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特集:2025年11月の映画・ドラマ
2025年11月に上映・放送・配信されるLGBTQ関連の映画やドラマの情報をお伝えします。いよいよ今年度の最重要作品『ブルーボーイ事件』の上映が始まるほか、さまざまな映画祭や特別上映企画なども開催されます

(『ブルーボーイ事件』より)
この11月は、いろんな映画祭や上映企画が目白押しです。特に11月14日〜16日の週末は、今年の最重要作品『ブルーボーイ事件』の上映が始まるとともに、さまざまな上映企画が集中しています。
週末は劇場やギャラリー・美術館とともに映画館にも足を運んでみましょう。
新たに情報がわかり次第、追加・更新していきます。
ちなみに11月1日は「ファーストデー」。多くの映画館で1100円〜1200円で映画を観ることができます(特別上映等を除く)。『恋人たち』なども上映中です。
(最終更新日:2025年11月19日)
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今月のトピック
はるな愛さんが「本当の自分」のあり方を探し求め、その尊厳を掴みとるまでの勇気と再生、人生を変えた医師との出会いを実話を基に描いたNetflix映画『This is I』の製作が決定、2026年2月に配信されます。「聖子ちゃんのようなアイドルになりたい、という夢を持った少年・大西賢示が「はるな愛」としてエアあややのモノマネで一世を風靡するまでに経験した苦悩と、その長い道のりに寄り添った医師・和田耕治との信頼と絆を映し出す」作品になるそう。オーディションで主演(はるな愛さんを演じる役)に抜擢されたのは、無名の新人・望月春希さん(18歳)。和田医師役を斎藤工さんが演じます。企画は鈴木おさむさん。監督は『Winny』などで知られる松本優作さんです。
こちらのニュースでもお伝えしましたが、13年の時を経てアジアンクィア映画祭が復活、来年2月に渋谷で開催されます。アジアのクィア映画を発掘し、後に日本でも劇場公開された『後悔なんてしない』や『GF*BF』など数々の話題作を日本初上映してきた映画祭で、アジアらしく熱くエモーショナルな作品を観て泣いたり笑ったりできる素敵な時間を過ごせます。現在クラファン実施中ですので、ぜひご協力をお願いいたします。 
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~11月5日
東京国際映画祭
今年も東京国際映画祭で何本かのLGBTQ関連作品が上映されます。すでにレッドカーペットでキャストのみなさんと監督さんが登場した様子も伝わってきていますが、いちばんのトピックは『ブルーボーイ事件』のプレミア上映ではないでしょうか。ビル・コンドン監督、ジェニファー・ロペス出演の『蜘蛛女のキス』のプレミア上映も要注目です。東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場では無料の屋外上映会も実施され、『教皇選挙』も上映されます。
◎ブルーボーイ事件
11月4日(火)19:50- 丸の内ピカデリー2、11月5日(水)11:00- ヒューマントラストシネマ有楽町 シアター1
2025年/日本/106分/監督:飯塚花笑/出演:中川未悠、前原滉、中村中、イズミ・セクシー、真田怜臣、六川裕史、泰平、渋川清彦、井上肇、安藤聖、岩谷健司、梅沢昌代、錦戸亮ほか
◎蜘蛛女のキス
10月27日(月)14:30- TOHOシネマズ シャンテ スクリーン1、11月3日(月)20:25- TOHOシネマズ 日比谷 スクリーン12
2025年/アメリカ/129分/監督:ビル・コンドン/ディエゴ・ルナ、トナティウ、ジェニファー・ロペスほか
◎教皇選挙
11月2日(日)18:50- 東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場
~11月10日
SSFF&ASIA 2025 秋の国際短編映画祭
「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2025 秋の国際短編映画祭」で「レインボーストーリー」と題して数本のクィア映画が上映されます。同映画祭は10月22日(水)〜26日(日)に3つの会場でリアル上映されたのち、11月10日(月)までオンライン配信も実施されます。以下は、オンラインでご覧いただけるクィア作品です。
◎A Bird Called Memory メモリーという名の鳥
今年のレインボー・リール東京で『記憶の鳥』というタイトルで上映された作品です。特に3人のトランス女性がグリーン(内側は赤)のワンピースで踊るシーン、そしてラストシーンが印象的な、芸術的で素晴らしい作品です。
<あらすじ>
メモリーと呼ばれる鳥は家への帰り方がわからない。トランスジェンダー女性のルアはメモリーを探すが、街は時に敵意を向けてくる。
2023年/ブラジル、英国/15分/監督:Leonardo Martinelli/出演:Ayla Gabriela, Henrique Bulh?esほか
オンライン配信あり
◎Zari サリーショップで
<あらすじ>
アメリカ人のニールは、インドで行われる姉の結婚式の準備を進めていた。そのさなか、サリーショップの無口な店員、秘密めいたゼイブと意外な関係が発展していく。
2024年/インド、米国/19分/監督:Shruti Parekh/出演:Aesha Soni, Kamal Batra, Richa Kalra, Kundan Kumar, Padma Damodaranほか
