダン・ファミリー(11シーズン)

 エミー賞常連の人気ドラマ『モダン・ファミリー』がついにNetflixに登場! 3人の子を持つクレアとフィルのダンフィー家、そのクレアの父ジェイとコロンビア移民の美人妻グロリア、連れ子のマニーのプリチェット家、ジェイの息子でクレアの弟であるミッチェルとキャメロンのゲイカップル、タッカー=プリチェット家の3家族のドタバタを描いています。どの登場人物もキャラが立っていて、それでいて現代のアメリカの家族が抱える問題をリアルに描いたりもしています。ミッチェルとキャメロンはリリーというベトナムの女の子を養子に迎えたり、シリーズ途中で結婚式も挙げたり(それでも爆笑のシーンの連続です)。アメリカでの同性婚の支持率が上がったのもこのゲイカップルのおかげでもあるんじゃないかと思えます。深く考えずに観て楽しめる傑作コメディですので、ぜひ、お気軽に! シーズン11も追加されています!

<あらすじ>
両親と子ども3人の典型的なアメリカ人一家、ラテン系の子連れ美女と裕福じいちゃんの年の差夫婦、養子を迎えたゲイのカップルという、3つの家族が繰り広げるドタバタコメディ! そしてこの3家族の関係は、なんと…全員親戚!? 超個性的なアメリカン・ファミリーのおかしな日常をテンポよく描いた話題作。




シッツ・クリーク(6シーズン)

 2020年4月、感動のうちにファイナルを迎え、GLAADメディア賞コメディドラマ賞を受賞し、エミー賞でも作品賞と俳優賞4部門(家族全員)にノミネートされるなど、LGBTコミュニティからも一般視聴者からも愛され、高く評価されてきたカナダ初のシットコム(コメディドラマ)です。初めは落ちぶれたローズ家の4人が田舎町「シッツ・クリーク」で右往左往する姿をゆるい感じで描いていくのですが、あからさまにゲイである息子のデヴィッドが次第に町にとけこみ、成長し、シーズン3でまさかの彼氏が…というあたりから、ゲイドラマとして輝きを増すようになります。シーズン6まであるのですが、1話20分と短いので、サクサク観ていけると思います。(レビューはこちら
  
<あらすじ>
税金を払い忘れたせいで、セレブから一文無しになってしまったローズ家。唯一残ったのは、息子の誕生日プレゼントにとジョークで購入した田舎町「シッツ・クリーク」だけ(ちなみに「シッツ・クリーク」は「肥溜め」みたいな意味だそう)。没落したローズ家は、ニューヨークからこの田舎町に「都落ち」して来て、ボロボロのモーテルで、一からのスタートを余儀なくされる…。
 



ハリウッド(全7話)

 
『glee/グリー』『POSE』など数々の名作ドラマを世に送り出してきたオープンリー・ゲイのライアン・マーフィが製作したNetflix2作目のミニドラマシリーズです。「夢の国」ハリウッドの黄金時代をゲイや女性や有色人種の視点から捉え返し、今まで語られなかった真実を生き生きと描いた作品。ロック・ハドソンのような実在の映画関係者たちがたくさん登場します。セクシーでエキサイティングなドラマです。(レビューはこちら

<あらすじ>
俳優志望だけど芽が出ない、もうすぐ子どもが生まれるというのに電気代すら払えないジャックは、バーで呑んだくれているところを紳士に誘われ、給油所で働きはじめる。マッチョな美男揃いの給油所の裏の商売は、セレブ御用達のエスコート(セックスを売る)サービスだった。生活のためにと割り切り、老女(実はハリウッドの映画会社の社長の妻)の相手をするが、コール・ポーター(ミュージカルや映画音楽の多数のスタンダードを手がけた音楽家)は受け付けなかった。男性の相手ができないなら代わりのボーイを連れて来いと脅されたジャックは、ハッテン映画館に潜入し、脚本家志望のゲイの男の子、アーチーを発掘。アーチーが意気揚々と手がけた最初の男性客は、ロイ・フィッツジェラルドと名乗った。彼こそが、のちにアメリカを代表するスター俳優となるロック・ハドソンだったのだ…。




AJ&クイーン(全10話)

 全米を旅するドラァグクイーンのルビー・レッドと、そのオンボロキャンピングカーに忍び込んだ生意気な10歳のAJ。凸凹コンビの2人旅が、いま幕を開ける…… ルポールとSATCの監督がタッグを組んで世に贈る、2020年版『プリシラ』とも言うべきドラァグクイーン・ヒューマンドラマです。(レビューはこちら

<あらすじ>
ショークラブの花形であるルビー・レッドは、ギャラをケチる劇場主に「私はクイーンズに自分のクラブを作る」「アンタはろくでなしだ」とタンカを切ってやめたが、意気揚々と開業予定のハコに行ってみると、愛するダンナに裏切られ、お金を全部持って行かれたことがわかり…。ルームメイトの盲目のドラァグクイーン・ルイスは、心からルビーを慰さめてくれたのだが、泣き面に蜂で、ルビーの最後の出演料をホームレスのクソガキに持って行かれる。ルビーは激怒してクソガキをとっちめるが、まんまと逃げられる。一文無しになったルビーは、起死回生を図り、テキサスで行われるクイーンのコンテストに出場すべく、バスでNYを後にするのだが、そこにはAJが…。




セックス・エデュケーション(2シーズン)

 世界的に話題沸騰、驚異的な視聴数と評価を獲得しているドラマ。学園生活の悩みをセックスにフォーカスした、ミュージカルじゃない版の『glee/グリー』とでもいうべき青春コメディです。(レビューはこちら




センス8(2シーズン)

 ウォシャウスキー姉妹によるNETFLIXオリジナルドラマ。キホン『マトリックス』のようなSF大作でありながら、随所にゲイやレズビアン、トランスジェンダーが登場し、そのリアルな苦悩や歓びが描かれ、セクシーなシーンも満載な、どんどん次が観たくなる作品です。(レビューはこちら

 


Glee/グリー(6シーズン)

 すでにご覧になった方も多いかと思いますが、歌とダンスのシーンだけでなく、ストーリーも素晴らしく、ゲイが喜ぶ要素が「これでもか!」と詰め込まれたゲイ必見(感涙)な金字塔的名作ドラマ。ガガやケイティ、みんな大好きな楽曲がふんだんに使われているのも魅力。ゲイ役のクリス・コルファーがカミングアウトし、コーリー・モンテースが途中で亡くなり…実にいろんな出来事がありました。思い入れが強い方も多いことでしょう。もし未見の方は、ぜひご覧ください。(レビューはこちら




<リアリティ番組>


クィア・アイ IN JAPAN!

 料理やファッション、美容など各分野のプロフェッショナルである「ファブ5」が悩みを抱えて自信を失くした人たちにセルフケアの大切さを伝えるリアリティ番組『クィア・アイ』が、日本でロケを行ったスピンオフ企画です。(レビューはこちら

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