オンライン配信限定
◎Holy Curse 聖なる呪縛
<あらすじ>
インドを訪れた11歳のラダは、自分の性自認に思い悩む。その葛藤の元凶とされる先祖の呪いを解こうと、家族はラダに伝統的儀式を強制する。
2024年/インド、米国/16分/監督:Snigdha Kapoor/出演:Mrunal Kashid, Anup Soni, Adithi Kalkunte, Shardul, Bharadwaj, Prayrak Mehtaほか
オンライン配信あり
上映中
恋人たち
第89回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベスト・テン第1位や第70回毎日映画コンクール 日本映画大賞、第39回日本アカデミー賞新人俳優賞(篠原篤)など、数々の映画賞を総なめにしたことは記憶に新しく、いまなお心に残る作品として多くのファンを魅了する、橋口亮輔監督の映画『恋人たち』が、公開10周年を記念してテアトル新宿にてリバイバル上映されます。世の中の不条理に直面する人々の感情を丁寧に掬い上げ、再生していく姿をも描いたリアルな群像劇。ゲイに限らず、世間の理不尽さに泣いたことのあるすべての人にとっての福音であり、号泣必至の名作です(レビューはこちら)
11月2日(日)18:10の回では、上映後に橋口亮輔監督と篠原篤さんが登壇するトークイベントも開催されます。
恋人たち
2015年/日本/監督・脚本・原作:橋口亮輔/出演:篠原篤、成嶋瞳子、池田良、安藤玉恵、黒田大輔、山中崇、内田慈、山中聡、リリー・フランキー、木野花、光石研ほか
テアトル新宿にて10月31日よりリバイバル上映
上映中
あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。
韓国の大邱(テグ)という街を舞台に、二人の男子高校生が友情を育み、そして主人公は彼に恋をするのですが、ある事件が起こったせいで、二人は離れ離れに…彼にきちんと思いを伝えられなかったことの後悔を抱えたまま大人になった主人公が、「あの時、こうしていれば」という別の選択をした場合の3つの人生を生きる姿を描いたパラレルワールド映画です。第11回ソウル国際プライド映画祭オープニング作品として上映され、話題を呼びました。
<あらすじ>
1995年、テグ。不仲な両親や学校でのイジメにストレスをつのらせていた少年ドンジュンは、知的で大人びてカリスマ性もある男友だち・カンヒャンに恋をする。しかし穏やかな日々は思いがけない事件で終わりを迎え、カンヒャンはテグを去ってしまう。それから25年後。カンヒャンに思いを伝えられなかった後悔を抱えたまま大人になったドンジュンは、「もしあの時、別の選択をしていたら?」と考える。テグで高校教師になる人生、ソウルで大学教授になる人生、プサンで父親になる人生。3つの異なる2020年秋を生きるドンジュンは、足りない何かを探し続け、やがて本当の自分を見いだしていくのだった…。
あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。
原題または英題:So Long, See You Tomorrow
2023年/韓国/144分/G/配給:日活、KDDI/監督:ペク・スンビン/出演:シム・ヒソプ、ホン・サビン、シン・ジュヒョプ、ソン・チャンウィほか
2025年10月31日よりシネ・リーブル池袋ほか全国順次公開
上映中
(LOVE SONG)
日本・タイ合作映画『(LOVE SONG)』は、タイBLドラマの最高傑作とも称され、世界的な人気を誇る『2gether』のチャンプ・ウィーラチット・トンジラー監督が東京とバンコクを舞台に描いたラブストーリー作品です。
<あらすじ>
バンコク勤務を命じられた真面目な研究員・ソウタは、現地での初日、大学時代に突然姿を消した初恋の人・カイと奇跡的な再会を果たす。カイはバンコクでカメラマンをしながら音楽活動を続けていた。喧騒と静寂が入り混じり、東京とは違う時間が流れるバンコクの街で、ソウタとカイの距離は次第に縮まっていく。ソウタはカイへの変わらぬ思いを再認識しながらも、本当の気持ちを胸の奥に押し込めてしまう。一方、カイは大学時代に作った未完成の曲に、いまだ手をつけられずにいた。
(LOVE SONG)
2025年/日本・タイ合作/119分/G/監督:チャンプ・ウィーラチット・トンジラー/出演:森崎ウィン、向井康二、ミーン・ピーラウィット・アッタチットサターポーン、藤原大祐、齊藤京子、筒井真理子、及川光博ほか
11月3日上映 東京
夏の日のカメラ
子ども国際映画祭「第32回キネコ国際映画祭」で上映されるクィア映画です。「10代の同性愛をテーマに“愛すること”を繊細に描く」作品だそうです。
<あらすじ>
写真家の父親が亡くなり、大好きな写真を辞めてしまった少女。ある日、サッカーチームのスター選手である同性の同級生に恋心を抱き、思わず彼女の姿を写真に収める。カメラに残っていた父の写真も一緒に現像すると、父の秘密も知ることになり…。
夏の日のカメラ
2025年/韓国/83分/監督:ソン・ディヴァイン
11月3日 福井
福井LGBTQ映画祭2025
今年で第5回の節目を迎える「福井LGBTQ映画祭2025」。LGBTQについて発信を続けるYouTuberのかずえちゃんが地元の方々に向けて2021年から開催してきた映画祭です。 LGBTQをテーマにした映画作品を通じて多様な性への理解を深め、誰もが自分らしく暮らせる社会の実現を目指します。今年は名作『チョコレートドーナツ』と、昨年11月に95歳で亡くなった長谷さんを追ったドキュメンタリー映画『94歳のゲイ』を上映します。上映後にはトークイベントもあります。
福井LGBTQ映画祭2025
日時:2025年11月3日( 文化の日)
午前の部 10:00-12:30 ( 9:30開場)
午後の部 14:00-16:30 (13:30開場)
会場:テアトルサンク スクリーン4(福井市中央1-17−1テアトルサンクアップルビル)
チケット:前売¥1,000、当日¥1,200 

11月5日から配信開始
「世界の・周りの・私のジェンダー」を見つめるショートフィルム特集
国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」が厳選したショートフィルムを毎週水曜日に配信しているオンラインシアター「ブリリア ショートショートシアター オンライン(BSSTO)」。簡単な会員登録をいただければ、常時12作品ほどを無料でご視聴いただけるという素敵なサービスです。そのBSSTOが、11月20日の国際トランスジェンダー追悼の日と13〜19日のトランスジェンダー認知週間に合わせ、『片袖の魚』を含む5本のショートフィルムを特集配信します。
「世界の・周りの・私のジェンダー」を見つめるショートフィルム特集配信
https://sst-online.jp/magazine/18192/
11月5日配信開始
クレイリーレイクの終わらない夏
夏が終わり、観光シーズンもひと段落。湖畔の「ホットドッグスタンド兼 ボートレンタル店」で働くレーンは、雨を避けながらハイになって、何も起こらない一日をやり過ごそうとしていた。しかし、ちょっと気になるボートの借り手・カーラの登場で、レーンの退屈な一日は思いがけない方向へと転がり始める――。
『クレイリーレイクの終わらない夏』 (Crarylake Boats and Floats)
監督:Spencer Thielmann & Emily Berge/アメリカ/2022/9:40
11月12日配信開始
僕の言いたいこと
ゲイであることを隠しているインドネシア人俳優フィルマンは、映画のインタビュー中、“ストレト”のイメージを崩すまいと必死だ。しかし、トランスジェンダーの友人ケニーが、共演者ジョニによるハラスメントを訴え た件について聞かれると、彼の心は葛藤する。キャリアのために沈黙を貫くべきか、それとも、自分の秘密がバレてしまうリスクを冒してでもクィアの仲間を守るべきか。彼は決断を迫られる。
『僕の言いたいこと』(In the Words of Firman)
監督:Kurnia Alexander/インドネシア/ドラマ/2024/18:20
11月13日配信開始
片袖の魚
トランスジェンダー女性の新谷ひかり(イシヅカユウ)は、ときに周囲の人々とのあいだに言いようのな い壁を感じながらも、友人で同じくトランス女性の千秋(広畑りか)をはじめ上司である中山(原日出子)や同僚の辻(猪狩ともか)ら理解者に恵まれ、会社員として働きながら東京で一人暮らしをしている。ある日、出張で故郷の街へと出向くことが決まる。ふとよぎる過去の記憶。ひかりは、高校時代に同級生だった久田敬(黒住尚生)に、いまの自分の姿を見てほしいと考え、勇気をふり絞って連絡をするのだが――。
『片袖の魚』(The Fish with One Sleeve)
監督:東海林毅/日本/ドラマ/2021/34:00
11月19日配信開始
ジュリアンと風
寄宿学校の寮で同室となった二人の少年。 ある夜、ジュリアンは眠ったまま庭へと歩き出す。風に導かれるような その不思議な出来事をきっかけに、二人は言葉にできない時間を共有していく。
『ジュリアンと風』(Julian and the Wind)
監督:Connor Jessup/カナダ/ドラマ/2025/15:00
11月26日配信開始
ハッピーバースゲイ
ローニットは息子のナダブがゲイであることをカミングアウトしてから1年が経ったことを祝うため、仰々しいサプライズ・パーティーを開く。しかし、ナダブは母と同じ様に祝うことができずにいる。「Happy BirthGay」は、息子ではなく母親が抱く秘密を描いた悲喜劇である。
『ハッピーバースゲイ』(Happy Birthgay)
監督:Niv Manzur/イスラエル/コメディ/2022/16:09
11月8日公開
じぶん、まる! いっぽのはなし
セクシュアルマイノリティとされている子どもたちと、すべての子どもたちに「じぶん、まる!」を届ける活動を続ける田中一歩さんを追ったドキュメンタリー映画です。
<解説>
幼い頃から自身のセクシュアリティに悩んできた田中一歩さんは、学校や民間団体などで4歳児以上を対象に、子どもたちと性の多様性から自分を考える出前講座「『じぶんをいきるためのるーる。』を子どもたちに届けよう!」を実施してきた。絵本やイラストを使う同講座は7年間で約1000回を超え、その輪はますます広がりを見せている。そんな一歩さんの活動と生き方に共鳴した映画作家・崟利子が、1台のカメラを通して一歩さんの言葉と表情を映し出していく。
じぶん、まる! いっぽのはなし
2023年製作/60分/日本/監督:崟利子/出演:田中一歩
11月14日公開
ブルーボーイ事件
1960年代、街の浄化を目的に、検察が性別適合手術を行なってきた医師を逮捕・起訴するという事件が起こりました。実際に医師から手術を受けたトランス女性(“ブルーボーイ”)たちは、勇気を振り絞り、自らの尊厳と誇りをかけて法廷に立ち、証言します…彼女たちのそれぞれの葛藤や思い、生き様に胸を打たれること必至の、心ふるえる感動作です。ゲイシーンでおなじみのイズミ・セクシーさんや中村中さんら当事者のキャストの活躍も素晴らしいです。日本映画界に堂々と正面から、こんなにも深く性の多様性の真髄を描き、クィアを抑圧するものの正体を暴く作品が、この今の時代に現れたことの意義は計り知れません。『ブルーボーイ事件』は今年最も注目を集めるクィア映画となるでしょうし、間違いなく、長きにわたって名作と称えられる映画になるでしょう。ぜひこの「事件」を、映画館で目撃してください。(レビューはこちら)
<あらすじ>
1965年、オリンピック景気に沸く東京で街の浄化を目指す警察は、街娼たちを厳しく取り締まっていたが、ブルーボーイと呼ばれるトランス女性のセックスワーカーの存在が警察の頭を悩ませていた。彼女たちは戸籍上男性のままであり、現行の売春防止法では摘発対象にならないからだ。そこで検察が目をつけたのが性別適合手術だった。生殖を不能にする手術は優生保護法(※現在は母体保護法)に違反するとこじつけ、ブルーボーイたちに手術を施していた医師の赤城を見せしめで逮捕し、裁判にかけたのだ。
同じ頃、東京の喫茶店で働くサチは、恋人の若村からプロポーズを受け、幸せをかみしめていた。そんなある日、弁護士の狩野がサチのもとを訪れる。サチは赤城医師の執刀で性別適合手術を受けており、最後の仕上げの施術を目前に控えていた。赤城の弁護を引き受けた狩野は、証人としてサチに出廷してほしいと依頼する。恋人にも迷惑がかかり、今の幸せが壊れてしまう…と証言を拒んだサチは、残りの手術を引き受けてくれる新たな医師を探すうち、かつて働いていたゲイバーでの同僚・アー子と再会する。自身がママとなるバー「アダム」を開くために奔走するアー子は、すでに裁判での証言を決めていた。一方、ブルーボーイたちの元締めとして働くメイも証人を引き受けるが、彼女はこんな裁判は茶番だとバカにする…。
ブルーボーイ事件
2025年/日本/106分/配給・宣伝:日活、KDDI/脚本:三浦毎生、加藤結子、飯塚花笑/監督:飯塚花笑/出演:中川未悠、前原滉、中村中、イズミ・セクシー、真田怜臣、六川裕史、泰平、渋川清彦、井上肇、安藤聖、岩谷健司、梅沢昌代、錦戸亮ほか
11月14日(金)より全国ロードショー公開
11月14日〜16日 東京
IMAIZUMI Koichi as a Pornographer 今泉浩一還暦祝+ピンク映画デビュー35周年記念
『初戀』が第58回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に選出されたのち、『家族コンプリート』『すべすべの秘法』『伯林漂流(Berlin Drifters)』といった作品を発表してきたゲイの映画監督/俳優の今泉浩一さんが、めでたく還暦を迎えるとともにピンク映画デビューから35周年を迎えるにあたり、全監督作・出演作を一挙上映する上映会を開催([R-15+]または[R-18+]の作品ですので、高校生の方などはご注意ください)。先日のニュースでもお伝えした大木裕之さんの追悼企画上映も行なわれることになりました。
IMAIZUMI Koichi as a Pornographer 今泉浩一還暦祝+ピンク映画デビュー35周年記念
日程:11月14日(金)〜16日(日)
会場:ザムザ阿佐谷(杉並区阿佐ヶ谷北2-12-21 B1F)
※各回入替制です。続けてご覧になる方も上映終了後は一旦ご退場をお願いします。
※チケットは当日券現金払いのみで、予約は承れません。全席自由席です。
※障害者手帳をご提示の方は1,000円でご入場いただけます。付添割引はありません。
<上映作品、スケジュール、料金>
◼︎11月14日(金)
14:00-15:02 【追加プログラム:大木裕之 追悼上映】
『たまあそび』監督:大木裕之(1996年)1,500円
16:00-17:38
『憚り天使』+『Queer Boys and Girls on the SHINKANSEN』1,500円
上映後トークゲスト:iri、長谷川健治朗(『SHINKANSEN』参加監督)
19:00-20:56
『家族コンプリート』1,800円
上映後トークゲスト:千浦僚(映画系文筆)、ほたる(本作出演者)
特別上映:新作『東京漂流/Tokyo Drifters』ティーザー版①
◼︎11月15日(土)
13:30-15:03
『NAUGHTY BOYS』+『TOUCH OF THE OTHER』1,500円
16:00-17:11
『独房X』1,500円
上映後トークゲスト:七里圭(本作監督)、榎本敏郎(映画監督)
19:00-21:31
『すべすべの秘法』1,800円
上映後トークゲスト:きたがわひろ(本作出演者)
特別上映:新作『東京漂流/Tokyo Drifters』ティーザー版②
◼︎11月16日(日)
12:00-13:14
『ザ・ストーカー』1,500円
上映後トークゲスト:黒川幸則(映画監督・本作助監督)、常本琢招(映画監督)
15:00-16:36
『初戀』1,500円
上映後トークゲスト:上川あや(世田谷区議会議員)
18:00-20:13
『伯林漂流(Berlin Drifters)』1,800円
上映後トークゲスト:七里圭(映画監督)、渋谷哲也(日本大学文理学部教授、ドイツ映画研究家)
特別上映:新作『東京漂流/Tokyo Drifters』ティーザー版③
11月14日~16日 東京
渋谷ジェンダー映画祭
渋谷区が11月14日~16日に「SHIBUYA PRIDE」をテーマに掲げた「ジェンダー映画祭」を開催します。この映画祭は2022年度から、ジェンダーの視点を切り口に、映画を通して身近なところで起こっている社会課題や人権の問題を考えるための「対話のある映画祭」として開催されているものです。今回は、『WE EXIST 私たちの居場所』『CLOSE クロース』『FLEE フリー』『リトル・ガール』『ALL Shall Be Well』の5本が上映されます。いずれの回も、アフタートークがあります。初日の14日には10周年を記念した特別プログラムとして、moriuoさんのアート展や、Pride Choir Tokyoのライブパフォーマンスも開催されます。
渋谷ジェンダー映画祭
日程:11月14日(金)~16日(日)
会場(1日目):渋谷区伝承ホール(東京都渋谷区桜丘町23-21 渋谷区文化総合センター大和田6F)
会場(2日目以降): 渋谷インクルーシブシティセンター<アイリス>(東京都渋谷区桜丘町23-21 渋谷区文化総合センター大和田8F)
◼︎11月14日(金)
18:30-
◎WE EXIST 私たちの居場所
「私たちの居場所」は、日本でLGBTQIA+として生きる人々のドキュメンタリーシリーズです。今回上映する第1話「自分らしく」は、東京から始まり、愛媛県の松山へと旅します。旅の途中で、司会のティファニー・ロスデールは活動家、教授、キャバレーのホステス、四国初のトランスジェンダーの市議会議員、バーのオーナーやそのお客さん、さらには街頭の人々にインタビューします。日本各地を旅しながら、LGBTQIA+コミュニティの声を聞き、私たちみなが共存できる居場所を想像してみましょう。上映前には渋谷ジェンダー平等推進アワード、上映後にはPride Choir Tokyoのパフォーマンスとトークセッションがあります。
トークセッション:「渋谷区パートナーシップ証明制度から10年」
ゲスト:長谷部健区長、村木真紀さん、西村宏堂さん、永田龍太郎さん(ナビゲーター)
WE EXIST 私たちの居場所
2024年/35分/日本/監督:フェリシティ・ティラック 
◼︎11月15日(土)
10:00-
◎CLOSE クロース
13歳のレオとレミは、学校でも放課後でも一緒に時間を過ごす大親友だった。しかし、ある時、2人の親密すぎる間柄をクラスメイトにからかわれたことで、レオはレミへの接し方に戸惑い、そっけない態度をとってしまう。そのせいで気まずい雰囲気になる中、2人は些細なことで大ゲンカをしてしまい……。
*映画の終了後、感想を話す対話の時間があります。(希望者のみ)
トークセッション:「かけがえのない命の重さ 子どもたちと共に考えるために」
ゲスト:副島賢和さん、鈴木茂義さん、アーヤ藍さん(ナビゲーター)
CLOSE クロース
2022年/104分/G/ベルギー・フランス・オランダ合作/監督:ルーカス・ドン 
14:30-
◎FLEE フリー
父が当局に連行されたまま戻ることがなかったアミンは、残された家族とともに生まれ育ったアフガニスタンから脱出した。やがて家族とも離れ離れとなったアミンは、数年後たった1人でデンマークへと亡命する。30代半ばとなり、研究者として成功を収め、恋人の男性と結婚を果たそうとしていたアミンだったが、彼には恋人にも話していない20年以上も心に抱え続けていた秘密があった。親友である映画監督の前で、アミンは自身の過酷な半生を静かに語り始める。
*映画の終了後、感想を話す対話の時間があります。(希望者のみ)
トークセッション:「”周縁化”された人々の声を聴くことは、多様性に満ちた世界を理解すること」
ゲスト:サヘル・ローズさん、金辰泰さん、アーヤ藍さん(ナビゲーター)
FLEE フリー
2021年/89分/G/デンマーク・スウェーデン・ノルウェー・フランス合作/監督:ヨナス・ポへール・ラスムセン 
◼︎11月16日(日)
10:00-
◎リトル・ガール
フランス北部、エーヌ県に住む少女・サシャ。出生時、彼女に割り当てられた性別は“男性”だったが、2歳を過ぎた頃から自分は女の子であると訴えてきた。しかし、学校へスカートを穿いて通うことは認められず、バレエ教室では男の子の衣装を着せられる。男子からは「女っぽい」と言われ、女子からは「男のくせに」と疎外され、社会はサシャを他の子どもと同じように扱わない……。
*映画の終了後、感想を話す対話の時間があります。(希望者のみ)
トークセッション:「その議論、その制度、その配慮はだれのためのもの?」
ゲスト:高井ゆと里さん、若林佑真さん、アーヤ藍さん(ナビゲーター)
リトル・ガール
2020年/85分/G/フランス/監督:セバスチャン・リフシッツ
14:30-
◎これからの私たち ALL Shall Be Well
60代のレズビアンカップルのアンジーとパットは、長年支え合って生きてきた。しかしパットが急死したことで、葬儀や遺産を巡って、それまで良好な関係だったパットの親族とアンジーの間に溝が生まれてしまい…
*映画公開に先立ち、本映画祭での特別上映が決定! 本作のレイ・ヨン監督から香港からお越しくださいます。
トークセッション「制度でなければ変えられないもの、制度だけでは変えられないもの」
ゲスト:レイ・ヨン監督、中川重徳さん、おおともかぐみこさん、オリビエ・ファーブルさん(ナビゲーター)
これからの私たち ALL Shall Be Well
2024年/93分/G/香港/監督:レイ・ヨン
11月14日公開
インディセント
ピューリッツァー賞受賞、トニー賞2回ノミネート、アメリカ演劇の殿堂入りを果たした巨匠、ポーラ・フォーゲル渾身の原作&脚本によるミュージカル『インディセント』。20世紀初頭、同性愛が描かれているがゆえにブロードウェイで物議を醸し、有罪判決を受けたポーランドのユダヤ人作家ショーレム・アッシュの演劇『復讐の神』をめぐる論争を描いた社会派作品です。第71回トニー賞で最優秀演出賞と演劇照明デザイン賞を受賞した『インディセント』を映像収録してスクリーン上映します(ブロードウェイの傑作舞台を映画館で上映する「松竹ブロードウェイシネマ」シリーズの1作です)
<あらすじ>
1907年のポーランドで売春宿の娘とその父のもとで働く女性の恋愛を描いた戯曲『復讐の神』が生まれた。この歴史的な戯曲を再び舞台に蘇らせるために、演劇の持つ愛と魔法を信じて、芸術家たちは困難に立ち向かっていく。
インディセント
原題または英題:Indecent
2017年/米国/105分/原作&脚本:ポーラ・フォーゲル/監督&演出:レベッカ・タイチマン/出演:リチャード・トポル、カトリーナ・レンク、アディナ・ヴァーソンほか/配給:松竹
11月14日より全国順次限定公開
11月15日公開
ベ・ラ・ミ 気になるあなた
中国の黒竜江省で20年にわたって映画を撮ってきたゲン・ジュン監督が、モーパッサンの古典文学『ベラミ』(※「美しき友」の意)を下敷きに、旧知の俳優たちを起用し、ジム・ジャームッシュを敬愛する監督ならではのオフビートなユーモアを交えながら孤独な中年男たちの愛の行方をモノクロで描いた作品。ゲン・ジュン監督が1990年代に地元で出会ったゲイ男性の悲劇的な経験に基づいているそう。中国本土では上映不能なゲイ映画であるため、海を渡って台湾で上映され、第61回金馬賞で主演男優賞、撮影賞、編集賞、観客賞の4冠に輝きました。(レビューはこちら)
<あらすじ>
大餅(ダービン)売りのシュー・ガンはフォトスタジオで自身のヌード写真を撮影する。彼は理髪師の若い男ワン・ズーシンに別れを切り出され、あてもなく町を彷徨う。その田舎町のダイニングレストランでは、ぎこちない会話と視線を交わす男たちがいた。常連で骨董品売りのジャン・ジーヨンは、冷えきった夫婦生活に飽き飽きしていて、革ジャンを着た男に「同志だろ」と声をかけたのだ。一方、ワン・ズーシンはレズビアンカップルに精子提供する約束をしていた。健康な子を授かるために、と、カップルはとても厳格な要求を彼に突きつけ、監視の目を光らせる。ジャン・ジーヨンはある日、カフェを装ったゲイたちの秘密の出会いの場に赴き、そこでシュー・ガンと出会う。二人は街を歩き、食堂に入るが、そこには一風変わった「同志」の店主がいて…。
ベ・ラ・ミ 気になるあなた
原題:漂亮朋友、英題:Bel Ami
2024年/フランス、ポルトガル/116分/監督:ゲン・ジュン/出演:シュー・ガン、ジャン・ジーヨン、シュエ・バオホー、ワン・ズーシン、チェン・シュエンユ、ワン・チン
11月15日よりユーロスペースほか全国で順次公開
11月16日 京都
Queer Visions 2025
今年も同志社大学で開催される、1日だけのクィア映画上映会です。今回は、1970年代に親権を争ったレズビアンたちの姿とその後をとらえたドキュメンタリー、HIVと生きた/生きるゲイアーティストの声を詩的につなぎ合わせる作品、1940年代ハリウッドで仕事をする黒人女性を主人公にしたジュリー・ダッシュの短編作品などを全て日本語字幕つきで特別上映します。ほとんどが日本初上映です。
Queer Visions 2025
日時:11月16日(日)14:00-17:30(13:30開場)
会場:同志社大学寒梅館クローバーホール(京都市上京区今出川通り烏丸東入)
資料代:500円(現金受付|予約不要|直接会場にお越しください)
11月23日・27日 東京
サボテンの実
第26回東京フィルメックスで上映される作品の一つで、インドの農村を舞台に男性どうしの愛を描いた映画です。
「本作は、地方の農村における文化的な背景を忠実に描いていく一方、静的なカメラワークとロングテイクによって、登場人物たちの感情の機微を徹底したリアリズムで映し出していく。クィアな物語によく見られる悲劇的な側面を極力排しつつ、親子の間に見られる稀有なまでの相互理解も並行して描かれ、登場人物たちの間の心の交流を通じて、困難さの中での愛と受容の可能性がささやかに提示される。この成熟したビジョンと人間の本質に迫る誠実な洞察こそが、本作を特別なデビュー作たらしめている」とのことです(公式サイトより)。サンダンス映画祭ワールド・シネマ・ドラマ部門グランプリ受賞作品です。
<あらすじ>
ムンバイに住む青年アナンは、父の死に際し、伝統的な葬送儀式のためインド西部の故郷に帰る。親族たちから結婚を急かされ息苦しさを感じる中、彼は幼馴染の青年バリヤと再会する。彼も同様に結婚のプレッシャーに晒されており、共に過ごす時間の中で、秘めていた互いの絆は深まっていく。10日間の喪が明ける時、この関係はどこに向かうのだろうか。
サボテンの実
英題:Cactus Pears
2025年/インド、英国、カナダ/112分/監督:ローハン・パラシュラム・カナワデ
<上映スケジュール>
11月23日(日)12:20- 有楽町朝日ホール
11月27日(火)16:15- ヒューマントラストシネマ有楽町
11月24日、28日、29日 名古屋
プリシラ
シドニーのクラブでドラァグショウをしている老トランス女性・バーナデットがドラァグ仲間のミッチ、フェリシアとともにオーストラリア中部の砂漠の真ん中にあるリゾート地でショウを行なうため、プリシラ号と名付けた大型バスでシドニーを出発し、3000キロの旅に出るというストーリーのドラァグ・ロードムービー『プリシラ』は、「これぞドラァグ!」と拍手したくなるショウの数々や心に沁みる物語で世界中の人々を魅了し、アカデミー衣装賞にも輝きました(なお、バーナデット役のテレンス・スタンプが今年永眠しました)
今ではすっかり劇場のスクリーンで観る機会もなくなったこの名作ドラァグクイーン・ムービー『プリシラ』が、名古屋のセンチュリーシネマの【NAGOYA CINEM Week 2025】の企画の一つとして上映されます。11/29(土)にはアンジェリカさん&キム・ユアン・カーヴァンシャスさんのトークショー付き特別上映会も開催されるそうです。
【NAGOYA CINEM Week 2025】
『プリシラ』上映
11月24日(月休)14:45-、28日(金)19:15-
鑑賞料金:1,000円一律※
29日(土)14:50- 上映後アンジェリカさん×キム・ユアン・カーヴァンシャスさん(予定)トークショー
鑑賞料金:1,500円一律※ チケットはこちら
※ムビチケおよび各種割引・共通・優待券・招待券利用不可
11月28日〜30日 京都
関西クィア映画祭
今年の関西クィア映画祭は、京都会場が先で大阪会場が後(12月開催)になります。今回もとてもたくさんの作品が上映されるのですが、ここでは11月28日(金)〜30日(日)に京都会場のウィングス京都で上映される作品をご紹介します。
関西クィア映画祭
【京都会場】
日程:2025年11月28日(金)〜30日(日)
会場:ウィングス京都(京都市男女共同参画センター)
◼︎⼀般作品部⾨
関⻄クィア映画祭お馴染みのジュールズ・ロスカム監督の最新作、性分化疾患/インターセックスをテーマにした作品、友情と恋愛の境界線に揺れる⾼校⽣を描いた⻘春映画、⾃分らしく⽣きる喜びと痛みを描く作品など、それぞれ国もテーマも異なる4作品を上映します。
欲望の、けもの道
11月30日(日)14:35- ウィングス京都
80年代、イランから米国に亡命したアフマドは、ゲイとしての欲望を隠して生きてきた。自身のアイデンティティと欲望の居場所を探し求め、あるLGBT+アーカイブを訪れたアフマドは、無数の記録を紐解いていく。そこに収められていたのは様々なトランスマスキュリンのゲイたちのインタビュー。そして、80年代アメリカで初めてトランス男性のゲイだと名乗り、トランス医療の異性愛規範やエイズ危機下でのトランス男性の周縁化を世に問うたルー・サリバンの記録映像や書簡だった…。
(監督:ジュールズ・ロスカム|83分|2024年|米国|英語)
わたしの生まれた世界
11月28日(金)18:40- ウィングス京都 ★オープニング上映
マリアとニコ、愛し合う若いカップル。待望の赤ちゃんを迎えたふたりだったが、産まれた子を見た看護師や医師は顔を曇らせる。赤ちゃんの身体には、その場で性別判定をすることが難しい特徴が見られたのだ。医者が赤ちゃんへの手術を勧める中で、わが子の手術をめぐり、ふたりは決断を迫られる。手術を強く望むニコに対し、マリアはインターセックスの人々とその家族の語りに心を動かされ、医療の慣例や自らの性別観に疑問を抱き始める…。
(監督:アレハンドロ・スノ|104分|2024年|メキシコ|スペイン語)
水の中で深呼吸
11月30日(日)12:40- ウィングス京都
高校1年の夏、部活で水泳にはげむアオイ。水の中には、ただアオイの心だけになれる場所がある。水泳部の友達ヒナのことが、いつも気になる…多分それは恋だ。自分の気持ちに戸惑いながらも、友達として過ごす日々は楽しい。そんな中、幼馴染のマサキにも次第に惹かれる自分に気づき、自分の気持ちを試してみるが…。
(監督:安井祥二|74分|2024年|日本|日本語)
◼︎国内作品コンペティション
今年は3プログラムにわたって、応募総数47作品の中から、多種多様な全9作品を上映します。1作品上映ごとに、その作品についての投票を行い、最優秀観客賞を決定します。京都会場では国内ゲイ短編集が上映され、※国内トランス・クィア短編集と国内クィア・レズビアン短編集は大阪会場で上映されます。
◎国内ゲイ短編集 11月29日(土)15:00- ウィングス京都
最後のパズル
普段は露わにしない自分の一面を、形あるものとして可視化し、それを他人に自己開示すること。これは、容易く見えて実は難しいことなのではないでしょうか。「(ゲイで車椅子ユーザーの)自分の経験の苦しみをそのまま映像にしました」と語る、稲津監督の最後のパズルを見届けたあと、きっとあなたも自分のパズルを見つけたくなるはずです。
(監督:稲津サントス勝友|5分|2024年|日本|日本語)
5時のチャイム
冴えない日々を送る大学生のセイジは、防災行政無線の5時のチャイムが鳴り響く中、ある青年と出会う。夕暮れを見ながら、数秒だけ言葉を交わしただけで、恥ずかしくなったセイジはその場から立ち去ってしまう。後日、偶然その青年が行方不明になっていることを知ったセイジは、満たされなかった想いを胸に、どんどん空想の世界へ飲み込まれていく。ふと、事件の手がかりになりそうな、男の存在を思い出したセイジは…。(レビューはこちら)
(監督:ジェームス・クーパー|15分|2024年|日本|日本語)
それで十分
だいきは一人暮らしであるにも関わらず、突然大量のみかんを買ってくる。職場の先輩からは「もしかして、彼女できた?」と怪しまれるが、無論、彼女はできていないと否定する。それは、彼の恋人であるごんたに、手作り料理と共に振る舞うためのものであった。冬の新潟の地を舞台として繰り広げられる、だいきとごんたの二人だけの時間に、思わず微笑んでしまう。
(監督:鈴木涼馬|39分|2024-2025年|日本|日本語) 
◼︎「日本人ファースト」をやめるために 特集:日本と移民、そして植民地主義
在日朝鮮人のトランスジェンダー。ウチナーンチュのレズビアン。アイヌのクィア。フィリピンハーフのゲイ。多数派の日本人とは異なる社会経験をする人たちが、私たちのコミュニティにもすでにいます。そして、「居るのに不可視化される」 「知ってて無視される」 という構造は、クィア映画界にももちろんあります。全ての人が対等に生きていけるように。試行錯誤しながら、私たちのコミュニティや日本の社会のあり方を根底から変えていきましょう。
イマジナリーライン
11月29日(土)10:30- ウィングス京都
親友同士の文子と夢。ある日、母の遺灰を納骨できずにいた文子に、夢は海で散骨することを提案する。亡き母の故郷・鎌倉へ向かう二人だったが、その夜、夢は文子の一言がきっかけで、宿を飛び出してしまう。夜道を一人で歩いていた夢は、警官に声をかけられ、そのまま入管施設へと収容される。夢の母親は難民で強制送還され、残された夢は、日本で生まれ育ったにも関わらず、在留資格を持たないのだった。事実を知った文子は、なんとか夢が入管施設から出られるよう、力を尽くすが、制度の壁に阻まれる…。
(監督:坂本憲翔|91分|2024年|日本|日本語)
愛達
11月29日(土)17:30- ウィングス京都
フィリピンパブ嬢の母をもつ勝也は、そこで黒服として働く黒田に恋をしていた。ゲイであることと、敬虔なクリスチャンの母から受け継いだ信仰とが激しくぶつかり合い、勝也は必死にもがき続けている。母のくれた「神さま」を捨てきれぬまま、一体自分はどこに辿り着くのだろう。フィリピン人の母親と、日本人の父の間に生まれた、ハーフである稲津勝友監督(1999年生まれ)が、自身の経験を元につくった作品。2019年関西クィア映画祭「国内作品コンペティション」で最優秀観客賞を受賞した。
(監督:稲津勝友|18分|2019年|日本|日本語)
Kotowari 断り
11月29日(土)17:30- ウィングス京都
日本人の咲来(サキ)は、フランス人の妻トムとともに、ようやく手に入るはずの在留カードを受け取りに移民局を訪れる。二年間待ち望んだこの日。しかし、窓口では、必要な書類を揃えていても些細な理由で突き返され、たらい回しの対応が繰り返される。途方に暮れる咲来の前に、一人の男が現れ、「君にあげるものがある」と言ってきて…。忘れられた「移民する側」としての記憶を呼び起こし、現在の移民制度の不条理と同性カップルが抱える困難を鋭く映し出す作品。
(監督:渡邉プロスペル・コガリ|22分53秒|2024年|フランス|フランス語・日本語)
流れゆく 遠い道
11月29日(土)17:30- ウィングス京都
鉄橋と川の水が交差する東京東部の荒川の堤防下に「関東大震災時韓国・朝鮮人殉難者追悼之碑」がある。在日朝鮮人2世の愼民子(シン・ミンジャ)さんは、並び建つ「ほうせんかの家」にいる。鳳仙花で爪を染め、朝鮮半島に古くから伝わる伝統芸能・風物(プンムル)を教える愼民子さんの日常と、在日朝鮮人3世のクィアアーティスト・uhiさんの詩が静かに交わる作品。関東大震災朝鮮人虐殺100周年を記録したいという想いから制作され、今回が関西初上映となる。
(監督:チェ・イェリン(崔藝隣)|27分|2023年|日本・韓国|日本語)
◼︎特集 女女の人生
宗教と恋の間で揺れるイスラム教徒の⼥、⼦をなしたい⼥性カップル、パートナーが急逝する⾹港⼈レズビアン、島のレズビアンコミュニティで⽣きる⼥たち――国も境遇も異なる⼥たちの4作品を上映します。
今日の海が何色でも
11月30日(日)10:30- ウィングス京都
仏教国タイの南端、イスラム文化が息づくマレーシアとの国境の街、ソンクラー。かつてこの町には美しい砂浜があったが、高潮によって侵食され、現在は護岸用の人工の岩に置き換えられていた。その地で、イスラム教徒のシャティと都会からやってきたアーティストのフォンは、美術展を通して出会う。惹かれあっていく二人だったが、保守的な過程で育ったシャティは、内なる葛藤に苦しめられる。そんな彼女をよそに、両親は結婚を急かし、お見合い相手の男を連れてきて…。
(監督:パティパン・ブンタリク|93分|2023年|タイ|タイ語・南部タイ方言)
これからの私たち - All Shall Be Well
11月29日(土)12:50- ウィングス京都
長年、香港で共に過ごしてきたレズビアンカップルのアンジーとパット。二人の関係を知っている親族とは良好な関係を築き、二人は穏やかで幸せな日常を送っていた。しかし、パットの突然の死によって生活は一変する。婚姻関係にないアンジーは、パットの家族から “ただの友人” として扱われ、葬式の段取りや遺灰の行方、二人が共に築いてきた財産や住む場所でさえも、話し合いにならない。決定は淡々と、パットの兄とその妻から告げられ、アンジーの声はかき消されてしまう。二人が愛し合った事実は確かに存在するのに、法的に保障されない関係の脆さが、遺された者の未来を揺るがす…。(レビューはこちら)
(監督:レイ・ヨン|93分|2024年|香港|広東語)
INDEX
- レポート:Queer Space Tokyo
- 特集:レインボーイベント2026(上半期)
- レポート:年忘れお楽しみイベント「gaku-GAY-kai 2025」
- 特集:2026年1月の映画・ドラマ
- レポート:BUFF Fetish Xmas
- 2026年への希望を込めて――年忘れ&年越しイベント特集2025
- レポート:高雄同志大遊行(KHPride)
- レポート:レインボーフェスタ和歌山2025(2日目)
- 2025-2026 冬〜新春のクィア・アート展
- レポート:涙、涙の院内集会「第8回マリフォー国会」
- 特集:2025年12月の映画・ドラマ
- レポート:東京トランスマーチ2025
- 2025-2026 冬〜新春の舞台作品
- レポート:レインボーフェスタ那智勝浦(2日目)熊野古道パレード
- レポート:レインボーフェスタ那智勝浦(1日目)
- レポート:みやぎにじいろパレード2025
- レポート:香川プライドパレード
- レポート:岡山レインボーフェスタ2025
- レポート:九州レインボープライド2025
- 特集:2025年11月の映画・ドラマ
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